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Huawei Mate 50 レビュー 5G通信とGoogleは無いけど、可変絞りをもつ超高スペックなカメラを備えるスマートフォン

 買ってしまいました。Huawei Mate 50です。レビューとかしていきましょう。

可変絞りに可能性を感じるHuaweiのフラッグシップスマホ

 

 Mate 50のデザインを見て、まず目が行く点は特徴的な背面カメラだ。特許を取得している6枚羽の可変絞りをメインカメラに備えており、物理的な絞り羽を備えている。スマートフォンとしては過去に例の少ない構成となっている。



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デザインで分かりにくくなっているが、カメラの厚みは思ったよりも大きいものとなる。


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可変絞りの動作はこのようなものだ。右下のメインセンサーの絞りが変化していることがわかる。

 

 Huawei Mate 50はメインカメラに5000万画素のソニー製イメージセンサーを採用している。IMX766yと呼ばれる1/1.56型のもので、Mate 40シリーズ同様のRYYB配列のものが採用されている。このMate 50では加えて1300万画素の超広角カメラ、1200万画素の5倍望遠カメラが搭載されている。

 

 Mate 50シリーズの注目する点として、Huawei image XMAGEの存在が挙げられる。ライカとの提携が終了したファーウェイにおいて、技術革新、撮影体験の革新を目的に新たな画像処理技術のブランディングとして展開される。

 

 XMAGEの基盤となる部分は、レンズ機構をはじめとした光学機構、RYYBセンサーやハイパースペクトルカメラといったイメージングハードウェア、マスターAIやXDR Fusion Proに代表される画像処理技術の3つとなる。ファーウェイはこれらの分野に継続的に技術開発投資を行うとしている。

 写真の温かみやリアリティといったところも注力しており、これらの要素がHuaweiのイメージングのトレンドに大きく関わってくる。

 これらを継続的に進化させることで、次の時代の撮影体験を切り開こうとしている。ライカの恩恵はあれど、モバイルイメージングの分野におけるファーウェイの自信を感じられるものだ。

カメラ部の刻印にもLEICAの文字はない。

写りに文句なし。Huaweiスマホのカメラは最高だった

 

そんな可変絞りとXMAGEのノウハウが満載のMate 50での作例は以下のようになる。作例は全て撮って出しの無編集の状態だ。


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 Huawei Mate 50の写りを見て感じるものは、HDR補正が大きく入り、白飛びがかなり抑えられていることが分かる。近い傾向になるHONOR Magic 4 Ultimateよりも彩度やシャープネスが落ち着いており、カリッとしていない柔らかさがある点も特徴だ。

 

 フィルターにはXMAGEオプションがある点も特徴だ。VIVIDとBRIGHTが用意されており、従来のライカフィルターに準ずるものになる。オプションでXiaomi12S Ultraのようなアートフレームも付けることができる。

 望遠性能も見事だ。廉価グレードのMate 50でも5倍のペリスコープ望遠を備えるので、構成的にはMate 40 Proに近いものとなっている。上位モデルでは3.5倍の画角に高画素センサーを採用したものになるので、日常利用のズーム画質はMate 50 Proのほうが優位だ。

 

 

Mate 50 XMAGE VIVID f1.4

Mate 50 XMAGE VIVID f4.0

 

 可変絞りの効果も大きい。センサーサイズやや小さいこともあり、f4.0ではかなりシャープな描写も可能だ。オート撮影の場合、十分に光量を確保できる昼間では基本的に絞って撮影するような挙動を見せ、開放で撮影する場面は少なかった。


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 Mate 50で特徴的な写真は料理の写真だ。AIが料理を認識するとf3.5やf4と絞って撮影するので、変にボケたり流れたりと言った描画が少なく綺麗に撮影できる。可変絞りを生かした表現といえるものだ。


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 アパチャーモードで絞りを自由に調整して撮影するのも面白い。環境が揃えば手持ちながら光芒を持つ写真が撮れるなど、可変絞りと高度な画像処理の組み合わせは、スマートフォンのカメラにもまだまだ技術革新が起こると感じさせる。


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 夜景モードについても比較的綺麗に撮影することができる。一方で場面によってはフレアやノイズが目立つ描写もいくつか見られた。競合他社がこの部分にもしっかり最適化をしているので、今後のアップデートや次回以降の機種に期待したいところだ。


