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Huawei P20 Pro レビュー 3つのカメラと夜景モードでスマホの常識を変える!

どうも。やってしまいました。P20 Proを買いました。
 

 

Huawei  P20 Proとはなにもの?

 Huawei  P20 Proはこの4月に発表されたHuaweiのフラッグシップモデルになります。カメラ性能に特化しすぎた結果、非常に頭の悪い機種(褒め言葉)になっていますね。スペックはざっくりと以下の通りだ。

 

SoC: HiSilicon Kirin 970/2.4GHz×4+1.8GHz×4

メモリ 6GB
ストレージ 128GB

ディスプレイ:6.1インチ OLED 1,080×2,240

メインカメラ: 約4,000万画素/2,000万画素
インカメラ: 約800万画素

バッテリー容量: 3,900mAh

その他: 指紋認証 防水防塵機能搭載

OS: Android 8.1

 




本体はP10シリーズとは異なり、ガラス調のツルツルのボディとなっている。


端末側面はiPhone Xのような鏡面加工だ。

各社話題のノッチ部は、iPhone Xより主張はしてないのでコンパクトです。顔認証にも対応。



本体下部に指紋センサーを搭載。感度も良好だ。





大きさの比較にわかりやすいiPhone Xを置いてみました。iPhoneよりは一回り大きいですね

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Xiaomi Mi MIX 2Sだと同じくらい。

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スマホカメラのあり方を変える史上最強のカメラスマホがP20 Pro

この機種...見ての通り前代未聞のリア3眼カメラという変態とも言える機種なのです。しかもファーウェイのフラッグシップといえばライカと共同開発したカメラを搭載。カメラ構成は以下のようになります。

モノクロ:2000万画素 f1.6
望遠3倍:800万画素  f2.4
メイン:4000万画素(1/1.7型センサー f1.8)

 

 まぁ、この頭の悪すぎる(ほめてる)仕様。他のメーカーではSoCの制約でまずできないため、自社でKirin SoCを作れるからこその荒技と言えます。メインカメラのセンサーサイズも、1/1.7型とスマホにしては例の少ない大型のものを使用しています。これは2013年発売のカメラ特化スマホであるNokia Lumia 1020に近いサイズとなります。


 レンズはVARIO SUMMIUX 1.6-2.4/27-80を冠したものになりました。初の光学3倍ズーム対応というのもあって、よりコンデジに近い仕様となってます。テレ端はf2.4とメインに比べるとやや暗くはなりますが、短焦点レンズクラスの明るいものとなっています。そんなP20 Proの作例はまずは見てください。その方が理解が早いです。


初音さん


商店街の裏路地


1/20 VF1 ロイ・フォッカー隊長機


夕暮れの秋葉原


とあるレストランにて


とある居酒屋にて

しゅごい。いや すごい


 スマホでここまで撮れるのかと...脱帽です。しゅごい。そうとしか言えなくなるほど語彙力がなくなっています。オートモードは特に説明することはなく、誰でも簡単に特別な設定することなく綺麗に撮影できます。


渋谷の裏路地にて


秋葉原電気街

 3倍望遠を備えるこのP20 Pro。80mmの中望遠クラスだと圧縮効果も出せるので、他社のスマートフォンとも明確に差別化されていますね。

カメラの常識を覆した夜景モードがすごすぎる

 ウワサの夜景モードは衝撃の機能でした。なんと言ってもシャッタースピード 4〜6秒が手ぶれしないで手持ちで撮れる。ちょっと何を言っているのか自分でもわかりませんが、ホントにそのまんまです。

 夜景というのは昼間に比べると光量が少ないため、明るく撮るにはどうしてもシャッタースピードを落とす必要があります。ISO感度を上げれば明るくは撮れますが、写真にノイズが乗ってしまったり画質が劣化する諸刃の剣と言えます。そのため、夜景撮影では長時間の露光が必要なので必然的に三脚が必要となります。

 3秒同じ姿勢を保つのは、簡単に出来るように見えてとても難しいです。無理です。過去に同社のP9で撮影した時は5~7秒ほどの露光が必要でした。もちろん三脚は必須です。


