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【 まとめ】Qualcomm 「オクタコアSoCは失敗だった…」オクタコアSoCをいろいろまとめてみた

どもー今回は


オクタコアSoCは失敗だった?という内容です。

Galaxy S6やXperia Z5シリーズなど、近年のハイエンドスマートフォンにはオクタコアSoCが多く搭載されています。

そのオクタコアが失敗だった…とも思えるのがSnapdragon 820の発表です。

Snapdragon 820はオクタコアの810の後継チップであり、CPUコアに独自のkryo(クライオ)コアを採用しており、コア数は810の半分に当たるクアッドコア(4コア)になっています。

おまけに、非公式ながらQualcommの関係者が「多コア化はSoCパフォーマンス向上の手段としてはあまりよろしくない。多コア化はマーケティングアピールとした意味合いが強い」という主旨のコメントした始末です。

その上、「モデムチップの改善や高効率化を行った方が遥かに体感パフォーマンスは向上する」と指摘し多コア化には否定的な見方を示しました。


まぁ、元々モデムチップで有名なQualcommらしいコメントです。

オクタコアのSoCを設計した背景については「市場では多コア化=高性能(CPUコアが多いほど高性能)という流れが出来上がってしまったため」という見解を示した。

つまり、先述のものと合わせるとマーケティングアピールのためにSnapdragon 810や808はリリースされたとも見れますね。

そんなこと言われたら…Snapdragon 810ユーザーはお怒りでしょうね…


確かに、Snapdragon S4シリーズからSnapdragon805までのハイエンド市場向けSoCで使われてきた独自コアのKraitが810や808では採用されてないんです。


そして、先ほどの非公式コメントや過去の発熱情報からみると「Snapdragon 810や808は設計段階からの失敗で、発熱などはもともと分かりきってた仕様」とも見ることができます。


また、スマートフォンという特性上パソコン等にあまり詳しくない人も多く利用しています。その面では4コアと言うよりも8コアや6コアと言えば性能向上が目に見えてわかります。

よく考えればスマートフォン市場は2年縛りが世界的に見ても多いのが事実。
この場合2年前の時点で既にクアッドコア端末が主流だったというのも挙げられ、SAMSUNGがGalaxy S4に8コアのExynos 5410を搭載することを発表したことが、マーケティングにおける多コア化を推進させたと言えます。


ちなみに、現在市場に出てるオクタコアSoCと言うと


SAMSUNG Exynos 7420
Cortex A57+A53
(2.1GHz×4+1.5GHz×4)

SAMSUNG Exynos 5433
Cortex A57+A53
(1.9Hz×4+1.3GHz×4)

SAMSUNG Exynos 5410
Cortex A15+A7
(1.6GHz×4+1.2GHz×4)


Qualcomm Snapdragon 810
Cortex A57+A53
(2.0GHz×4+1.5GHz×4)


MediaTec MT6595
Cortex A15+A7
(1.8GHz×4+1.4GHz×4)


HiSilicon Kirin 935
Cortex A57+A53
(2.2GHz×4+1.5GHz×4)

HiSilicon Kirin 925
Coretex A15+A7
(1.8GHz×4+1.3GHz×4)

HiSilicon Kirin 620
Cortex A53
(1.2GHz×8)





などと有名所を並べてみましたが、これらの多くがbig.LITTLE構成と言うものを採用している。

これは動作クロックが異なるアーキテクチャのCPUを組み合わせているものである。

例えば、Snapdragon 810はCortex A57コアとA53コアをそれぞれ4つずつ使用している。
高負荷時はクロック周波数の高いA57コアに任せて、低負荷時はクロック周波数の低いA53コアのみで動かすのでパフォーマンスはもちろん、電池持ちも良いものである。

実は6コア以上の場合、アーキテクチャ1つのものよりもbig.LITTLE構成にしたほうが、処理能力も上がり電池持ちも良くなると言う結果があります。


ちなみにコアは

Cortex A57
Cortex A53
Cortex A15
Cortex A7

の順序で性能が高いです。




ところがこのコア間の制御がうまくいかないと、電池持ちが悪くなったりパフォーマンスが低下したりする。
また、オクタコア故に発熱が多いのも特徴です。どのチップにも言えるのですが、高負荷時の発熱はほぼ仕様だと言えます。