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 マニュアルモードで夜景を撮るのも面白い。6枚羽の絞り持つ機種だからこその作例だ。スマートフォンでここまで綺麗な光芒を出せる機種は過去になく、強いて言えばLUMIX CM1くらいなものだ。


 一方で前作のMate 40 Proとは絵のチューニングが異なり、Mate 50のほうが彩度がやや抑えられた感覚となる。LeicaチューニングとXMAGEの差とも言える部分だが、アーティスティックなライカフィルターを利用して即アートを作れたMate 40 Proに比べると、Mate 50はどこか写術的なものを感じた次第だ。

 

カメラの比較時に名前を挙げた機種はこちらを参考にしてほしい。

 

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高性能カメラ以外もしっかり進化。Snapdragon 8+ Gen.1搭載のハイエンドスマホ

 

 Huawei Mate 50に関しては可変絞り搭載のカメラに注目が行きがちだが、画面性能なども評価したい。ざっとスペックを書くとこんなところだ

 

SoC:Qualcomm Snapdragon 8+ Gen.1 4G Mobile Platform
メモリ:8GB
ストレージ:128/256GB

画面:6.67インチ FHD+ OLED 90Hz対応

カメラ
リアカメラ
メイン:5000万画素 1/1.56型センサー 27mm相当 f1.4-4.0
超広角:1300万画素 15mm相当 f2.2
望遠 :1200万画素 125mm相当 f3.4

フロント:1300万画素

バッテリー:4460mA/h
67W急速充電
50W無接点充電対応

衛星通信対応(中国版のみ)


 核となるプロセッサはSnapdragon 8+ Gen.1を搭載し、今年のハイエンド機らしいところはしっかり押さえている。むしろSnapdragon 8+ Gen.1をよく搭載できたなと言わんばかりだ。

 スマホとして使ってみるとハイエンド機なのもあって、動作にストレスは感じない。Snapdragon 8+ Gen.1搭載なので、よほどのことをしない限り発熱で「熱い」と感じることは少ない印象だ。搭載メモリは8GBとなっている。

 

 ディスプレイはMate 50とMate 50 Proで差別化されており、今回レビューのMate 50では90Hzのリフレッシュレートに対応するフラットディスプレイになっている。

 上位モデルにあたるMate 50 Proでは本体上部にノッチがあり、別途センサーを搭載しているため3次元顔認証の精度が向上している。加えてマスクを装着した状態での顔認証にも対応する。また、画面のリフレッシュレートが120Hzな点でも明確に差別化されている。


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今回レビューのMate 50はフラットディスプレイだ。


 カメラ以外の大きな売りとしては、衛星通信対応とHarmony OS 3.0になる。この衛星通信機能は北斗を用いたものになっており、緊急時にショートメールやSOS信号の発信が可能だ。中国版のみ利用できる形となっており、グローバル展開されるMate 50では利用できない。理由として北斗(中国版GPS)の機能に依存しているからとしている。

 OSはHarmony OS 3.0を採用。同社が提唱する「シームレスな接続」を売りにしており、連携機能がより強化されている。ものとしてはAndroid 12に近いものになっているようだ。

5G通信非対応とGoogle サービス利用不可がやっぱりネック

 

 2022年を迎えたが、米国のHuaweiに対する制裁は今もなお続いている。
 中国市場においても5G非対応のハイエンドスマートフォンは、販売に先立って大きな足かせとなっている。実質的に「5G対応Huawei」となっているHONORが中国でもある程度好調な点を見ていると、この部分は惜しいと言わざるを得ない。

 5G通信についてはサードパーティーから「5G対応ケース」なるゲテモノが販売されている。eSIMを用いる仕様のため、中国国内以外で利用するのは難しいとのことだ。それにしてもMate 50 RSまで存在するとは。


 グローバル展開する上では、Google サービスが利用できない点がネックだ。HMS内のストアと言えるApp Galleryでは明らかにアプリ数が少なく、日本においての実用は極めて難しい。

 この件については、GSpace(Googleのアプリを別の端末に偽装して利用するアプリ)をHuawei公式が「便利なサードパーティーのアプリ」として紹介する例も見られる。筆者も東京ゲームショウのファーウェイブースにて、香港法人の担当者にGSpaceを勧められたくらいだ。
 通知や同期周りにかなり難があるが、主要サービスは7割くらい利用できる感覚だ。