Huawei P9で撮影 SS5秒 ISO100新潟市の夜景

 しかし、このP20 Proは複数の写真を合成することで、最大6秒相当の露光を再現したものが簡単に撮れます。一眼カメラでも手ぶれ補正機能を駆使して手持ちで夜景を撮影できますが、数十万の手ぶれ補正内蔵ボディ、同じくらい高価な手ぶれ補正機構搭載短焦点レンズを組み合わせても、シャッタースピードは1.5秒が限界です。それを考えると合成とはいえ、手持ち撮影にて平気でシャッタースピード6秒で夜景が撮れるというのはある意味すごい事なのです。


渋谷の夜景


辰巳PAからみた臨海エリア

 

 夜景モードはスマホとは思えないディテールの際立ちで感動すら覚えました。この機能のためにファーウェイのスマホを買ってもいいと思います。

 

被写界深度を思うがままに操るワイドアパチャーモード

 もうファーウェイの複数カメラ搭載スマホではおなじみの機能です。今回も被写界深度をf0.95~16相当まで設定可能になっており、撮影後でも被写界深度を変えられる機能は今回も健在です。

渋谷の路地裏にて。モノクロだとまた味が出ますね。

 

3倍望遠でポートレートにもっと自由を


 これはP20 Proにしかできない隠れた強みになりそうです。なぜなら光学3倍ズームが可能だからです。過去に発売されたデュアルカメラスマホは、光学2倍ズームがiPhone含めて大半だ。スマホの場合光学2倍だと平均で50mm相当、P20 Proは光学3倍の実に80mm相当での撮影が可能です。

 ポートレートだと35mm換算で30/50/85/100mmあたりを使うのが一般的かなと思います。この中でも中望遠にあたる80mmや100mmでは、広角に比べると撮った雰囲気がだいぶ変わってくるため、ポートレートにおける画角の最適解のひとつとも言える結果になっています。


からかい上手の高木さん

 

暗いところでも逃さない!脅威のISO102400対応という感度の高さ

 

 最初、プレスリリースを見た時は「ISO感度12800の誤植」かと思いました。だって、訳わからないじゃないですか?102400ですよ!102400!

 ハイエンドスマホでもISO感度はせいぜい6400で、カメラ強化のXperiaですらISO感度12800までは使えたもののかなりノイジーで実用は不可というレベルでした。パナソニックのLUMIX CM1というカメラにスマホをつけた頭悪い機種ですらISO感度は拡張モードで25600です。スマホにおいては、ほぼカメラのような機種のこれで「変態」って言われます。

 そんな中でISO感度10万オーバーは化け物ですよ。レギュ違反のド変態です。手持ちの一眼カメラより高感度に強いのは素直に笑うことしかできません。ISO感度102400だと、暗闇でも被写体がわかる。そんなレベルです。


AQUOS R ISO1600

普通のスマホならこれが普通ですね。肉眼でもこんな感じです。


Huawei P20 Pro ISO102400

 頭おかしい以外の言葉が見つかりません。多少ノイズが乗るのは仕方ないとしても、この写りはバケモノとしか言い表せません。こんな性能に需要あるかは別として、ここまでの高感度に耐える性能を持ってます。それだけセンサーのポテンシャルが高いので、逆を言えばISO3200や6400でも比較的使える作例となるものが増えるのも特徴と言えますね。

 

Kirin 970のAI性能の高さに驚いた

 近年増えてきたAI認識のオートーシーンチョイス。Mate10 Proのフィードバックなのか、Kirin 970のおかげかは不明ですが、P20 Proは画像認識精度が高く認識パターンは19パターンで500のシュチュエーションから選択できます。夜景はもちろん、花火なんてモードがあったりとかなり充実かつ補正も良好
 もちろんお得意の飯テロ画像もなんのその。これはKirin 970を採用するMate 10 Proユーザーなら実感してる方もいるのではないでしょうか。


らぁめん(サンマーメン)

 

P20 Proを普通にスマホとして使ってみて

 P20 ProではHiSilicon Kirin 970を搭載しています。処理性能は文句なしです。よく見るAntutuベンチでは17万点前後のスコアなので、Snapdragon 821などと同じくらいですね。

