どうも今回は。何かと話題のスマホ。Xiaomi 11Tをレビューしたいと思います。
Xiaomi 11Tは日本で初となるXiaomiのハイエンドモデルとして話題となっています。特におサイフケータイ対応でハイエンドチップ搭載の上位モデル、Xiaomi 11T Proの注目度が高い形となっており、今回紹介するXiaomi 11Tはその影に隠れるちょっと性能の良いスマホになる。
今作からXiaomi 「Mi」がつかなくなりXiaomi 番号という命名規則になるそうだ。 Redmiシリーズにならう形ですね。
5万円台で買えるフラッグシップキラーXiaomi 11T
Xiaomi 11Tのスペックを簡単にまとめることにする。
SoC MediaTek Dimensity 1200 Ultra
メモリ 8GB
ストレージ:128GB
画面:6.56インチ OLED
120Hzリフレッシュレート対応
カメラ
メイン:1億800万画素 f1.75
超広角:800万画素
マクロ:500万画素
バッテリー:5000mAh
67W 急速充電対応
本体はガラスパネルを採用したものを採用。近年のトレンドに沿ったデザインとなります。
カラーはムーンライトホワイト(白系)、メテオライトグレー(黒系)、セレスティアルブルー(青系)の3色展開。今回レビューのセレスティアルブルーは、中国メーカーの機種に多いグラデーションカラーとなる。
Xiaomi 11TはプロセッサーにMediaTek Dimensity 1200-Ultraというものを採用している。日本発売のスマートフォンとしては初のDimensity 1000系となり、今までハイエンドプロセッサーに関してはいいイメージのないMediaTek が起死回生をかけて展開したものだ。
Qualcomm Snapdragon 865とも遜色ないスペックを持ちながら、低価格なことで中国メーカーのスマホで採用例が多いことが特徴だ。プロセッサのスペックは1~2年くらい前のハイエンドスマホと同じぐらいのものという認識で良い。
ただ、ベースとなるDimensity 1000搭載機の発売は2020年となるため、そこに比べると大きな性能向上があるかと言われれば微妙なところだ。今回、Xiaomi 11Tが搭載している1200 UltraはMediaTek Dimensity 5G Open Resource Architectureという枠組みで制作されてるもので、Xiaomi側の意向も反映された準カスタムSoCと言えるものになっている。
どちらかと言えばHiSilicon KirinやGoogle Tensorに近い自社チップのようなものとも言えるでしょうか。この枠で開発されたSoCを積んだスマホにVivo X70 Pro(Dimensity 1000 VIVO)などがある。
Xiaomi 11T
— はやぽん (@Hayaponlog) 2021年11月22日
MediaTek Dimensity 1200 Ultra
メモリ8GB
ミリシタ 3D高画質 タイミング:-1
成長Chu→LOVER!! 難易度MM
なんか思ったより普通に叩けた。
Dimensity 1000のIQOO Z1より体感的には快適だし、これが定価5.5万(割引使えば3万切り)で買えればいい買い物なのではないだろうか。 pic.twitter.com/ZGA9RB0QWf
実際にミリシタくらいなら快適に動作。GPUもMali G77 MC9と比較的高性能なものを積んでおり、多くのゲームでも快適動作させることが可能だ。
メインのカメラは1億800万画素のセンサーを搭載したものになる。イメージセンサーにはサムスンのISOCELL HM2が採用されており、写りは価格を考えると悪くは無いだろう。
それ以外には800万画素の超広角カメラと500万画素のマクロカメラを備えている。作例はこんなところになる。
写真の傾向で言えば、かなり派手目の色が出るチューニングという形になっており、目で見たような景色を捉えるというところでは少々苦手なイメージがある。Dimensity 1200 UltraのISP性能があまりよろしくなのか、暗がりに少々弱いと言った点もある。
こういうチューニングが好きな方もいると思うので、ここは好みに合わせて選ぶとよいでしょう。
超広角はまぁそこそこは撮れる。800万画素の廉価なセンサーであり、メインカメラほど力を入れていないので、過度な期待はしない方が良いはずだ。
今年のシャオミはマクロ推しなので、この機種でもなかなか性能が高い。
Xiaomi 11Tシリーズで売りの「Cinemagic」はAIを駆使した動画の編集機能であり、iPhoneのシネマティックモードに被せたようなものだ。3つのマイクを駆使したオーディオズームなども優秀で、小規模な用途ならガンマイク要らずとも言えるだろう。
