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【やってみた】Nintendo SwitchにAndroid OSを導入したお話

どうも

 

今回は

 


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大雪で外にすら出られないので、手元にあったNintendo SwitchにAndroid OSを入れてみました。

 

 

 

 

はじめに

 

 

この方法は非正規の方法ですので、本体に何か問題が発生しても筆者は責任を負いかねます。

 

 

 

SwitchでAndroidを動かす方法

 

smartasw.com

5iren.net

私はこれらのサイトを参考にやってみました。

必要なソフトウェアやシステムイメージもこちらからダウンロードできます。

 

 

必要なものを要約すると

 

・Nintendo Switch(対策前ロット)

・RCM治具

・SDカード(UHS-1のものを推奨)

 


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RCM治具ってのはこんなもので、RCMモード(Switchのリカバリーモード)に入るための治具となります。

 

一応、あくまで端の端子をトリップさせたままにするためのものなので、クリップとかでも代用は効きますが買われることをお勧めします。

 

 

 


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SDカードはSwitch自体がUHS-1規格までしか対応してないので、とりあえずこの規格に対応してれば大丈夫かと思います。

 

 

 

これらのものは上記サイト先でダウンロードできます。

 

・Android OSのイメージファイル

・Etcher(SDカードにイメージを焼くソフト)

・TegraRCMSmash(hekateを起動するソフト)

・hekate(Switchのリカバリーみたいなやつ)

・OpenGApps(Googleアプリとか)

 

 

まぁ、以前にAndroid端末のROM焼きをやったことがある方なら容易にできると思います。

 

導入方法も上記サイトを参照にした方がわかりやすいです。


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hakateのこの画面が出たらとりあえず一安心です。

 

多分私が書いたところでうまく説明できないですが、つまづいた注意点を書いてみます。

 

・Switchのロットが対策前かどうかは2018年以降製造のものでは厳しいと思ってください。

2017年製造のものなら大丈夫です。

 

・hakateのバージョンが新しいと上手く動かないことがあります

その場合は少し古いバージョンで試してみましょう。筆者は5.0.2で行けました。

 

・TWRPでGAppsを焼くときは「System」のマウントが必要なこと

(忘れるとGoogleサービスが逝かれます)

 

・あまりに動作がもっさりしてる時はSDカードの規格を確認してください。

筆者はClass10の安いのでやったらセッションタイムアウトするレベルで遅く、初期設定するのに1時間くらいかかりました。

 

ちゃんとUHS-1対応のものでやったら普通に動きました。

 

 

実際どこまでできるの?

 

 

と、上記のようなSwitchにAndroidを入れるまでのブログ記事はあるのですが、入れたAndroid OSでどこまで使えるのか試した記事はあまりありません。

 

 

なのでここでは、実際に動かしてみた動作感なんかをまとめていきます。

 

 

実際の中身はこんなところです。

 

SoC Nvidia Tegra X1

メモリ 4GB

 

このNvidia Tegra X1はローンチこそ2015年ですが

 

CPUは2016年機ハイエンド

(Snapdragon 821と同等)

 

GPUは2017年のハイエンド機並み

(Snapdragon 835や765 5Gと同等)

 

という当時としてはスーパーオーバースペックなチップとなっています。

 

当時リリースとしてはApple A9Xが近いスペックと言えるでしょうかね。

 

プロセッサースペックはbig.litte構成の8コアとなってます。

 

20nmプロセス製造のチップで当時としてはずば抜けた性能ということもあって、発熱もかなり多いものになっていました。

それゆえに、スマホやタブレット端末での採用はほとんどありません。

 

(SwitchRootではbigコアの4コアしか見えないので、実際にliteコアが動いてるのかは不明)

 

そんな発熱も多いチップですので、Switchには空冷ファンがついており、バッテリーもお世辞にも良いとは言えませんでした。

 

メモリは4GBとAndroid OSを動かすには十分と言えるでしょう。

 

ちなみに後継のマイナーチェンジモデルはプロセスルールが16nmになり、litteコアが2コアになったTegra X1+というものになってるそうです。

こちらはバグがふさがれAndroidの導入は現時点ではできないそうです。

 

 

ベンチマーク結果とか

 

Geekbench 5.0


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Single 242

Multi 859

 

多分これだとbigコアしか動いてないから、bigコア稼働時はlitteコアが動かないガバナになってるかと思われますね。

 

スペック的にはSnapdragon 821あたりに近いと言えます。

 

 

3DMark Sling Shot


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スコア 4290

 

スペック的に近いのは

Snapdragon 835

Snapdragon 765G 5G

Dimensity 800U 5G

 

と言えますかね。

現時点でも使えないことはないくらいのスペックと言えます。

 

www.hayaponlog.site

 

