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【 まとめ】【 長期レビュー】使ってみて分かったAndroidウォークマンの良かった点と悪かった点

どもー今回は

使ってみて分かったAndroidウォークマンの良いところと、悪いところをそれぞれまとめてみました。

私自身、2世代にわたってAndroidウォークマンを利用してきたユーザーです。

利用機種は
ウォークマン Zシリーズ NW-Z1070
ウォークマン Fシリーズ NW-F886

の2機種となります。

このブログを末長く見てくださってる方や、私のTwitterを閲覧されてる方なら私の趣味は大体わかると思われます。


では、さっそくよかった点からまとめていきましょう。

良かった点


1.音が良い

これはウォークマンのアドバンテージですね。出力回路から細部パーツまで他の端末と異なり、音にこだわったパーツを使ってます。そのため、エフェクトを使わなくても厚みのある音を楽しめます。

S-Master MX(F880シリーズなどのハイレゾ対応ウォークマンはS-Master HX)というデジタルアンプが搭載されています。
このアンプのおかげで、普通の端末に比べると質の良い音で楽しめます。

対応フォーマットも豊富でFLACなどの高音質音源に対応してるのも特徴ですね。

ハイレゾ対応ウォークマンDSDにも対応しているので、1bitオーディオも楽しめたりします。
ハイレゾ音源を再生すると、画面下部にHRと表示される。



OSのバージョンの違いもあるのか、プレイヤーのUIが若干異なる。

 


2.サウンドエフェクトが豊富

標準プレイヤーでも比較的エフェクトが多いです。

特筆すべきエフェクトは

・DSEE
・クリアステレオ
・VPT
イコライザー

DSEEは圧縮音源をCD音源並みに復元してくれるものです。電池持ちと代償に音質を上げる諸刃の剣と言えるでしょう。

ハイレゾ対応ウォークマンには24bit/192KHz相当まで補完をかける上位版のDSEE HXが搭載されており、さらなる高音質化が可能となっています。

クリアステレオはS/N比を上げてステレオ感のある音にしてくれます。

VPTはサラウンドで、その場所の音響環境に近い音で聞くことができます。

イコライザーは電子的に特定の音域の音量を調節するものです。ウォークマンのプレイヤーは約6400万通りのパターンを作成することが可能ですので、お好みのパターンで楽しむ事ができます。

また、内蔵スピーカーでもX LOUD等の機能を用いてそれなりの音で鳴らすことができます。
 

3.ほぼ標準のAndroid端末である

OSのバージョンは機種によって一部異なりますが、基本的にほとんどカスタムされていないAndroid OSがインストールされています。

比較的にカスタマイズされていない方とされるXperiaよりも素のAndroidに近いと言えるでしょう。

動作の鈍重化に繋がるアプリが多く入っていないため、電池持ち等は比較的期待できるでしょう。
通知センターもほぼ標準のままです。
 

4.GPSNFCを搭載

これは直接プレイヤーとしてはあまり効果を発揮しないのですが、GPSを搭載しています。
これによりナビゲーションは問題なく利用できます。

NFCも複雑なBluetooth設定なしで機器のとの接続ができるので便利です。

どちらも同じ立ち位置のiPod touchにはない機能なので、アドバンテージになりますね。
片手で操作しやすい大きさですので、手が小さい方でも使いやすいです。



Android端末ならではの機能

Android端末なだけあって音楽プレイヤーも進化してます。
インターネットを用いて歌詞検索や、アルバムアートワークの検索、貼り付けができます。

端末のみでプレイリストの作成も可能です。

また、Google Playがプリインストールされているのでアプリをダウンロードすることができます。
 
Music Unlimitedなどの音楽ストリーミングサービスも利用できますし、外部の高音質プレイヤーを使って高音質化を図ることもできます。

有名所はNeutron MPやPower Amp
最近ではONKYO HF PlayerにRADSONEと言った、iOSで親しまれているプレイヤーもAndroid環境に移植されました。
Neutron MPを起動した様子。元のプレイヤーが良いため、プレイヤーの素質が出やすい。
 

Androidでは数少ないUSB Audio 2.0対応機種

iOS端末がハイレゾ出力できるのは、このUSB Audio 2.0という規格に適合しているからです。一方、Android端末ではUSB Audio 1.0のものがほとんどです。
(こちらはハイレゾ非対応)

ましてや、USB出力ができない機種もそれなりにあるのが現状です。

このウォークマンはWMポートと言う専用端子を用いているので、対応機種ではハイレゾ音源もダウンコンバート無しで出力が可能となっています。

他にも、光デジタル出力を備えているAndroidベースの音楽プレイヤーもあります。

ウォークマンと言ったらこの端子!と言う方も少なくないのではないでしょうか。


などと良いところもあれば、もちろん悪いところもあります。

ここからは使ってみて分かったAndroidウォークマンの欠点です。



1.電池持ちがとにかく悪い

これは音楽プレイヤーとしてみた場合は致命的です。使い方によっては1日持たないこともありますね。

解決策としては

Wi-FiBluetoothをOFFにする。
Google系のサービスをOFFにする。
GPSをOFFにする。
・使わないアプリは無効化する。

などのことをすれば少しは対策できますが、元のバッテリー容量が1000mAを下回ってる機種が多いのでそれが根本の原因と言えるでしょう。

また、NW-ZX2は1840mA(従来の2倍の容量)を搭載してるので少しはマシかもしれません。
 

2.アプリストレージが少なすぎる

これも音楽プレイヤーとして考慮した結果か、4年前のスマホ並みの少なさです。
今時内部ストレージが1GBというのはあり得ないですね。
Twitter等のSNSなら問題ないですが、ゲームを入れるとなると1つ入ってやっとですかね。特にソーシャル系は…