画面自体も 120Hzのリフレッシュレートに対応した有機 EL ディスプレイを搭載しており、タッチスキャンレートも480Hzとゲーミングスマホ並みの性能を持つ。10Bitの色表現にも対応しており、この点についてはハイエンド機にも引けを取らないものだ。
このXiaomi 11Tは画面の両端にエッジがないものになっており、端末の持ちやすさではエッジ加工のある端末に劣るものの、画面端の部分ので誤タップが少ないものになる。
スピーカーはステレオ構成だ。通話スピーカーとは別口でスピーカーを備えており、クリアなサウンドを体感できる。さすがにハーマン監修のXiaomi 11T ProやMi11などには劣るが、この価格帯を考えればかなり優秀かと思われる。
指紋センサーは側面ボタンとなる。電源ボタン一体型のものになっており、画面保護フィルムも選びやすいものになっている。
本体バッテリーは5000mAhのものを採用。67Wの急速充電にも対応し、36分でバッテリーを満充電可能だ。
充電規格はUSB-PDなどの汎用規格ではなく、中華メーカーに多い独自のモノと思われる。うれしい点は充電器が付属するので、購入したらすぐ試せる。
立ち位置は微妙だが、総合性能は高いXiaomi 11T
Xiaomi 11Tというスマホ自体は、コストパフォーマンスに優れたスマホだ。惜しいところと言えば、このスマホには防水等級のIP規格というものを取得していないため、厳密に言えば日本では防水と呼べるスマホではない形となる。
ここは先に販売されたフラッグシップモデルのXiaomi Mi11シリーズでは、ちゃんとIP68等級の防水防塵を取得していたのに対して、こちらは取得してないというところです。ここはXiaomi 11T Proもそうなので、コストダウンといったところでしょうか。
また、 Xiaomi 11T Proと異なりこのXiaomi 11TにはFeliCa(おサイフケータイ)は搭載されていない。この部分は上位としっかり差別化されていると感じるが、やはりFeliCa搭載のXiaomi 11T Proと比べるとアピールポイントが少ないスマホに仕上がってしまった。そのため、日本のメディアは総じて「SIMフリーハイエンドスマホでFeliCa対応」のXiaomi 11T Proを注目して取り扱っており、この無印のモデルには関心が低いのかなと感じる。
他に惜しいところと言えば、シャオミ内のラインナップで競合するスマホが多い。先にも挙げる上位モデルのXiaomi 11T Proの存在ももちろんだが、個人的にはMi11 Lite 5Gというスマホが存在することが悩ましい。
こちらはプロセッサはワンランク落ちるものの、FeliCaにもしっかり対応となっているため、ポジション的にも勝ち合ってしまう。しかもXiaomi 11Tより定価で1万円ほど安い。市場の商品と比較してではなく、Xiaomi商品の中でとっても悩ましいものになっている。
安い!高性能!ちょっと目立たないXiaomi 11T
このスマホを使ってみて感じたことは、普通の人が普通に使う上では十分すぎるスマートフォンという点だ。スペック的には決して低いものではなく、普通に使うには何も困らない。
正直なところ定価の5万4800円では、近年のスマートフォンのスペックなどから見たらとっつきにくいところがある。この値段を払うのであれば、日本国内でもシャープのAQUOS Sense 6やMotorola G100といったオープンマーケットで販売されるスマートフォンの選択肢もあるのだ。
Xiaomiのスマホを選ぶようなギーク層であれば、もっと安くて性能のいいスマホはご存じかと思います。その中でもXiaomi 11Tを選ぶ利点は以下の点になる。
120Hz のリフレッシュレート、10bitの色表現に対応した高い画面性能
Dimensity 1200Ultraによる同価格でもワンランク上の性能の高さ
他メーカーの同価格スマホに比較しても高いカメラ性能
67Wの急速充電に対応(チャージャー付属)
日本でも量販店や通信事業者を通して購入できる
もちろん選びようによってはこのスマホじゃなくても良い。もしくはXiaomi 11T ProやMi11 Lite 5Gも選択肢に入ってくるはずだ。筆者的にはこちらの商品が、OCNなどと同時に契約するこで、大体3万円前後で購入できる点が強いと感じる。
ほかに5万円クラスのスマホを見渡してもここまでのトータルスペックの高さを持つスマホはそういない。この価格帯で良いものを出そうとすれば、バランスよくまとめるとスペック的にもう一声...と感じるスマホも多い。そんな中でもXiaomi 11Tの総合的満足度は高い。
防水やFeliCaに非対応と惜しいところはあるが、それ以外は基本スペック、カメラと画面性能、充電速度に重きを置いたスマホとなる。人を選ぶスマホではあるが、はまる人にはがっつりはまる。そんなスマホと言えるでしょうか。
このXiaomi 11Tシリーズは広告にKōki,さんを起用し、本格的にハイエンドモデルを売り込んできたXiaomi。今後の日本展開にも期待していきたいところだ。