 ただ、GPU性能はSnapdragon 835などと比較すると弱い印象があります。Mali G72 MP12とKirin 960よりは確実に進化しましたが、まだまだ他社のものに比べると劣る印象があります。G72の12クラスタータイプの採用で370GFLOPSクラスになりましたが、これではSnapdragon 820相当と2018年発売のハイエンド機としてはなんとも微妙なところ。
 Apple A11同様にNPU(ニューラルプロセッサーユニット)を搭載しているので機械学習を伴うプロセスは高速と謳われています。


 iPhone Xを筆頭に生まれたこのデザインとなったP20 Pro.先進的なデザインでもあるが、それは賛否両論といったところです。このP20 Proは切りかけを目立たなくすることができ、ディスプレイもOLEDいうこともあって、大きな違和感なく利用可能です。解像度はFHD+なので下手に負荷のかかるものではありません。

 恒例のデレステ、ミリシタプレイは問題なく起動しました。ただ、Android環境でのノッチはまだ対応しておらず、ノッチ部は描写されないものとなりました。P20 Proもトレンドに乗って19:9の画面比に切りかけをそなえていますが、この切りかけを目立たなくすることができるのです。

 その他機能としては、Huaweiのハイエンド機としては久々の防水、防塵対応になりました。日本市場を意識したのかAppleやサムスンを意識したのかは不明ですがありがたい機能です。

 惜しいのはP20シリーズからファーウェイのハイエンドもイヤホンジャックが消えました。どうしてもこの流れになるんですね。

 

最後に、カメラ性能でなら文句なしで選べるスマホはP20 Proだ

カメラ機能ならこいつで決まり!と言っても良いレベルの完成度です。


都市の夜景


 コンデジが嫉妬する...なんて言っても良いかと思います。ハードウェアもメインカメラは1/1.7型の大型センサー搭載し、カメラに関しては「例えばキヤノンの5D Mark 3のようなカメラに匹敵するようなモノを作っていきたい」とリチャードCEOは語っていましたが、まさかEOS 5DMark 3とほぼ同等クラスの高感度耐性を持つとは...

 関係ない話ですが、転換期のXperiaはいつも他社の化け物が横やりを入れちゃうんですね。Xperia Z1が20MPのセンサーを積んでコンデジ相当と言われるものを開発したときは、それを超える41MPセンサーで、センサーサイズも大きいNokia Lumia 1020のほうが先にリリースされたり。
 今回もデュアルカメラでISO感度51200という超高感度撮影ができるXperia XZ2 Premiumを発表しましたが、リリースは8月の予定に。高感度耐性ならスペック的にもP20 Proが上回ってるのではという前評判です。これに関してはXperia XZ2 PremiumのISPであるAUBEがどこまでの精度を持ってるかでしょうかね。


 話は戻って防水防塵機能を備えてAppleやサムスンを超えたと強気に出たP20シリーズ。カメラ分野では最先端でありたいと述べた発表会。

 そんなカメラ性能はベンチマークで有名なDxO Mark mobeilというものでP20 Proは総合109点(静止画114点/動画98点)をというトップスコアをマークしており、お化けであることは既に実証されているのです。
 ちなみに対抗のiPhone Xは総合97点、今年発売のGalaxy S9+は総合101点となるそう。そのため、総合109点という数字は客観的にみてもずば抜けています。

 端末デザインはどことなくライバルに似せてますが...まぁいいでしょう。あとはお値段が高くなってしまったのはネックですね。直輸入で10万くらいしました…


秋葉原電気街 中央線ガード下より

 

カメラ性能は現時点でこいつに勝てるスマホはいない

ほぼ断言出来ます。こう見えて数々使ってきましたが、ここまで凄いのはそういません。このスマホと張り合えるのはパナソニックのDMC-CM1/CM10のみだと思います。
渋谷センター街にて(Lumix CM10にて)

秋葉原電気街(Lumix CM10にて)

新潟の料亭。Lumix CM10にて

 

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 早い話、P20 Proが並んだら店頭の機種を触ってみてください。ドコモからも出ると噂のP20 ProはFeliCa内蔵の日本向けモデルとみられ、ファーウェイの日本市場での本気が見て取れます。ピンクゴールドと玉虫ことトワイライトはラインナップにありませんが、いずれ国内版もこのカラーが出たりするのかな。ドコモ版の発売日が未定なので

 

出るまで待てない!

欲しい色がない!

カメラえげつないスマホが欲しい!

 

 そんな方はグローバル版を導入してみてはいかがでしょうか。興味がある方の参考になればうれしいです。

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