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Xiaomi Redmi 12C発表。あまりに低すぎる性能で初心者泣かせ。Redmi Note11を買った方がマシ

 Xiaomiは本日、予告していた発表会にてRedmi 12Cを日本で本日より発売する。5G通信には非対応のエントリーモデルで、1万9800円からの価格設定だ。直営ストアのほか、各種量販店やMVNOでも取り扱いを予定している。

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本日より発売だ!

 

 

新生活にオススメ?Xiaomiのエントリーモデルは超低スペック…


Redmi 12Cは海外では先行して販売している商品だ。簡単なスペックは以下のようになる。

 

SoC:MediaTek Helio G85(オクタコア)
メモリ:3/4GB
ストレージ:64/128GB(eMMC5.1)

6.71インチ HD+ 液晶パネル

カメラ:5000万画素+深度センサー

5000mAhバッテリー
10Wの急速充電に対応

防水:IPX2/IP5X

生体認証:指紋センサー(背面)


OS:MiUI13 (Android 12)

 

カラー:グラファイトグレー、ミントグリーン、ラベンダーパープル
価格:1万9800円(3/64GB)、2万3800円(4/128GB)


今さらMicro USB端子で充電速度も遅い。Redmi Note 11の後継とはとても言えないスマートフォン


 いわくつきなのか、いろいろと話題に事欠かなそうなスマートフォンだが、まずRedmi 12Cの充電端子はMicro USB端子なのである。まさか令和5年の日本市場において、この端子のスマートフォンが登場するとは思わなかった。あまりにびっくりして、筆者もカレンダーを4度ほど見返してしまった。


 Xiaomiのスマートフォンなので、充電器やケーブルは付属しているが、コストカットの犠牲に充電周りは多くの利便性を失っている。

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いまさら感しかないMicro USB端子。5~6年前の懐かしさに浸れとでもいうのか

 

 加えてXiaomiが近年アピールする急速充電についても、Redmi 12Cでは10Wにとどまっている。同じ容量ならRedmi Note 11が33W充電に対応し、1時間でフル充電できる。何なら2年前に販売したRedmi 9Tが18W充電なので、これよりも性能ダウンしているのだ。

 
画面も大幅に性能ダウン。OPPO A77やaiwa Phoneと同グレードに


 売りの充電性能はもちろん、画面性能も大きく下がった。6.71インチと大画面なのはいいが、何より解像度はHD+となる。近年の高精細な画面に慣れた方からすると明らかにドットの粗が分かるものになる。

 

 これは90HzのAMOLEDパネルを搭載したRedmi Note 11はもちろん、フルHD+解像度のRedmi 9Tよりも性能が低いと言わざるを得ない。HD+解像度の画面を持つ近年のスマートフォンと言えば、OPPO A77やaiwa Phoneが色んな意味で昨年話題となった。筆者としては、どちらも積極的に使おうと思わせてくれる商品ではなかった。


基本性能もダウン。Helio G85はもとい、少ないメモリと遅いストレージがきつい


 スマートフォンの核となるSoCについても、Redmi 12Cでは従来機に比べて性能ダウンだ。MediaTek Helio G85は安価なスマートフォンで採用例が多くあり、海外ではそこそこ主流のものとなる。

 その一方で、日本では通信周り含めて使いやすいとは言えず、バンド面でも使いにくい。モデムの性能も低いことから、ページの読み込みなどで引っ掛かりを感じることもあるはずだ。

 

 それよりも問題は、搭載メモリが3GB(64GBモデル)な点と、ストレージ規格がeMMCというところだ。いくらプロセッサのベンチマークスコアがRedmi Note 11が採用するSnapdragon 680に近いとはいえ、メモリの少なさと低いストレージ性能で大きく足を引っ張ることになる。

 

 今やエントリーモデルでもメモリ4GBは当たり前になりつつあり、Xiaomiはむしろ「価格を超えたパフォーマンス」を重視するものが多いだけに、このような製品の投入は理解しがたいところがある。

 

 簡単に言えば、5年落ちのCeleron CPUにメモリ2GB、ストレージはHDDの構成のパソコンのような機種だ。古いパソコンでもSSD化すると体感速度が向上するくらい、ストレージの性能は重要だ。

 

 そのため、Redmi 12Cの体感性能はRedmi Note 11はおろか、Redmi 9Tに近いかそれ以下とも言えるものになりそうだ。

 

Xiaomiのエントリーモデル。これならRedmi Note 11を…なんなら2年落ちのRedmi 9Tを買った方がマシ

 

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 今回発表の商品、マニアの間では話題になっていたが、まさか日本に投入してくるとは思わなかった商品だ。OPPO A77を意識した商品なのは理解できるが、あちらは10年前のハイエンドスマホ程度の性能しかない機種を、現代の日本で展開するというある意味での失敗作だ。

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A77は一定の数は売れたそうだが、それでも同社のA54などより数は出ていないという店舗関係者の声もあった。


 Redmi 12Cも同社に同価格帯でかつ高性能な機種がおおくある以上、同じ結果になると言わざるを得ないだろう。いくらOPPO A77より高性能で安価であろうと、戦うレベルが低すぎるのだ。


正直な事を言うと、見出しの通りでRedmi 12c買う意味はほぼ無いと言っていい

 

 同じXiaomiでもRedmi Note 11が同じ容量でも3000円ほど上乗せすれば購入でき、FeliCa搭載のRedmi Note 10Tも値下げで2万円クラスと安価になった。同じメーカー内にこれだけ魅力的な機種があればこれらを勧めたくなる。仮にも、筆者が販売担当なら鵜も言わさずRedmi Note 11を勧めるはずだ。

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何をとってもRedmi 12Cより高性能なRedmi Note 11。筆者もこちらをオススメする

 

「初めてのスマートフォンにおすすめ」とメーカーはしているが、ゲームはおろかSNSすらストレスを感じる動作なのは容易に想像できる。こんな上級者向けスマートフォンはとても初心者にはオススメできない。

 

なぜこの商品を日本で展開するのか。謎多きものだ。

 

 

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