はやぽんログ!

使ったスマホは300台以上。スマホネイティブ世代のライターが独自の視点でレビューやニュース、コラムを発信中!

【 端末レビュー】A70X 中華製タブレットを分解してみた



どもー あっという間に10月です。早いですね~

そう言えばこのブログが10月20日で開設1周年となるみたいです。そう考えると早いものです。

今回の記事は

最近やたら調子が悪いタブレット君です。A70X…買ってから10ヶ月、中華製と言うのは二度も承知で買いました。

タブレットPC 【ProntoTec】7インチ HDタブレット Android 4.2.2 1024x600 静電容量性タッチ (HDタッチスクリーンディスプレイ) DDR 512MB 8GBデュアルコア (ホワイト)

新品価格
¥7,298から
(2014/11/11 10:06時点)



A70Xの記事はこちらから

でも、中華製と言うことには変わりなくどうやら寿命のようです。

案件として、やたらアプリが落ちる
イヤホンジャックから音が出なくなる
などのハードウェア的な不具合と
ソフトウェア的な不具合がちょうど出てしまった感じです。

まぁ、安いので壊れるのを覚悟で殻割りを決行しました。

とりあえず殻割りをしました。

ここまでネジ等の物理的な障壁もなく
接着剤のような物でも固定されていませんでした。ここにたどり着くまでは手で開ける事ができます。

この部分はCPUとメモリのようです。上にあるのがCPUのAllwiner A20です。下にあるのがメモリで256MB×2となっています。実際の性能表記では1.1GHzまでの性能みたいですが、パッケージ表記は1.5GHzです。かなり盛ってあります(笑)

さらにバッテリー持ちを良くさせるためか912MHzにダウンクロックしてありました。これではとても微妙な性能です。

通りでベンチマークテストをさせたら同じくらいの性能のCPUより低い値が出るわけだ。

後で気付いたのですが、このAllwiner A20は発熱が多くダウンクロックしている912MHz駆動でもCPU温度は52℃という中々の高温です。

NW-Z1000(Tegra 2)が1.08GHz駆動で42℃なので如何に高温かがわかります。NW-Z1000の記事はこちら
モバイルプロセッサーは低温駆動、低消費電力がモットーですからね。これは必然的に電池持ちにも関連してきます

全体を見渡すとイヤホンジャックから音が出なくなっていたのは2ヶ所で半田が取れていました。単なる接触不良でした(もはや接触すらしてない)

カメラ周辺も一部埃が入ってました

熱がこもる原因でもあろうテープ
CPUの上に貼るとは…さすがですな

バッテリーは2500mAではなく3200mAのが入ってました。これはラッキーなのかどうなのか…

とりあえずハードウェア的な物は大抵バラしてみて…
とりあえず固定してるテープは全て外し
配線周辺の埃をクリーニング
イヤホンジャックの半田付けで一通りは修復できました。
さて、不具合もなくなった事だし再起動してみるか…

はい、再起動しても重いです。原因はよくわからず
そしてすこし動かしてたら

店頭デモモードになる始末です。
しかもRebootをしてもダメ、端末初期化をしても消えないというどうしようもない事になりました。

なのでファームウェアを焼き直してみました。Pronto tecと同じA70Xのファームであるmodded by Cassのファームウェアを使って焼き直しました。他にもあるのですが、画面ピクセルにぴったりというので今回はこれにします。

ブート画面でドロイド君がブレイクダンスをする不思議なブート画面になりました。

焼き直し後もPront Tecと特に変わらず
ハードウェアキーに音量調節キーがついただけですかね。あと、全体的に文字と通知センターが大きくなりました。
これは低解像度のA70Xには嬉しいファームウェアです。

まず試したのは

開発者向けオプションからの
バックグラウンドプロセスの制限

これを2にしてみました。

やたら落ちます。理由は常時2つ以上のプロセスが何かしらで働いているのです
なのであまりオススメしません。

次に試したのはオーバークロック仮想メモリです。

これらを試すにはRoot化(管理者権限)を取得してください。

こちらはソフトウェア的な制限をかけるのではなく、リミッターを解除してあげるような感じです。ですが、オーバークロックでCPUはかなり高温になります。場合によっては熱暴走もあり得るので慎重に行ってください。

まずはCPUのクロック周波数をデフォルトの912MHzからCPUの定格最高クロック数の1.104GHzにクロックアップしてみます。

この状態ではおかしな挙動はなく、特に不具合もありません。そうでないとさすがに困ります。

続いて1.104GHzを1.34GHzにクロックアップしてみます。

この状態だとかなり熱を持ちます。温度は1.34GHzで67.6℃という高温です
まだ、挙動がおかしくなるとか 熱暴走は見受けられません。

続いて1.34GHzを1.48GHz
(カーネルがサポートしてる値の中での最大)
にしてみます。

クロック周波数が1.4GHzに達した途端に端末が落ちました。恐らく排熱の悪さによる本体の高温化が原因です。これではパッケージ記載の1.5GHz駆動になる前に壊れてしまいます。詐欺と言うのかなんなのか…中華製だから仕方がないとしか言いようがないですね。