 

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まぁ、この当たりのスマホに近いスペックと言えるでしょう。

 

Antutu Ver8.x


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スコア 219681

 

ストレージ性能がかなり足を引っ張るのでUXはかなり低めとなります。

GPUの数値だけならSDM845クラスの端末と肩を並べるくらいのスコアが出るので、ざっくりSDM765G 5Gくらいのスペックはあるのかなと思います。

 

 

 

高負荷なゲームを動かしてみた

 

アイドルマスターシンデレラガールズ

スターライトステージ

 

意外にもパワフルなSoCを積んでるため、デレステはそれなりに動作します。

一応、3Dリッチ環境でのMV視聴や3D標準画質でのゲームプレイは可能でした。

 

どちらかと言うとストレージの読み出しがネックとなる印象で、楽曲の初回DL後のプレイではガクガクになることがありました。

ただ、2回目以降はある程度快適に動くようになります。


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ゲーム機なのでゲームが動くことに違和感は無いですが、どうしてもこの画面に慣れない。

 

 

アイドルマスターミリオンライブ シアターデイズ

 

こちらも特に問題なく動作。

デレステよりはCPUロードの大きいゲームのため、開発者向けオプションからGPUレンダリングとHWオーバーレイの項目にチェックを入れると少しばかり快適に動きます。

 

ミリシタの方は3D高画質モードでのゲームプレイも可能でした。

流石に39人ライブは無理がありますが、13人ライブなら何とかといったところ。

リリース初期のターゲットがSnapdragon 835クラスでも快適に動くところを狙ってたので、同等クラスのSwitchでも動いてくれるところは納得こそいきますが、びっくりです。


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こちらも無事に動作しました。

 

ちなみにミリシタはリズムゲームをフルコンするくらいには快適でした。

 

 

 

 

PUBG mobeil

 

初回設定の標準画質で動作。

ただ、ちょくちょくマッチ中にプチフリを起こしたりしたので、常時通信するリアルタイムオンラインゲームには不向きな印象を感じました。

 

画質を落とせばその辺も少しは快適になりますが、あまりおすすめはできない状態でした。

 

また、SwitchのJoy Conを片側だけ接続して割り当てて使うことは可能でした。


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まるで移植でもしたのかのような見た目です。

 

 

原神

 

流石に厳しい印象でした。

完全にストレージが足を引っ張っており、まともに動いてくれません。

とても重たいですが、とりあえずは動いてくれます。

せめてストレージがeMMC5.1規格くらいの速度があればと。

 

 

普通に使えるか?

 

正直移植とは思えないくらい快適に使えてます。

数年前の私も何をとち狂ってるのか「SwitchはTegra X1搭載タブレットだ」とか呟いてるのでほんとにダメですね。

 

ただ、そのくらいに使えるのは事実で、ベンチマークの結果通りかと思います。

 


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OpenGappsを突っ込んでるのでGoogleも使えます。Play StoreやYoutubeなども普通に使えます。

 

 

 

 

SwitchをAndroid化する利点

 

 

正直に言います。

 

ありません。

 

 

もうこれはロマンです。

Androidが動くと言うロマンのために入れてます。

 

そのため、ここまでまともに動く時点でちょっとびっくりしてますし、Switchrootの完成度の高さに改めて驚かせられます。


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一応PayPayも表示可能でした。

一度だけコンビニで使いましたが、普通に使えましたね。

 

また、このビルドではSwitchドックからの画面出力も可能。

 

Bluetoothのマウスなんかと組み合わせると普通に使えます。

本体の空冷ファンもしっかり回ることから発熱の多いTegra X1でもしっかり動作できる程度にはなってると思いますね。

 

 

そして、このAndroid OSはSDカードからブートしてる関係上、Switchのシステムの入る内部ROMには一切手をくわえていません。

 

そのため、再起動するとSwitchのOSが起動し、普通にSwitchのゲームで遊ぶことができます。

再度Androidで起動するにはRCMモードで起動してSwitchrootを起動すればOKです。

 

Androidを入れてSwitchが壊れる?なんてことはほとんどないと思いますが、あくまで自己責任でお願いしますね。

 

 

最後に

 

Switchroot絡みは導入方法の解説や、日本語での文字起こしがされてるため、他のROM焼きなどの環境環境に比べて非常に参考にできるサイトが多いです。

 

これも先駆者さまたちのおかげです。改めて感謝いたします。

 

思ったよりまともに動いたので、遊んだらできました。

 

最近ではAndroid 10ベースのROMもあるみたいで、こちらも普通に使えたりするそうです。

 

普段のSwitchに飽きたらAndroidにスイッチして遊んでみるのもまた楽しいと思いますね。

 

 

それでは。