Xiaomiは現地時間4月18日。中国にてスマートフォンの新商品にあたる「Xiaomi 13 Ultra」を発表した。Xiaomi 13 シリーズの最上位に当たるフラグシップモデルとなる。
1型センサーに可変絞り。ライカ提携でカメラ性能を極限にまで高めたXiaomiのテクノロジーフラグシップ
Xiaomi 13 Ultraでは既存のXiaomi 13 Pro以上にカメラ性能を向上させ、画面のピーク輝度向上、冷却機構強化を果たしたことが大きな特徴だ。
カメラ性能に関しては4眼構成となり、すべてのカメラが5000万画素となった。
メインカメラは1型のセンサーを採用し、f1.8の明るいレンズを採用している。加えて、可変絞りも採用しており、大型センサー搭載スマホの悩みでもあった「過度にボケる」といった事象を抑えることにも成功している。
可変絞りは二段式でf1.9とf4.0の切り替えが可能だ。内容としてはソニーの「Xperia Pro-I」と同様のものと考えてよいはずだ。
使用しているイメージセンサーも最新のものを使用している。1型のIMX989のほか、それ以外ではIMX858と呼ばれるソニー製のイメージセンサーが採用されている。最新世代であることに加え、HDR機能も同じメーカーで揃えることでカメラ間の色味が変わることを防いでいる。
望遠カメラは5000万画素の3.2倍望遠(換算75mm相当)を備える。レンズはf1.8とXiaomi 13 Proと比較しても明るくなった。
Xiaomi 13 Ultraではこれに加え5倍望遠カメラも備える。Xiaomi 13 ProがVIVO X90 Pro+やOPPO Find X6 Proといった他社フラグシップに劣っていた部分をしっかり補った形だ。
こちらもレンズはf3.0と明るく、ロスレス10倍望遠にも対応。最大100倍の望遠にも対応だ。
また、全てのレンズにて「ライカクオリティ」の高い基準をクリアし、SUMMICRONを冠するものとなっている。厳しい基準をクリアした高品質なレンズに加え、工学特性もスマホとしてはかなり高品質なものに仕上げたという。
メインカメラはレンズは8P(8枚組)レンズとなっている
また、「Street photography mode」では複数のカメラを利用することで、0.8秒でフォーカスを合わせて撮影が可能としている。これによって動きの速いスポーツなども高速でフォーカスし、合成することで躍動感のある被写体を捉えることができる。
撮影時は絞りを効かせることで、より多くのエリアにフォーカスを合わせられる
Xiaomi 13 Ultraではカメラグリップも用意されている。67mm径のフィルターを装着することも可能でより柔軟な撮影が可能だ。シャッターキーも備え、撮影のほかズーム操作も可能になっている。
動画撮影も力を入れており、4K60fpsはもちろんのこと、8K解像度撮影のほか、10bit LOGにも対応している。
同社としても「カメラ」を意識した商品であることが理解できる。
画面は6.73インチのOLEDパネルを採用。2K解像度に12bitの色表現、広いダイナミックレンジを持つ画面となっている。
120Hzのリフレッシュレートに対応し、LTPO技術を用いた可変リフレッシュレートにも対応だ。
ディスプレイは中国CSOT製(TCL)のものを採用。2600nitという高いピーク輝度となっており、屋外での視認性も高いものに仕上げている。常用輝度も1300nitとかなり明るい画面となっている。
有機ELパネルは韓国サムスン製が高品質なものと言われていたが、中国メーカーも肩を並べるところまで来たということが分かる。
ちらつきも抑えたディスプレイとなっている
プロセッサはXiaomi 13シリーズと同じくSnapdragon 8 Gen.2を採用する。最新世代のプロセッサで高い性能を獲得している。
冷却機構は大幅に強化。葉脈をヒントにしたベイパーチャンバーを搭載し大幅に強化。4K60fps撮影でもフレームが落ちることなく記録できるという
バッテリーは5000mAhと大容量となる。90Wの急速充電と50Wのワイヤレス充電にも対応だ。
独自プロセッサのSurge P2とG1を搭載し、電源管理もしっかり行う
Xiaomi 13 Ultraでは、筐体のデザインが一新された。カメラ部はもちろん、フレームの加工などにも変更がある。
前作の12S Ultraに続きビーガンレザーと呼ばれる革調のデザインとなり、フレームは金属筐体となる。この辺りはライカのカメラを意識したものとなっている。
カラーは3色用意されており、本体はIP68等級の防水も備える。
そんな性能モリモリのXiaomi 13 Ultraは中国向けの価格で5999元(約11万7000円)からとなった。構成を考えればかなり安価な設定だ。
グローバル版の設定については公表されなかったが、例年通りなら付加価値税込みで1199ユーロ前後の設定が考えられる。
また、カメラグリップも999元(1万8000円前後)で販売が予定されている。
Xiaomiらしい価格設定で会場からは歓声が飛び交った。
Xiaomiが展開するカメラのイノベーションを伝えるテクノロジーフラグシップスマートフォン
Xiaomiがライカと提携してからちょうど1年が経過した。Xiaomiはスマートフォンらしく進化した「コンピテーショナルフォトグラフィ」という考えから一旦距離を置き、ライカのチューニングを追求する方向性となっている。
それによって手にした「独特の空気感」は他社の追従を許さないものとなっている。差別化という面では唯一無二とも言えるものだ。
可変絞りの搭載といった差別化を行いながらも、価格を抑えてくる点はさすがと言ったところだ筆者も発売を待ちたいところだ。
スペックについては以下の通りだ
SoC:Snapdpagon 8 Gen.2
メモリ:12/16GB
ストレージ:256/512GB/1TB
画面
6.73インチ OLED 2K+解像度
120Hzフレームレート対応、1920HzPWM調光対応、 ピーク輝度:2600nit
カメラ
メインカメラ:5000万画素 f1.91型センサー採用
超広角カメラ:5000万画素 f1.8
3.2倍望遠カメラ:5000万画素 f1.8
5倍望遠カメラ:5000万画素 f3.0
フロントカメラ:3200万画素
OS:Android 13 MiUI14
バッテリー:5000mAh
90W有線充電、50Wワイヤレス充電に対応。
カラー
Black
White
Olive Green
価格
5999元から