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【コラム】失敗しない子供のスマートフォン選び方について

 どうも。今回は子供の携帯電話の選び方というところで、簡単にコラムのようなものをまとめてみる。

 先日このような投稿をしたところ、多くの方から共感を頂いた。その際、保護者と子供との間でスマートフォンの認識に違いが生まれるのはなぜだとか。個人の経験も踏まえて考察してみた。

 

 ことの顛末は、たまたま私が入った料理店で、席の近くにて行われていた会話であった。新しくスマホを買ってもらったであろう中学生くらいのお子さんだろうか。保護者に対して持ってるスマートフォンでは性能が足りなくて、満足にゲームができないと嘆く旨であった。

 

子どもたちのほうがスマホに詳しいから任せっきりはダメ

 

 そのような中でも意外と多かった意見は、「子ども側が知識をつけて保護者を説得することが大切だ」というものだ。保護者に対して「自分はゲームをやりたいから、性能の高いスマートフォンが欲しい」とアプローチを仕掛けるようなものだと思う。

 これに関してはスマートフォンを保護者から与えられる子供たち、それに近い世代と思われる方々からの意見が多かった。ここからはどちらかといえば、子供側の目線になって書かせていただく。

 

 子供たちがスマートフォンが欲しがる理由として、大多数は友人と共通の話題に乗るため、LINEや共通のゲーム等で「放課後の続き」を楽しむためにスマートフォンを欲しがると筆者は考える。実際、筆者が携帯電話が欲しかった理由もそれに近いものだった。

 

 何年も前に両親にゲーム機をおねだりしたことを思い出す。その時はこのゲーム機を使って何かをしようと言うものではなく、「友達がWiiのマリオをやってるから、僕もWiiのマリオが欲しい」ぐらいの感覚でおねだりしているものだ。これは衝動に近く、ゲームプレイという同じ話題で友人と話せるかどうかが重要になる。

 

 つまり、子供たちとしてはスマートフォンの機種が何か?というものは第一優先と言えるものではなく、「スマートフォンを利用したサービス」の方が求める優先度が高いのだ。何よりもまずLINEができること、Twitterができること、TikTokやYoutubeが観れること、友人と同じゲームができること、遊びに行った写真を一緒に撮れること。これらが利用できる端末が欲しい。だからスマホが欲しいとなるのだ。

 

 加えて、小学生や中学生のコミュニティだ。個人で自由に物事を調べることのできる環境は、思っている以上に少ないことも挙げる。個人用の端末を持っていない例もあり、保護者の端末を共用していると言った場合も多い。

 

 近年ではデジタル教育といった形で、学校から子供にタブレットが貸し出される場合もある。こちらは強力なフィルタリングサービスや VPN サービスなどが常に組まれている状態で、自由にインターネット上の情報を得ることができるかと言われるとそういうわけでもない。

 

 つまり、子供たちに与えられた環境では、スマートフォンについての知識の元になる情報を得ることがかなり難しいのだ。インターネットが使えるかどうかも怪しい、検索用語はさっぱりわからない、情報源は断片的に見える保護者がスマートフォンを使っている様子や友達の口コミくらいだ。スペックがどうたらと言っても指標もよく分からず、スペックの意味を読み解くことができない。

 

 こんな乏しい情報だけで、保護者に対して自分の欲しいスマートフォンをプレゼンするなんて言う方が無理難題なのである。

 

 加えて第三者に対して、筋道を立てて論理的に物事をプレゼンすることは、社会人となってもできない人は多い。社会人にでも難しいスキルを小中学生に求める時点で間違いなのだ。

 ネット上で、「子ども側が知識を持て」と評価をする人というのは、既に自分で自由に調べられる環境にあることを前提に話している。意地悪で全く参考にならない。

 

保護者が知識を持つことが、子供たちの失敗しないスマートフォン選びに繋がる

 

 保護者がスマートフォンに対して知識を持つ。お子さんのスマホ選びに苦労したくないのなら、何よりもこれが一番大切だ。お子様にスマートフォンを与えるのは誰なのか。それは保護者の皆様ではないだろうか。

 

最近の子たちは親よりスマートフォンに詳しいから、欲しいと言ったものを与えよう

 

