どうも
うっかり買ってしまった
J-Phonic K2です。
牧野由依さんのオタクに猛プッシュされました。
本体はとてもコンパクト。
この機種を語らずにイヤモニは語れない…らしい
J-Phonicとは
こちらは日本法人で
Sensaphonicsといえばわかる方もいるだろうか
イヤモニの世界では超老舗で知る人ぞ知るメーカーです。
北米のメーカーながら日本の山梨県にも製造ラボがあるため、日本国内でもレスポンスの良いメーカーとしてその筋では有名です。
私がイヤホンにハマった頃はまだ須山補聴器がFitEarとしてコンシューマー向けには展開してなかったので、イヤモニと言えばSensaphonicsというのはありましたね。
特に1996年リリースのProphonics 2XSを現在まで同社の「フラッグシップ」とするほどの名機となってます。
こちらに使用されてる著名アーティストの一覧があります。
個人的にはエミネムやジャネット・ジャクソンといった名だたる面々にびっくりですね。
日本でも西野カナさんはじめ多くのアーティストに利用されているブランドとなります。
なるほど。そういうことか
このJ-Phonic K2は上記にあげたProPhonics 2XSのユニバーサル版という扱いになっており、ほぼ同一のユニットを使用しています。
実際にProPhonics 2XSの試聴機としても使われてますし、ProPhonics 2XSのバックアップとして使用してるアーティストもいるそうです。
ユニバーサルモデルながら1200人の耳型から研究されたモデルとなっているため、日本人の85%にフィットするとうたっています。
耳の大きい外国人ならもっとだとか…
また、カラーリングやケーブル長さを含めたCTOも可能でプロユースのモニターとしても利用出来るものになってます。
イヤホンのスペックとか
2wayの2BAというオーソドックスな構成です。
なんせProPhonics 2XSの基本設計がもう四半世紀近く前ですからね。
聴いてみた
比較は同じデュアルBAのUE 5Pro
今回の試聴曲はこちら
アムリタ/牧野由依
このイヤホンを猛プッシュしてきたオタク曰くまずはこれを聴けとのこと
牧野由依さんデビューシングル曲になります。15年前とか言われてひっくり返りそうになってます。
実は萩原雪歩名義で浅倉杏美さんがカバーもされていたりします。
アイドルマスター ミリオンライブより
アイル(Harmonized Ver.)/伊吹翼、真壁瑞希、ジュリア
とにかく強い。そしてゲッサンミリオン3巻を読んでからこの曲を聴いてください。
99.9%の確率で「あーーーーーーー!」ってなります。
そしてこの曲が唯一演奏されたミリオン 3rd 幕張公演 Day1の現地に奇跡的にいたこと。ほんと幸せものです。
Wake Up,Girlsより
青い月のシャングリラ/七瀬 佳乃(CV.青山吉能)
WUGからは佳乃ソロ曲をチョイス。
1曲目のステラドライブも好きですが、シャングリラはライブで惚れたのでもう…はい。
スロウリグレット/田所あずさ
毎度おなじみリファレンス音源です。
プレイヤーはAstell&Kern AK300にて
確かに感じるProphonics 2XSらしさ
まず付けてみて素晴らしいフィット感につきます。
ShureやWestoneのユニバーサルモデルに比べるとステムの角度がやや緩いのが理由かなと思います。
音を聴いてみて真っ先に感じる「あ、これリスニングモニターじゃない。ガチモニターだ」という感覚になります。
さすが、カスタムイヤーの試聴機も担ってるだけのクオリティはあります。
端的に言えばボーカルラインを「捉える」ために特化した音と言えるだろうか。
解像感は文句なし。音の広さはやや狭めだが、Shureのような極端に近いボーカルではない。
それでもかなり近い方かなと思います。
同じユニバーサル版イヤモニのUE 5Proに比べると低域は劣るものの、ボーカルの表現は目を見張る上手いものがあります。
聴かせると言うよりは素直と言うべきでしょうか。
Final Heaven VIのような機種とは真逆です。
アムリタやスロウリグレットは聴くとにやけが止まりませんね。アムリタでは特にサビまでの甘いボーカルを、スロウリグレットはサビ部の力強いボーカルをこれほどまでに丁寧に再現してくれます。
アイルになるとこれまた密度の多い音に変わっていきます。
音数はぐっと増えますが、ハモリの部分まで聴き分けられる分解能を持ってます。さすがプロ向けユニバーサル版イヤモニと言ったところ。
青い月のシャングリラは低域の入り方が良いですね。量感こそないものの、ソリッドでドッドッドッと入ってくるこの感覚。私は好きです。
これはいいものです。
総評
正に隠れた名機という言葉がピッタリでしょうか。
J-Phonicのこのモデルは現行でも公式でのCTO販売されてますし、e☆イヤホンさんなどでも取扱のあるモデルです。あまり聞かないからってディスコンではありませんよ。
ただ、専門店さんくらいでしか取扱がないこと
2BAの構成ながら定価は約4万円とお高いこと
(私的には激安だと思いますが)
リケーブルできないこと
が引っ張ってしまってあまり知名度はありません。
そもそもベースモデルのSensaphonics Prophonics 2XSが「業界では有名」でもコンシューマーでの知名度はイマイチと言ったところ。
古くからのポータブルオーディオを知る方は「そんなのもあったね。懐かしい」と思われる方もいるかもしれません。
このJ-Phonic K2もポタフェスなんかに出したことはあるそうですが、知名度向上にどこまで行けたかと言われると微妙なところ。
個人的には日本法人で独自設計なのでモデル的にSensaphonicsの名前を名乗れなかったのではと思います。
もし、Sensaphonics 2XS Universal Fitなんて名前だったらもう少し市場に与えるインパクトはあったと思います。
惜しいところは入手性の悪さと難癖のあるフィッティング。そして音量の取りずらさでしょうか。
フィッティングはコンプライ以外を使う時はなかなかネックとなります。とにかくシビアです。
そのかわりハマるとずっとつけていたくなります。
現在私は細軸変換アダプタにSONYのトリプルコンフォートを装着して使ってます。
プロユースの仕様そのままなので音量が取りにくい。
スペック上はインピーダンス27Ωに感度が109dbと
そこまで悪くは無いですが、取りにくさは感じてます。
現に出力の弱いNX-ZX2ではややハイ上がり気味となってしまいました。
とりあえず牧野由依さんのオタクに推されて今回購入しましたが、普通に良いイヤモニだなと思いました。
そのオタクも牧野由依さんがSensaphonicsのイヤモニを使ってるということからJ-Phonicのイヤホンを買ったそうで。まぁわかる。
なにより、4万前後であのSensaphonicsの音を体感できるのが強みでしょうか。
不人気なのか一部の店舗ではかなりお買い得なお値段になっています。
可愛く見えて実は本格派のJ-Phonic K2
ぜひ愛機の1本に加えてみてはいかがでしょうか。
それでは