Snapdragon 810がベンチマークやパフォーマンスで劣る理由。


さて、先ほどのSoCを並べた時に気づくと思いますが、ほとんどクロック周波数が近いものが多いですよね。
さらに言うとアーキテクチャも同じものが多いです。

有名なAntutuベンチマーク(Ver.5.7.1)のスコアを見ると


Galaxy S6(Exynos 7420) 約68000点

Galaxy Note 4(Exynos 5433)約53000点

Galaxy S4(Exynos 5410) 約43000点

Xperia Z4(Snapdragon 810)約51000点

Lenovo X2(MT6595) 約51000点

LeTV X600(MT6795) 約63000点

MediaPad X2(kirin 930) 約46000点

P8 Max(kirin 935) 約52000点

P8 Lite(Kirin 620) 約35000点


ハードウェアとOSバージョンがそれぞれ異なるのであくまで目安でお願いします。


Antutuベンチマークが6.0になり測定方法が変わりました。これによりスコアも変動するため、上の数値は完全な目安になりました。
上の数値は5.7.1で測定しています。予めご了承ください。

この中でもMT6595やKirin935、Exynos 5410は使用コアやプロセスルールから見てもひとつ世代前のオクタコアSoCになり、第1,1.5世代に当たります。

また、Kirin620はミドルクラスのSoCなので性能は元々抑えられてます。




まず、言えるのはExynosとKirinは独自SoCなので搭載機種が少ないですね。

ExynosはSAMSUNGの機種以外での搭載例はほとんどないですね。

Kirinシリーズを製造するHiSiliconは華為技術(ファーウェイ)の子会社に当たります。そのため、こちらもファーウェイ以外の機種での採用例が少ないです。

現在、SoCを作れるスマートフォンメーカーはSAMSUNGとファーウェイくらいと言えるでしょう


台湾のMediaTecもメインは中国や発展途上国向けの比較的安価な端末に搭載されてることが多いですね。
Xperiaの海外機種(Xperia C5 ultraなど)にも採用されてます。


一方でQualcommのSnapdragonはスマートフォン向けSoCではダントツの世界シェア第1位です。
Android端末の85%が採用していると言われています。

実はスコアにぱらつきが出るのは、搭載端末が多いというのも理由の1つです。

例えばExynos 7420搭載端末は
Galaxy S6
Galaxy S6 edge
Galaxy S6 edge+
Galaxy Note 5

の4機種のみです。(後にサードでの搭載機種有)

Snapdragon 810搭載機種となると…
Xperia Z4(Z3+)
Xperia Z4 tablet
Xperia Z5
Xperia Z5 Compact
Xperia Z5 Premium
ARROWS NX
AQUOS Z
HTC J(HTC One 9)
Nexus 6P


などなど…日本未発売機種も含めると相当数あると思います。

リファレンス端末のNexus 6PはAntutuスコアも57000前後となかなかです。


ところがXperia Z4などの防水、防塵端末はこの発熱チップとの相性はかなり悪いです。

日本版Xperia Z4で見ると平均スコアは約48000点ぐらいとあまり伸びないですね。


参考

Nexus 6(Snapdragon 805 4コア)
約52000点

Nexus 9(64bit版 Tegra K1 2コア)
約55000点

Xperia Z3(Snapdragon 801 4コア)
約44000点

GALAXYは前モデルのS5は防水機能を備えていたのに対して、S6シリーズには防水機能は搭載されていません。さらに金属筐体にすることで放熱性を高める工夫までしています。

