どうも
今回は
やってしまいました。
これを買うのに9年…かかりました。
FitEar TOGO 334です!
ロゴは側面に。ユニットシェルが少し透けてるのがいい。
付属のペリカンケース。
FitEarとは?
須山歯研さんのイヤモニブランドです。
日本では絶対的シェアを誇るメーカーで、日本のアーティストの半数以上がこのメーカーのイヤモニを着用してると言われるくらいです。
また、補聴器メーカーであることから自社でインプレッション(耳型)の採取まで可能な数少ないメーカーです。
ここにFitEarのイヤモニを愛用してるアーティストが掲載されています。
まぁ、すごい面々ですね。
皆さんも見たことある名前が載っているはずです。
TOGO334とは?
FitEarの名機と名高いMH334
多くのアーティストがステージモニターなどで愛用されてるモデルとなります。
TOGO334はこちらのユニバーサル版となるわけですが、この機種は「カスタムイヤーとの音質差を極力無くした」というとんでもないモデルになってます。
※ユニバーサル版とは誰でも付けられるイヤホンのこと。普通に家電量販店とかで買える。
カスタムイヤーとの音質差を無くすことに成功した構造。耳元まで各ユニットから出た音が混ざることなくダイレクトに届くものとなっています。
詳しくは製品ページを見てみてください。
発売は実に9年前
発表時はUltimate Earsでイヤモニを開発し、現在はJH Audioを立ち上げたジェリー・ハービー氏からも称賛を受けたといいます。
彼が後にCIEMのユニバーサルモデルを製作するきっかけにもなったとか
ちなみに発売時のお値段は105,000円
Shure SE535などと同じ時期のリリースですが、アホかと思う値段設定でした。
カスタム版は15万強。それと同等のサウンドクオリティですぐ手に入ることから、マニアの中では「激安」と言われていました。
イヤホン本体
本体の構成はMH334同様の3Way4ドライバー
俗にマルチBAイヤホンと呼ばれるものです。
使用ユニット、製作手順もカスタムイヤーとほぼ同等であるから少数ロットの生産となるそうです。
本体はとてもコンパクトです。
この中によくMH334で使われるBAユニットとネットワーク回路を詰め込んだなと。
ちなみにこの334は
3Way 3Unit 4Driverを意味してるのだそう。
阪神は関係なかったみたいです。
聴いてみた
今回の試聴曲はこちら
ミラーボール・ラブ
7thツアーライブ 名古屋公演のテーマソングですね。
リリースされたばかりの楽曲ですが、とにかくイノタクさんらしいキラーチューンです。
リトル・チャレンジャー/I-1 Club
WUGでいちばん好きな曲です。
とりあえず聴いてください。
EONIAN-イオニアン-/ELISA connect EFP
劇場アニメ 楽園追放-The Expelled from Paradise-の主題歌です。
フル3DCGで描かれた作品ですが、とても3DCGには見えない驚異の技術で製作されてます。
台湾の知り合いに「日本の3DCG技術は尻に集結した」などと言わしめた作品です。
楽曲としてはアコースティックとボーカルが生える1曲となってます。
スロウリグレット/田所あずさ
リファレンス音源です
そして今回はもうひとつ
うた/結城アイラ
異様なまでの高音質音源(32bit/768kHz収録)まで存在する楽曲です。
TOGO334で聴くととにかく素晴らしいので今回チョイスしました。
今回の環境はこちら
SONY NW-ZX2
Astell&Kern AK300
一聴してわかるサウンドクオリティ
思わずニヤけてしまうサウンドですかね。
筆者も多くのイヤモニを聴いてきましたが、FitEarのCIEMユニバーサルは本当にサウンドクオリティが高いです。
端的に言えば「ボーカルがハッキリ聞き取れるやや低音よりのモニターサウンド」でしょうか。
まさにMH334のコンセプトそのまんまです。
ミラーボール・ラブではあれだけの音数を的確に捌きつつ、ステージの上で大切な「自分の知りたい音」がはっきり聞き取れるのです。