東京ゲームショウで見せてもらったMate Xs 2。よく見るとGoogle Mapsのアイコンが見える。

イノベーティブな要素も多いMate 50シリーズ。スマホの進化は止まらない


 Mate 40シリーズから2年越しの「フラッグシップ」といえるMate 50シリーズ。昨年のP50 Proの発売時に「最後のHuaweiハイエンドになるかもしれない」と書いたが、それについては杞憂だったようだ。

 

 Mate 50を使ってみて、改めてファーウェイが持つ画像処理のノウハウの高さと、スマートフォンのカメラにおける「次の時代のカタチ」を提示された。
 ファーウェイでは制裁の関係で高性能な部品を搭載することが難しくなっている中、Mate 50シリーズではより多くの光を取り込めるRYYB配列のセンサー採用し、f1.4という明るいレンズを採用するなど工夫を凝らしていることがうかがえる。

 

 加えて、今回大きな存在として6枚羽の可変絞りがある。レンズが明るいと露出オーバーになりやすく、スマートフォンとは言えど昼間の撮影にも影響してくる。

 可変絞りはかつてGalaxy S10などで採用されていたこともあったが、現在に至る後継機では廃止されている。搭載機もかなり少ないこともあり、スマートフォンにおいては存在に疑問符が打たれたこともあった。その一方、Mate 50では明確に可変絞りの効果を感じることができた。


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絞りが6枚羽になっている点も大きなポイントだ。ステップ幅も大きく、柔軟に光量を調整できる。絞り羽なので光芒を演出することが可能になっている。

 

 近年のスマートフォンではセンサーの大型化もあって、意図せず被写体の周囲がボケて流れる描写も多くみられるようになった。可変絞りを採用することで、被写体が過度にボケすぎる描写になることを抑えることができるのだ。

 

 これに加えてXDR Fusion Proと言った高度な画像処理も行っている。手持ち夜景撮影で光芒を出しながら、HDR処理まで同時に行なってしまうカメラは世界中探してもそうないはずだ。
 

 ライカとの提携を解消して以降、Huawei image XMAGEを初採用したMate 50シリーズ。2016年発売のP9から始まったライカとの提携はスマートフォンのカメラ性能を引き上げ、今ではカメラの高性能化は世界的なトレンドにまでなった。Mate 50でもライカ提携のノウハウは生きており、XMAGEではそれを次のレベルに高めようとしているように感じることができた。


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過去のファーウェイのライカ提携スマートフォンと比較しても、豊かな表現が可能になっている。

 

 カメラ周りのイノベーティブな要素については数多くあり、筆者としても高く評価したい。一方でGoogle サービスが利用できない、5G通信に非対応、日本では使いにくいと言った「足かせ」が多いMate 50シリーズ。これらについては率直に言って惜しいところだ。

 どれだけカメラ性能が個性的で面白くても、Harmony OSが魅力的でも、この「足かせ」のためだけに選んでもらえないのは事実だ。

 

 Mate 50シリーズでは米国の制裁の関係で、P50シリーズに引き続き今回も5G通信には非対応となっている。搭載しているSnapdragon 8+ Gen.1も5G通信に対応しない唯一のものとなっており、実質的にHuawei専用チップのような存在だ。


 一方で前述の通りにはなるが、絞り羽を備えた可変絞り機構、高度な画像処理技術を持ったカメラ性能、衛星通信に対応、シームレスな機器との接続を売りとするHarmony OS 3.0は今後のスマートフォンのトレンドにおいても大きな影響を与える分野だ。今後の当たり前となる分野を先取りしていると考えれば、これだけでもMate 50シリーズを選ぶ価値はあると思う。


 制裁が加わり、5G対応でもなくなり、日本ではまともに販売されなくなったファーウェイのスマートフォン。そんな状況下でも出してくる機種の完成度は、軽く使ってみた限りでもかなり高いものだ。

 制裁受けているのにまだスマホを出せるのか?と思った読者の方もいるかもしれない。メディアの注目度も以前より下がっている点も否めないところだ。



 価格はMate 50で4999元~(10万5000円前後)、Mate 50 Proで6499元~(13万2000円前後)、Mate 50 RSで12999元(中国のみ 27万1000円前後)の設定となる。先日発表のグローバル版はこれよりも高価な価格設定となっている。

 

 Mate 50シリーズは「あえて買うか」と言われると微妙な選択とはなると思うが、ファーウェイのスマートフォンをずっと追いかけ続けたファンを決して後悔させない仕上がりだ。    

 次の世代を見据えるファーウェイ。Mate 50はその片鱗を見せてくれるスマートフォンだ。