その後端末が落ちないギリギリのクロック周波数が1.392GHzとわかり、現在はその周波数で使用しています。

また、仮想メモリは200MBに設定しています。内部ストレージの一部をメモリとして扱うため、重いアプリとかの負荷を少なくできます。

もちろんこれらを行うと電池持ちは悪くなります。端末の寿命も短くなります。
場合によっては端末が文鎮化します。


これらの事を行う場合は自己責任でお願いします。

本当はGPUクロックアップもしたい所ですが、恐らく実用に耐えられないくらい電池持ちが悪くなるのでやめておきます。でも、Allwiner A20は基本的にTegra 2のパクリ(劣化コピー)なのでアーキーテクチャーの違い
(Cortex A7)とGPUがMail400というくらいです。

少し使ってみての感想

CPUはオーバークロックのおかげもありPerfomance TestのCPUベンチマークスコアが3500を超えました。
ちなみに以前は2200~2400だったので大きく向上できました。
これでようやくNW-Z1000と同等になりました。また、仮想メモリの効果もあってか以前よりサクサク動きます。

確かにこれを行えばもっさり感はほとんどありません。中華製タブレットは初期状態でRootを取得してるのも少なくありません。なので、色々と遊べるのです

結論として大成功?でした。
残念な事にバッテリー持ちは酷くなりました。まぁ、オーバークロックが原因なのは目に見えてますが…おまけにCPU温度が常時58~62℃という高温になってます。
負荷を掛けると68℃(最大値 これを越えると端末が不安定になり70℃を越えるとフリーズする。)

もはや省電力、低発熱を謳うモバイルプロセッサーからはかけ離れてます。

おかげで引っかかるような動作はほとんどなくなり快適に動くようになりました。ですが、Wi-Fiの感度は元々良くないのもあって変わりないものの、処理性能が上がっているので画面構成スピードは速くなってます。

とにかくもっさり感を消し去りたいなら
開発者向けオプションから

ウィンドウアニメスケール
トランジションアニメスケール

を0にしてみてください

これはアニメーション(スクロール時の視差効果やアプリを開くときのアニメーション)の速さを調節するのですが、それを無効にしてあげるのです。

この機能はRoot権限もいりませんし、中華製タブレット以外でもできます。
もし、お手持ちのスマートフォンのもっさり感を消し去りたいなら…試してみてはどうでしょう。

注意

オーバークロックと違い、基本性能は上がらないのでゲーム等ではあまり効果は感じられません

また、この機能はAndroid 4.0以降で機能します。それ以前のバージョンでは使えないのでご了承ください。

iPhoneにはあまり関係がないんですけどね…iOSは初期状態の視差効果で早く動いて見えるように設定されています。

iPhoneでもっさりするのが耐えられない方は脱獄してその視差効果を無効にするくらいしか方法はないですね。

まぁ、中華製ながらタブレットをバラしてみましたがパソコンが小さくなったと見ていいですね。基本的にどのタブレットスマホも同じような感じだと思います。

この記事が誰得になるのかはわかりませんがそれではこの辺で

iPadやNexsu 7とかをバラす場合は保証が効かなくなる上修理受付とかも受けられなくなる可能性があるので注意が必要です。

新しいファームにしたらスマホとしてChromeちゃんは認識しています。
少し面倒です…


それでは今回はこの辺で(・ω・)ノ

追記 突然端末から煙が出たので慌てて本体を開けてみたらスピーカーを接続する基盤の部分から火が出てました…

あぁ、恐ろしい…危うくサ○スンみたいに爆発するところでした。幸いにスピーカーが使えなくなっただけなのでスピーカーの穴を排熱口にして使ってます。

今の所、端末の動作に影響はないので大丈夫そうです。皆さんも気をつけてください。とくに爆発と発熱には…あぁ恐ろしい…バッテリーと反対側で良かった。


10月14日追記

あまりに発熱が酷いのでCPUを冷やすことを考え

CPUにダクトをつけ、筐体に穴を開けることで排熱効率を向上させました。
おかけでCPU温度は1.392GHz時でも61℃まで下がりました。

まぁ、見栄えが悪くなる上に金属製の筐体ではできないのでかなりの荒技です。

11月追記

mdded by caseのファームが不安定な挙動を見せたり、Play Storeでのアプリダウンロードがエラーを起こし事が多々あったのでS7268のファームウェアに乗り換えました。オーバークロックが1.2Ghzまでに制限されました。大きく問題はないので大丈夫ですし、不具合も改善しつつあります。