低音域もしっかり出ており、喧騒で使用しても外音ノイズはほぼシャットアウトできます。
リトル・チャレンジャーではCパートですね。
この曲も疾走感のある曲なので、相性は良いです。
EONIANではこのイヤホンの持つ本来の性能が見えてきます。
ボーカル定位はやや前方側(自分の耳より少し前)で鳴るようなイメージ。
この曲自体結構音域の広い曲にはなるのですが、変なピーク落ちなどを全く感じません。
ものすごく聴き取りやすいし、変な癖も一切ない。
スロウリグレットやうたも基本的にはEONIANと同じ印象ですが、こちらの方がよりボーカルシフトなのでより印象的に映るのではないでしょうか。
現に私は聴いてて変な声が漏れてます。
プレイヤーの相性としてはAK300の方が好みでした。
ZX2も素晴らしいです。特にミラーボール・ラブのような低音がしっかり出てくる曲ではこちらの方がよりライブ感を感じられるでしょう。
同じような構成のShure SE846と比べると低音域のリアルさや沈み込みは劣るものの、圧倒的な解像感がTOGO334にはあります。
総評
憧れ続けた機種だけに、正直言ってまともなレビューはできてないと思います。
このFitEar MH334(CIEM)は10年前に試聴用ユニバーサルを聴いて度肝を抜かれた機種です。
イヤホンってこんなに音が良いのかと…
正に、私がこの世界に迷い込んだ原因です。
お値段ももちろんしましたし、当時はまだバイトもできない学生だったので「インプレッションの面でオススメしない」と言われたのを覚えてます。
特に10代だと耳の形が成長で変わることがあり、カスタムを作ったところで耳に合わなくなってしまう可能性があると。
実際に若いアーティストさんだとカスタムイヤーではなく、ShureなどのユニバーサルIEMを使用されてる方もいらっしゃいます。
そして、ユニバーサルモデルのTOGO334が発表された時は「今は買えないけど、いつかはTOGO」なんて思ってました。
そして社会人になって
ついに買ってしまったのです…憧れの、念願のTOGO334でした。
ちなみに今回の試聴曲にI1-clubのリトルチャレンジャーを入れたのも、私がWUGのオタクになったばかりの頃に知り合いのワグナーさんに聴かせてもらった構成だったからです。
NW-ZX2+FitEar TOGO334
まぁ、学生の分際で2つあわせて20万以上なんか出せるわけもなく…
6年前のお前よ。
あの時聴かせてもらってめっちゃ良い!って言いながら頭抱えて「欲しいなぁ」って思ったあのセット。
ちゃんと大人になって買ったからな。
そして、今回の試聴曲
なんと歌われてるアーティストさんはほぼ全員FitEarのイヤモニを使用しているという。
このメーカーのイヤモニはケーブル接続部に丸いフェイスプレートが付いてるので、ライブBDなんかを見返すと「あ!」ってなることも多いです。
フェイスプレートってこれのことですね。
さて、TOGO334はFitEarが生み出した
イヤモニの名機を誰の耳でも同じクオリティで聴けるというバケモノだったのです。
クオリティは確かで、実際にMH334を愛用する友人に聴かせても「低域は少し出ないけど、ほぼ同じ音がする。イコライザーで持ち上げれば完璧」と言うくらい。
カスタムだと密着するので低域はもう少し出てきます。
この334をベースに低域を強化したMH335もあり、こちらもTOGO335という形でユニバーサルモデルもリリースされました。
CIEMベースのユニバーサルモデル。
現在こそ多くリリースされましたが、このTOGO334はその草分け的存在だったなと感じます。
この辺とかはカスタムイヤーがベースとなってるモデルになりますね。
オススメか
オススメです。日本人に合わせて作られたイヤモニのユニバーサルモデルです。
難点はちょっと高いくらい。なーに。カスタムモデルより安いのですから問題ないです。
モニターサウンドが好みの方はもちろん
推しがステージで使ってるイヤモニと同じ音が聴けるイヤホン
と言われれば少し興味が湧いた方もいるのではないでしょうか。
リストを見ると…意外とアイドルはもちろん声優さんも多いですね。
私の推しもリストに掲載されてました。
それでは