 そんな考え方はだめなのである。子供たちがスマートフォンに対して何を求めていて、どのように使っていくのか?これを確実に聞き出し、指南しなけければならないのは保護者の責任だ。

 

 先に述べた通り、子供たちがスマートフォンを欲しがる理由は概ね衝動が先行する。子供たちはスマートフォンが欲しいのではない。「コミュニケーションと共通の話題を楽しめるサービスを利用できる機械」としてスマートフォンが欲しいのだ。

 

 だからこそ、いざ家電量販店にスマートフォンを見に行ったタイミングでは「何でも良い」と答えるお子さんは意外と多い。

 これは子供たちがスマートフォンに対して明確な意見を持っていないのではなく、知識がなくて分からないからである。

 ただ、子供たちが知っているものは、スマートフォンはLINE ができて、TikTokが見れて、ゲームが遊べると言ったところだ。

 

 しかも量販店まで行って買ってくれるとなれば、子供たちの頭の中は「LINEにゲームもできる。これから楽しくなるぞ!ニッヒッヒ」くらいの感覚だ。重要説明など耳も傾けず、一刻も早くどうでもいい手続きを終わらせて早く家に帰って触りたいくらいのものだ。

 

 このような状況に対して、保護者がやらなければいけないこと。それは子供たちに対して「スマートフォンをどのように使いたいのか」を聞き出すことだ。

 友達とLINE 通話がしたいのか、ゲームで遊びたいのか、動画を観たいのか。しっかり子供たちに聞くことが大切だ。このようなところを聞いていくと、子供たちがスマートフォンに対して何を求めているのか見えてくる。

 動画を楽しみたいのであれば、大きい画面のスマートフォンという選択肢も見えてくる。ゲームを遊びたいのであれば、比較的性能の高いスマートフォンが必要だと察することができる。

 

 加えて、スマートフォンを子供たちが何年使うのかという点も考えるべきだ。例えば、中学校1年生の時にスマートフォンを購入し、高校入学時に新しいものに変えるといった場面では3年間同じスマートフォンを使うことになる。

 そのようになれば、多少値段は高くても3年間しっかり使えるハイエンドスマートフォンを選んであげた方がお子様のためだと私は考える。

 

 いわゆるガラケーの頃は固定された環境下であったので、どの機種でも動作の面では大きな差はなかった。5〜6年前はスマートフォンでも、キャリアで購入できるものは性能が高いものしかなく、性能面では「どれを買ってもパフォーマンス的には同じ」と言えるものだった。

 

 近年では、そのような事はなくなり、性能の高いものと低いものが市場には混在している。「使えればなんでもいいんでしょ。」こんな従来の感覚で保護者が商品を選んでしまうと、子供たちが求めているものと違うものを提示しかねないのだ。

 

 

迷ったらiPhoneを買うのが1番確実な選択肢

 

 

 保護者も選び方は分かったけど、子供たちも漠然とした解答しかない。何を選べばいいかわからない。そのような場面になったらiPhoneを買うのが1番確実だ。

 

 1番廉価なiPhone SE(第3世代)でも、現在スマホ向けに出ているゲーム、コンテンツはほぼ全て動くと言って良い。動作の面でも3年は大きな不満なく使えると感じる。

 

 中古を見渡してもiPhone XRやiPhone SE(第2世代)と言った安価なものもある。初めてのスマートフォンで選ぶとしたら十分すぎる選択肢だ。

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iPhoneは保証も充実しており、万一破損させても修理費は比較的安価だ。

 

 そうするとAndroidスマートフォンを選ぶ利点がないのでは?と感じる方もいると思うが、決してそうではない。

 例えば、保護者が貸し出していた端末がAndroidスマートフォンであれば、同じような感覚で利用できる利点。ゲームなどのコンテンツであれば引き継ぎが容易な点なども挙げられる。

 

 一方で、Androidスマートフォンは性能において上から下まで様々なものがある。iPhoneであれば概ね年式で性能を区別可能なのだが、Android端末ではそうはいかない。

 

 現在キャリアで販売されている2〜4万円程度で販売されている機種については、全くお勧めできない。基本性能は概ね4〜5年前に10万円前後で販売されていたものと同じだ。

