スマートフォンの値上げも続くなか、比較的リーズナブルに展開されるGoogle Pixelシリーズ。
長期のアップデートが行われることから新品はもちろん、中古での人気も高い機種だ。
今回は一昨年発売されたPixel 4a 5Gを「今から買うのはアリなのか」と言ったところを再度チェックしてみる。
5Gに初めて対応したPixelとなったPixel 4a 5G
Pixel 4a 5Gは2020年に発売されたGoogleのスマートフォンだ。Pixel 5と同じ時期に発売されたが、近い性能を待ち合わせた「コストパフォーマンスの高い機種」として注目された。
スペックについては以下にまとめる
SoC:Snapdragon 765G 5G
メモリ:6GB
ストレージ:128GB画面:6.2インチ FHD+解像度
OLEDパネルカメラ
標準:1200万画素
超広角:1200万画素
FeliCaに対応
バッテリー:3815mAh
OS:Android 11(13へのアップデート提供済み)
スペックから分かる通り、Google Pixel 4a 5Gは当時のPixelシリーズらしいスマートフォンとなっている。
当時は上位モデルのPixel 5もSnapdragon 765G 5Gを採用したミッドレンジモデルとなったため、前モデルから「基本性能が低下」したことを憂いたユーザーも少なくなかった。
Pixel 5とPixel 4a 5Gの差は画面のサイズとリフレッシュレート、メモリ量の差に加え、無接点充電、防水機構、イヤホンジャックの有無となる。
Pixel 4a 5Gは2019〜20年ごろのPixelらしいデザインにまとまっている。現行のものとは異なるメタルボディとなっている。
画面はエッジディスプレイでは無い通常と言えるものだ。左上部にパンチホールフロントカメラを備える。
本体上部にはイヤホンジャック、下部には充電端子を備える
性能そこそこ。カメラは綺麗。最新OSも使えるPixel 4a 5G
Pixel 4a 5Gを実際に使ってみたが、Snapdragon 765G 5Gと"ひと世代前"のミドルレンジSoCを搭載していることもあって、最新モデルに比べると性能面では差を感じる場面も多い。
通話やブラウジング、SNSといった場面では不満を感じることは少ないが、単純性能では5〜6年前のスマートフォンといったところになる。
高負荷な原神も動作はするが、画質「中」でなんとか動かせる程度だ。ゲームに関しては厳しい場面も少なくない。
メモリは6GB、ストレージは128GBとこの世代としては標準的なものだ。SDカードは利用できないが、Google Photoの無料アップロード規制前の端末なので、色々有効利用はできそうだ。
画面は6.2インチとPixel 5よりひとまわり大きいサイズだ。概ねiPhone 12シリーズと同等なので、片手でも持ちやすい。
本体スピーカーはステレオとなるが、近年のハイエンド機種のような音の良さは兼ね備えていない。
利点として、イヤホンジャックも備えている点だ。現在のPixelシリーズでは備えていないため、特徴的な機能となっている。
カメラについては、1200万画素の標準カメラと1200万画素の超広角カメラとなる。基本的にPixel 5や5a 5Gと共通している。
リアは2眼カメラとなる
Pixel 4a 5Gで撮影した作例は以下の通り。基本的にオートモードにて撮影している。
何枚か撮ってみたが、比較的綺麗に撮れる。特段こだわりがなければ十分といえる仕上がりだ。
夜景モードは優秀な仕上がりだ。スペック的には旧式かつミッドレンジということを考えても、Googleの画像処理の強さを伺わせる。
個人的に感じたPixel 4a 5Gの惜しい点は、やはり防水性能の低さになる。最もこれについては多少高価になるが、Pixel 5やPixel 5a 5Gを選べば解決だ。
また、バッテリー持ちの悪さは目立った印象だ。体感的にXperia 5IIIやGalaxy S21といったコンパクト端末よりも早く消費した。致命的にひどい訳ではないのだが、実働で6.5時間ほどと気になる方はいると言ったレベルだ。
最後に、Pixel 4a 5Gを今買うのはアリなのか?
筆者的にはPixel 4a 5GやPixel 5を今から買うのは微妙なラインだと思っている。性能的には厳しい部分が見え始め、ゲームなどのコンテンツはかなり厳しくなっている。
グラフィックドライバーの更新も行われ、他社の製品よりも最適化されていたとは言え、Tensor搭載のPixel 6世代との性能差には抗えないようだ。
その一方で、こだわりが無ければ十分と言えるスペックに加え、Android 13へのアップデートが行われている。今から購入しても性能的には劣るものの、ソフトウェア的な陳腐化はしにくいと言える。過度な性能を求めないのであれば、これで必要十分と感じる方もいることだ。
このPixel 4a 5Gは日本でも注目度の高いFeliCaを搭載し、おサイフケータイが利用可能な端末に仕上がっていること。
最新のAndroid 13やeSIMが利用できること、昨今の2〜3万円前後で販売されるスマートフォンよりも高性能であることから、今から購入しても満足に使えるスマートフォンであることがわかった。
中古では2万円を下回る設定のものも出てきており、初めてのスマートフォンとしても悪くない仕上がりとなっている。
連休のセールと合わせてチェックしてみてほしい。