どうも今回は ASUS のZenfone 8を今更ながら使ってみたので、ファーストインプレッションと言ったところにする
コンパクトハイエンドとして方向性をガラリと変えたZenfone 8
Zenfone 8を一言で言うのであれば、コンパクトでとても性能の高いスマートフォンだ。基本性能も去ることながら、日本国内である程度使いやすくまとまっている。
SoC:Snapdragon 888
メモリ:8/16GB
ストレージ:128/256GB画面:5.9インチ FHD+解像度
120Hz対応 OLEDパネルカメラ
標準:6400万画素(ソニーIMX686を採用)
超広角:1300万画素
FeliCa/防水に対応
バッテリー:4000mAh
スペックから分かる通り、Zenfone 8はコンパクトながらもハイスペックなスマートフォンである。一方でASUSのZenfoneといえばどんなスマートフォンをイメージするだろうか。
様々なものがあるが、近年ではフリップカメラを持つZenfone 6や7といったものを思い浮かべる方もいることだろう。
フリップカメラを持つZenfone 7世代も特徴的な端末として異彩を放っていた。
そんなイメージを一新して、Zenfone 8ではコンパクトハイエンドという路線の端末を出してきた。
画面はエッジディスプレイでは無い通常と言えるものだ。左上部にパンチホールフロントカメラを備える。
下部には充電端子とインジケーターランプ
本体上部にはイヤホンジャックを備える
背面はガラス。マット調の仕上げとなっている。
プロセッサーはSnapdragon 888というハイエンド向けのものを搭載しながら、画面サイズは5.9インチと近年のこのラインの端末の中ではかなり小型となる。本体サイズも概ねiPhone 12とほぼ同等であることから、このあたりの端末に真っ向からぶつける機種となる。
Zenfone 8はiPhone 12などのサイズと同じくらいだ。miniと呼ばれるスマホよりはひと回り大きい。
AndroidスマートフォンではGalaxy S10が近いサイズ感となる。
ASUS Zenfone 8 ミリシタ
— はやぽん (@Hayaponlog) 2022年8月31日
3D高画質難易度MM タイミング -2
サイズは小さくてもSnapdragon 888搭載で高性能。難点はすぐ本体が熱くなる
それにしてもこの筐体サイズながらスピーカーの音が意外と良い。イヤホンジャックもあるので手持ちプレイのリズムゲームにもにも最適な1台 pic.twitter.com/m8TJzwPGp9
実際に使ってみたが、ハイエンドチップを搭載しているだけあって、性能面で不満を感じることは少ない。単純性能であればGalaxy S21やXperia 5IIIにも全く引けを取らないもので、高負荷なコンテンツでもゴリゴリと動かすことができる。
加えて、最上位モデルはメモリ16GBを採用。このサイズで、大容量とも言えるメモリ量のオプションを用意する端末は例がない。
画面は5.9インチとコンパクトだ。サイズ感は概ねiPhone 12シリーズと同等なので、片手でも持ちやすい。
本体スピーカーもこのサイズを考えれば、かなり良質なサウンドを楽しめる。iPhone 12などと比べると差は歴然である。加えてイヤホンジャックも備えており、ROG Phoneなどと同様にDiracオーディオチューニングで上質なリスニング体験も可能だ。
オーディオプレイヤーとしても悪くないスマートフォンだ
カメラについて、6400万画素の標準カメラと1300万画素の超広角カメラとなる。基本的にはZenfone 8 FlipやROG Phone 5に通じるところもある。
リアは2眼カメラとなる
Zenfone 8で撮影した作例は以下の通り。基本的にオートモードにて撮影している。
何枚か撮ってみたが、比較的綺麗に撮れる。特段こだわりがなければ十分といえる。
個人的に感じたZenfone 8の惜しい点はバッテリー持ちの悪さ、サポートの不透明さとなる。
特にバッテリーの減りは早く、体感的にXperia 5IIIやGalaxy S21といったコンパクト端末よりも早く消費した。致命的にひどい訳ではないのだが、実働で6時間ほどと気になる方はいると言ったレベルだ。
加えて、ASUSの端末ではOSのアップデートやセキュリティパッチの配布がかなり不透明な機種も多い。Zenfone 8世代は比較的来てくれているようにかんじるが、これが来年以降も続くのかは不明だ。
個人的にはパンチホールカメラ付近が白縁になっていることが気になった。
まさに日本向け!待望のおサイフケータイと防水を備えたZenfone 8
このZenfone 8は日本でもかなり注目度の高い端末だ。これは日本版ではASUSとしては初のFeliCaを搭載し、おサイフケータイが利用可能な端末に仕上がっているからだ。
カメラの脇にFeliCaのマークがあるのが分かる。
加えて、従来機が備えていなかったIP67相当の防水機能も備える。防水自体は世界的なトレンドとなりつつあるので、突然の雨と言った環境でも安心して利用できる点は嬉しい。
小型でコンパクトな端末に防水とおサイフケータイを備えてきたことを考えると、ASUSが日本市場において力を入れていることが伺える。
日本ではXperia 5シリーズが同じ要件で選ぶと強いライバルとなる。ある意味上位互換ではあるが、Zenfone 8はその部分を定価79,800円〜という価格で差別化を図っている。
最後に、Zenfone 8を今買うのはアリなのか?
筆者的にはZenfone 8を買うのはまだアリだと思っている。性能的にもこだわりが無ければ十分と言えるものに加えて、Android 12へのアップデートが行われている。
後継に当たるZenfone 9が既に発表され、こちらもコンパクトハイエンドという路線を往くZenfone 8の正当後継機種となっている。前作よりもコンパクトになり、5軸手ブレ補正を採用したカメラや最新チップセットを採用するなど着実に進化を遂げている。
Zenfone 9は日本でも発売が期待されるものだ。
一方で性能は順当に上がったものの、為替レートの関係で価格も大きく上昇。日本では10万前後での展開になるのではないかと予想される。そのような場合、Zenfone 8の強みは「安さ」になる。現在は新品が6万円台で購入可能で、MVNOのセールをうまく使えばかなりお買い得に買える例も多い。
FeliCaに防水、物理デュアルSIMスロットを備えたSIMフリー端末はまだまだ少ないので、そのような意味でも競争力は高い端末だ。
予想される10万円のZenfone 9と、現時点で約6万円のZenfone 8では価格差があるので、コンセプトは同じながらもある程度差別化ができているように感じる。
6万円台でコンパクトとと言えば、Xperia 10IVがある。Zenfone 8が1年落ちとは言えハイエンドに対して、ミドルのXperia 10IVではスペックの差が大きく性能的にも前者の方が大きな利点がある。
ハイスペックながらお買い得に購入できる端末でもあるZenfone 8。最新の性能は必要としなくても、コンパクトで防水に対応した端末が欲しい声に応えられる。
FeliCa搭載で国内でも使いやすい点では、現在のSIMフリーの市場においても、良い選択肢になってくるはずだ。