はやぽんログ!

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なぜ、スマートフォンの外付けレンズは衰退したのか

 スマートフォン向けの外付けレンズ。かつてはクリップレンズと言われたものが主流で、市場でも多く見かけた。

 一方で、近年では姿を見せなくなっている。その理由はなぜなのか。今どうなっているのか解説する。

 

スマートフォンの撮影体験を向上させる便利アイテム。スマホ外付けレンズ


 スマートフォン向けのクリップレンズは、画角的に撮影が難しい魚眼と言われる画角や、望遠、マクロ撮影をスマートフォンで行うための拡張レンズだ。

 スマートフォンがタッチパネルとなったころから市場に存在し、アクセサリーコーナーでは必ずと言ってよいほど見かけた商品だ。

今もAmazon では多くの種類が取り扱われている。


スマートフォンのカメラ性能向上が、外付けレンズを過去のものにした

 

 さて、これらのレンズは「クリップ」という名前の通り、端末に挟み込んで使用していた。

 そのため、挟み込む端末側のベゼルを必要としたが、近年のスマートフォンではベゼルレス化が進み、挟み込む場所さえなくなってしまった。

確かに挟み込むと画面に干渉するものが多い。

 加えて、カメラ性能向上も理由だ。難しいと言われた望遠カメラはもとより、超広角カメラに関しては安価な機種でも多く採用されている。魚眼レンズのニーズはかなり薄れてしまった。

 

カメラ性能を高めたPixel 7 Pro

 

 Pixel 7 Proは超広角カメラに加え、5倍望遠カメラを備えるなど、並みの外付けレンズを不要としている。超広角カメラを用いたマクロ撮影も可能だ。

 

 また、カメラ性能向上も関連して、物理的にクリップレンズを付けられないスマートフォンも出てきている。確かにセンターにカメラが配置されている機種では物理的に装着が難しいものとなっている。


 スマートフォン自体が基本的に本体のカメラに最適化されているので、画像処理的にも不利になってしまうと言ったデメリットもある。

 

 ある意味で、画面のベゼルレス化とカメラの高性能化がスマートフォン向けの外付けレンズを過去のものにしたのだ。

 

 

スマートフォン向けレンズ。今後の需要はあるのか。

 

 クリップレンズの需要は廉価な機種を利用するユーザーに一定数の需要がある。ただ、近年では廉価な機種でも複数カメラを持つものが当たり前になっており、実質的にiPhone SE専用と言ってもいいくらいのものだ。

 

 確かにこの時代においてもシングルカメラであり、端末形状はiPhone 7から大きく変わらないので、装着も容易だ。

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今のスマートフォンではベゼルがないので、装着時に干渉したりする。

 

 アクセサリー自体の需要が減って、安価になったことからダイソー等の100円ショップでも購入できるなど安売りも行われている。広角レンズだけでなく、ガラスの映り込みを低減できる「偏光レンズ」もある。


 一方で一部機種向けに高画質を追求したものも存在する。高品質なレンズを利用したもののほかに、レンズ交換式カメラのレンズを使用するものまで存在する。
 これについてはクリップレンズというより、端末のケースと一体化されたマウントアダプタ、専用のアプリ等を利用して撮影するものが大半だ。

株式会社ケンコー・トキナーが展開する「Beastgrip Pro」は比較的知名度のあるものだ。別売のDOFアダプターを使用することでDSLRレンズも利用可能になっている。画像:公式サイト

 直近ではクラウドファンディングで出資を募っていたYeeChanというプロダクトがある。iPhoneなどと専用ケースを介して装着する換算50mm f1.7のマクロレンズだ。画質面では優位になるが、約3万円の価格設定ということもあってニーズは少数だ。

 

 

 近年ではスマートフォンにレンズフィルターが利用できるアダプタが登場している。画角的なデメリットが解消されつつあるため、物理的なソフトフィルターやNDフィルター、クロスフィルターを用いて撮影体験を充実させるものだ。

 

 スマートフォンのカメラ性能は十分に上がったので、表現技法としてフィルターを使うアイデアは大いにしてアリだ。これを容易に利用できるアダプタの需要は増えてきている。

 Galaxyでは国内未発売だが、正規のアクセサリーでそのようなものがある。非正規品ではXiaomi 12S Ultraなどのカメラ性能重視の機種向けのものも存在する。

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 さて、スマートフォン向けの外付けレンズを振り返ったが、超広角カメラやマクロ撮影機能は近年のスマートフォンには多く採用されている。

 

 そのため、あえて外付けレンズで拡張させるニーズは少ないように感じた。安売りされるのも需要と噛み合わなくなったが故だろう。

 

 ただ、全く需要がないわけではなく、望遠用途なら一定数のニーズがあると感じるが、以前に比べるとこちらも少なくなってきている。


 今後のこの手の商品は普及価格よりも、さらなる画質や表現を求めるユーザー向けになっていくものだろう。

 

 少々ニッチな商品になっていくのかもしれないが、現状のスマートフォンに満足できないユーザーは検討してみても良いはずだ。