ここはnexus端末のようにして欲しかったですね。全て内部ストレージに…
 

3.ハードウェアスペックが貧弱すぎる

スマートフォンと比べるのは酷かもしれませんが、NW-F880シリーズ以降の機種の場合はOMAP 4430 (2コア 1.0GHz)に768MBのメモリです。これでは最新のアプリをまともに動かすにはなかなか貧弱です。

Android 4.0以降の最低動作条件はメモリが512MBとありますが、やはりもたつきはあります。

初代Androidウォークマンに当たるNW-Z1000シリーズの場合は
 

Tegra 2 (2コア 1GHz)に512MBのメモリ
Android 2.3という構成でした。

これは当時の最新機種であったXperia acro(1コア1GHz)の性能を上回っており、これ以降の国内版2コアSoC搭載XperiaAndroid 4.0へのアップデートが行われております。

Androidウォークマンスマートフォンで言う所の2011年冬~2012年春モデルのハイスペックモデル程度の性能しかないのです。

現在の俗にいう格安スマホの低価格機種より性能は劣ります。

その性能では、負荷のかかる作業をやっていくには少し厳しいのかもしれません。


3.OSのバージョンが古い

Android 4.4が主流になりつつある端末市場でNW-ZX2は1世代前に当たる4.2を搭載しました。

なぜ今更4.2なのかと言うと。

「枯れた技術で安定してる」とのこと。
Windows Phone 7.8の時に聞いたようなセリフですが、気にしないでいきましょう。

しかしながら4.4の方が動作条件は軽くなってますから、ストレスなく動くはずなんですけどね。

ストレージ周りのことを考えると5.0が良いのですが…さすがにこれを搭載して欲しいとは言いません。
 
ですが、4.4は欲しいですね。

そもそもGoogleですらGalaxy Nexus(Androidウォークマンと同じくらいの性能のスマートフォン)を4.4にアップデートしなかったくらいですし…
 


まぁ、同じソニーXperiaではOSのバージョンを最新にしようと頑張っているので期待しましょう。

Z1000シリーズとF800シリーズは
Android 4.0

それ以降のウォークマンAndroid 4.1を搭載しています。

Z1000やF800で4.0は結構ギリギリですからね。
Googleの主要サービスは半分くらいはまだ受けられますが、使えるのは時間の問題ですね。
 

F880以降は4.1なので現状は全てのGoogleサービスを最新の状態で受けられます。Google Nowも利用できますし、ゲームも問題なくプレイできます。

一応デレステもできなくはないが…性能的にも容量的に見ても厳しいと思った方がいい。


4.WMポートが扱いにくい

皆さんご存知の通り、ウォークマンはWMポートの呼ばれる端子でデータのやり取りや充電を行います。

アナログ出力の面や接続ノイズの低減などの利点もありますが、端子の耐久性が低いという欠点もあります。

また、別でコードを持ち歩くことにもなるのでmicroUSB辺りに統一してほしいところですね。アダプター自体はあるのですが、正規品は少しお高いです。
 

5.音楽プレイヤーとしては端末がデカイ


NW-Z1000(4.3インチ)とnexus 6(5.96インチ)との比較。

大きさではファブレットととまではいかないが、4.8~5インチほどの端末を持ち歩くような感覚です。

F800やF880シリーズはiPhone 5、5Sよりも少し小さいくらいのイメージで大丈夫です。

それでも、音楽プレイヤーとして考えるとかなり大きい部類に入ります。

まぁ、最近はAKシリーズも大きくなりましたし、他社の高級機に比べるとコンパクトなのかもしれません。


総評

このAndroidウォークマンなのですが

音楽プレイヤーとして見れば合格
Android端末として見れば微妙


という結果になりました。

音楽プレイヤーとしての音質は良し。
(ただし、電池持ちの悪さは致命的)
 

ウォークマンのDNAが受け継がれているだけはあります。

液晶パネルはオプティコントラストパネルを搭載しているので、Xperiaからの流用もありますね。

端末として見るとバージョンの古いOSと4年前のハイエンドスペック。

バッテリー持ちの悪さと内部ストレージの少なさ考えると
ゲーム等のハードな負荷はできないですかね。

なのでiPod touchのような使い方はできないと見てもいいじゃないでしょうか。

あくまで音楽プレイヤーとしてのAndroid端末です。

これを音楽プレイヤーとして買うなら良いのですが、今流行りのソーシャルゲームをやりたい人には向きません。

もし、ゲームがやりたいならiPod touchにしておいた方が幸せになりますよ。

Androidにこだわるなら、中古美品のXperia Z SO-02Eがほぼ同じ値段で買えます。

もしくは、低価格でスペックの高いLenovo X2のようなスマホを買った方が幸せですね。

気がついたらF880シリーズが販売終了してました。
 
これからどうなるのでしょうか…利便性は良かったですからね。
 
 
またいつか、Android搭載のウォークマンが復活する事を祈っております。


それでは今回はこの辺で(・ω・)ノ