どうも
今回はとうとう私も行きつく先まで行ってしました。
カスタムイヤーを買ってしまったのが、届きました。
何を買ってしまったの?
今回はWestone ES60ってモデルにしました。
国内外の多くのアーティストにも利用されているプロ向けのモデルです。
3Way 6BAの構成でUltimate Ears UE18Proなどと競合するラインになります。
お値段は..まぁその。お察しください。
カスタムイヤーの魅力
オーダーメイド故の究極のフィット感
耳形(インプレッション)を採取し、それをもとに製作されるので「世界に1つだけの自分専用イヤホン」となるわけです。
特徴としてはイヤーピースがなく、樹脂にて耳道の形にぴったり収まるようになっています。
ただ、オーダーメイドと言っても完璧に合うわけでもなく、今回筆者でもリフィットを行って調整してもらいました。
基本的に耳形って変わらないと言われますが、インプレッションの採り方などで若干変わると言われています。
究極の遮音性
カスタムイヤーの起源が「ステージパフォーマンスをするアーティスト向けイヤーモニター」というところから爆音鳴り響くステージ上でも適切にモニタリングができることを主眼に置いています。
そのため、遮音性は前述のフィット感もあって「着けて音楽を流せば何も聞こえない」と言うレベルです。
電車の走行音、街の生活音、飛行機や車のエンジン音
それらをすべてシャットアウトします。
自分好みの色にできる
SensaPhonicsといったフルシリコンCIEMを除いて基本的に好きなシェルカラーとフェイスプレートをチョイスすることができます。
見た目も世界に1台だけのイヤホンを作ることができます。
フェイスプレートはアクリルパネルやカーボン調、木目調などの多くのラインナップがあり、メーカーによっては100種類近いラインナップから選択することが可能です。
近年では耳形を必要としないユニバーサルモデルでもこのようなカスタムができるものもあり、こちらはセミカスタムやデザインカスタムなどと言われています。
Westone ES60の特徴
ES70やES80が出るまでは同社のフラッグシップであったこと、この上位モデルがステージモニターと言うよりは若干オーディオマニア向け要素があることからも、このES60は今なおステージモニターとして多くのアーティストが愛用するモデルになります。
Westoneのイヤモニの特徴としては耳にあたる部分が体温によって変形する「フレックスカナル」と言うものが採用されており、カナル部が軟質素材のためかイヤモニの中でもフィット感はピカイチと言われます。
また、シェルカラーや刻印パターンが他のメーカーに比べて豊富にあり、デザイン性に富んだものを制作することが可能です。
近年ではインプレッションを3Dスキャンしたデータから製作する手法をとっており、海外メーカーながら納期が最短2週間とかなり早いのも特徴です。
今回筆者は納期優先で黒のフェイスプレートにブルーのシェルにしました。
グラデーションカラーや、刻印などが入ると若干納期もかかると伺ったので今回はシンプルにしました。
コネクタ端子は2PinとMMCXを選択可能。
プロ用途では端子接点でノイズの乗りやすいMMCXよりも2Pin端子の需要が大きいそうです。
ES60のサウンドを聴く
今回の試聴曲はこちら
アイドルマスターミリオンライブ!より
初恋バタフライ/宮尾美也(CV.桐谷蝶々)
シンコペーション/BABYMETAL
テレビアニメ「プラスティック・メモリーズ」より
朝焼けのスターマイン/今井麻美
共通点は全員がES60オーナーという点ですね。
ちなみにケーブルはALO Litz wireにリケーブルしています。
聞いてみるとまず情報量の多さ、その割に6BAも入っていながらものすごく滑らかな出音に安心感を覚えます。
過去に中華メーカーの8BAや10BA機を使ったこともありましたが、完成度が訳違います。
たたユニットを並べただけのものとは違うしっかりとチューニングされた上質な音です。
特別、サウンドとしては多くを語ることはなく「自然で飾り気のない音」というのが個人的な感想です
というのも「ありのまま」を伝えてくるUERRとは異なり「音楽」として我々に届けてくれる。
こんな書き方をすると「モニター」としては使えないのではないか?と感じるかもしれないが
そんなことはない。
どちらかと言えばUERRのほうが「スタジオモニター」的要素があり、人によっては情報量の多さに聴き疲れするなんてこともある。
それでもCIEMで比較的長時間着用することも踏まえたためか極度の「尖り」はない。
一方このES60は「自然」って言葉がふさわしいだろうか
私のポンコツボキャブラリーではこの程度の言葉しか出てこない。
音は美音ではないが、決して飾り気がないわけでもない。
薄化粧のオトナな美人さんというのがいいのだろうか。もちろんナチュラルメイクである。
特段得意とする帯域もなく、全体的に滑らかと言うのが特徴なのかなと。
よく言えばダイナミック1発のような安心感、まとまりの良さがあり、悪く言えばマルチBA機にある「キラキラさ」に例えられる感覚や圧倒的な情報量の多さというものはほとんどない。
どの帯域も必要十分に出るし、解像感と言う点では全く文句はない。
市販のIEMのユニバーサルモデルよりもワンランク上のものであることは述べておきたい。
このサウンドの温かみなどとも表現できる辺りはWestoneらしいともいえるラインで、ボーカルラインに強いUltimate EarsやFitEar、解像感のCanal Worksなどとは好みで選ぶとよいだろうかと。
過去に筆者はユニバーサルとは言え、FitEar TOGO334やUERR to GOといったカスタムイヤーのユニバーサル版を使ってきました。
確かにこれらの機種もすごくサウンドクオリティが高いのですが、カスタムとなることでこうも違うのかとびっくりしたものです。
最後に
今回、新型コロナの関係からか納期が大幅に遅延して、筆者の場合はラボ再開の8月初めに注文し、届いたのが12月末。
そこからリフィットにしたらさらに時間がかかり最終納期は3月中頃と半年以上かかった形になりました。
Twitterでは「半年音沙汰がない」「3か月経つが何も連絡がない」などの声もあり、コロナ渦でむしろ4か月経たずで届いたのはラッキーだったのかもしれません。
リフィットで2か月以上かかったのもあれですが、海外メーカーのCIEMはやはりこのご時世的に注文してから手に届くまでがかなりかかることを覚悟したほうがいいのかもしれません。
気が付いたらWestoneのロゴもオーダー中に変わったりしたので、いろいろあったなぁと思います。
自分のは変わる前の発注だったので旧ロゴでしたが、こっちのほうがWestone 3とかみたいで好きです。
個人的にはイヤホンに関してはもう行きつくところまで行ったかなと思います。
しばらくは「最高」を求めるのではなく、「個性」を求めて行いきたいなと思います。
それでは