 これから3年間、子供たちにこれを使わせたら半年もしないうちに不平不満が出ると想像できる。話題となった投稿もこのラインのスマートフォンを年式で購入して失敗してしまったと考える。

 

 これは中古市場でも同じくで、年式が新しいから快適か?があまり通用しない世界になっている。適切なものを選ぶにはある程度スペックに対して知識が必須になる。

 そのような意味では無難でもいいから、年式で概ね判別可能なiPhoneを選んでおけば失敗しない。

 

 これはiPhoneやAndroidスマートフォンの両方に言えるが、ストレージの容量が少ないスマートフォンはやめた方がいい。現在スマートフォンを3年以上使うことを前提とするのなら、128GBの容量は必須と言える。ゲームはしない、写真や動画は撮らない。このくらいストイックな用途でないと64GBのスマートフォンはおすすめできない。

 

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 そして、端末の選び方もドコモ、au、ソフトバンクだけがスマートフォンを購入する手段ではない。現在は回線契約+スマートフォンの購入という形ではなく、それぞれ別々に購入することが可能だ。

 例えば、ドコモで回線だけ契約して、GEOなどの中古店でスマートフォンを買うという選択もある。これであればドコモの家族割も利用でき、より柔軟にかつ安価にスマートフォンを選ぶことができる。

 いろんな機種を見て、比較して、店頭で体験して。自宅でスマートフォンについて色々話したりして、その中で子供たちが1番しっくりきたものを選んであげるのが失敗しないと言える。

 

最後に。上手なスマートフォンとの付き合い方が大切

 

 筆者的に有効に思えるものは、まず保護者のお古のスマートフォンを子供たちに貸し与えてみるところからが良いだろう。追加投資も必要とせず、操作は直感的で、教えなくても案外わかるものだ。

 最初のうちは契約なしのWi-Fiのみの使用で「スマートフォン」と言うものに触れ、上手な付き合い方を保護者と子供たち双方で見つけていくことが大切だ。

 

 特に近年では未就学児の時点でおもちゃ代わりにタブレットで動画を見せる、簡単な知育ゲームで遊ばせると言った例もある。3歳児くらいにでもなれば、OK Googleコマンドで音声入力し、観たい動画をYoutubeで検索する事例も私の近辺で見ている。

 我々が思っている以上に子供たちは、早くからデジタルデバイスに関心を持つのかもしれない。

 

 もちろん貸し出したり、新たにスマートフォンを与えるに当たって、ちゃんとルールを決めることも大切なことだ。

 

1日の使用時間を決める

寝室には持ち込まない

アプリは勝手にインストールしてはいけない

SNSサービスは保護者管理下で行う

ゲームの課金や動画への投げ銭は、本当に必要なのか保護者とよく相談する

 

 小学生くらいの年齢であれば、こんな内容から始めてみると良い。ルールは子供たちの成長に合わせて随時アップデートしていくと良いはずだ。

 また、検索した履歴は保護者がちゃんと見ている。と言ったところをしっかり伝えなければいけない。

 

 このようにルールを決める時点で、保護者と子供たちの間でスマートフォンについてのコミニュケーションが発生する。無関心から関心のあるものに変わった瞬間だ。

 

 そのようなデジタルデバイスに触れるようなことが多くなると保護者としては、自分たちが管理できないところで子供たちがどのような情報を得て、どのように影響されるのかわからないことが懸念点となる。

 いわゆる詐欺や人間関係のトラブルに巻き込まれたり、変な動画に影響されて「汚い言葉」などを日常的に発してしまうことなどが挙げられる。ネット上を見ていても、日常的にどこかに影響された言回しの文を投稿する正味「イタイ大人」がいるのもまた事実。

 多感で影響されやすい時期の子供たちには、フィルタリング等を利用して見せないようにすると言った「保護者のできる対応」も確実に行おう。

 このようなトラブルもルールをしっかり決めて、コミュニケーションを密に取れば防げるような内容だと感じる。

 

 初めてのスマートフォン選びで失敗しない選び方、子供たちとスマートフォンとの上手な付き合い方。機会があるのであれば改めて検討してみては良いだろう。