本来ならこのくらいしないと高クロックオクタコアの発熱を抑えられないと思います。


ところが、日本市場は防水、防塵は当たり前。その上ハイスペック端末が好まれるので、いくらハイスペックなチップとは言っても市場としての相性は最悪なのです。

その上、キャリアでは「ワンセグ(フルセグ)、おサイフケータイ(FeliCa)、赤外線通信」の3つの神器ともいわれるガラスマ機能を搭載しての販売がほとんどです。

不具合の原因となり、OSアップデートすらできなくなる…いわゆる「無駄アプリの宝庫」というやつです。


例えば高負荷処理を必要とするゲームやコンテンツを利用する際にこれらのオクタコア端末ではかなり発熱を伴います。

最初はいいのですが、しばらくすると著しくパフォーマンスが低下します。
特に分かりやすいのが防水端末になります。

実際のところ金属筐体に防水を捨てたGalaxy S6でも長時間の高負荷処理は厳しい部分があります。

防水端末の例としてXperia Z4を挙げてみます。まず、防水=機密性が高いと言えます。

Snapdragon 810を搭載した日本製端末では発熱とパフォーマンス低下が多く報告されました。

起こってることは簡単です。

「高負荷処理→発熱→冷却のためダウンクロック→冷却できたので高負荷処理」という流れがオクタコア端末のみならず、すべてのスマートフォンで行われています。

ところが防水端末だと
「高負荷処理→発熱→冷却のためダウンクロック→密閉されてるので熱が逃げない→再び冷却のためさらにダウンクロック」

この流れになります。これが酷いと機能制限(セルラー通信やGPSWi-Fiや充電ができなくなる)や強制シャットダウンなんてことも起こります。

まぁ、オクタコアでは従来のクアッドコアに比べると発熱はかなり多いです。
そのため、この現象はハイエンド端末に多い現象ですね。


エントリークラスでは1.2~1.4GHzのクアッドコア端末が多いので、基本的な発熱がまず少ないです。




プロセスルール


プロセスルールは小さいほど低消費電力で性能が高いと一般的には言われています。


最新のSnapdragon 820やExynos 8890は14nmプロセスで製造されています。


ではこれらのオクタコアチップを見てみましょう


Exynos 7420 (14nm)

Exynos 5433 (20nm)

Snapdragon 810 (20nm)

kirin 950 (16nm)

Kirin 925 (28nm)

Kirin 620 (28nm)


こう見るとExynos 7420が性能が高いのは当たり前なんですよね。プロセスルールだけで見ればExynos 8890と※同じルールで作られてます。

※Exynos 8890はさらにそれより上の技術(14nm FinFET)で製造されている。


だからSnapdragon 810の性能がイマイチ…と言うよりは比較対象のExynos 7420が最先端技術で作られてるので勝てるわけが無い。

SD810機ユーザーの皆様。これで納得が行きますね!



HiSiliconのkirinの性能があまり期待したほどでもないのもこれが当てはまるでしょう。

28nmプロセスと言うとSnapdragon 800世代と同じになりますね。


もちろんプロセスルールが大きいものに8コアなんて詰め込んでしまうと…もうお分かりですね。
爆熱になります。


あと、グラフィック性能が微妙なのがKirinとMediaTec

ExynosシリーズはARMのMailの最上級クラスのものを利用してます。

SnapdragonはAMDよりライセンスを受けたAdreno GPUなので性能はかなり高いです。


例えばKirin 950のGPUは最新世代のMail T880 MP4なのですが、880MP4は4コアモデルとなってます。

対して同型のGPUを積むExynos 8890はMail T880MP12なので12コアモデルという全くの別物になります。

実際の所Exynos 7420がMail T760MP8なのでそれより下位のモデルになるかと思います。

なので重たい3Dゲームでは少々厳しい部分もあるかと思います。




あれ、iPhoneじゃあまりこんなこと起こらなくない?と思った方。

実はiOS端末で2コア以上のクロック周波数が1GHz以上SoCを搭載してる端末は全て金属筐体なのです。
その上、完全防水ではないので放熱についても考慮された設計になってます。

なので、iPadは全機種金属筐体です。
iPhoneも5以降は全機種金属筐体です。


iOSにも本体温度上昇による警告や機能制限もあるのですが、1度も遭遇したことがないです。



最近こそ格安スマホが認知されてきたのもあってか、市場にはフラッグシップ以外のモデルも増えてきた印象です。
また、iPhoneを台頭としたキャリアサービスや先述の3つの神器が使えない機種に不満を感じない人が増えたのもありますね。



既にSAMSUNGも次世代8コアチップのExynos 8 Octa(Exynos 8890)

MediaTecもデカコア(10コア)チップのHeilo X20を来年にもリリースする予定です。

どちらもAntutuベンチマークで6万後半から7万前後というスコアですね。

他にもTegra X1や(A53+A57 8コア)
Kirin 950(A57+A72 8コア)といったチップも出始めたのでこれらもかなり期待できます。

TegraシリーズはX1とグラフィックとメモリ帯域以外の性能はほぼ同等の性能を持つ64bit版Tegra K1(独自コア 2コア)も併売されます。(CPU性能はチューニング次第でK1の方が上回る)


ちなみに、Snapdragon 820はシングルスレッドでは810のCortex A57の2倍。
クアッドコアながらbig.LITTLE構成を採用しており、810に比べて40%の低電力化を達成しているとのこと。

現状のスコアはまだ出てませんが、独自コアなので810並みのスコアは期待できそうです。
また高クロック型クアッドコアが台頭してくるかもしれませんね。ハイエンド向けで64bit対応は今のところTegra K1だけですが…


それでは今回はこの辺で(・ω・)ノ