ヨーロッパや東南アジアで着実に力をつける「realme」のスマートフォン。今回は「narzo 50」改めて手にする機会があったので、チェックしていきたい。
- 売りの120Hz対応画面やHelio G96などの基本性能もチェック
- 安くてもそこそこ撮れる5000万画素のカメラ
- インドや東南アジア方面でも支持を集めるrealmeの普及価格モデル。日本への投入は…厳しい?
realme narzo 50を一言で示すのであれば、東南アジアやインド等のマーケットで注目を集めるスマートフォンだ。日本ではXiaomiのRedmi Note 11などに近いラインのスマートフォンだ。
SoC:MediaTek Helio G96
メモリ:4/6GB
ストレージ:64/128GB(SDカード利用可能)
画面:6.5インチ FHD+解像度
120Hz対応 液晶パネル
カメラ
標準:5000万画素モノクロ:200万画素
深度:200万画素フロント:800万画素
バッテリー:5000mAh
33W充電対応(約1時間でフル充電可能)
OS:Android 11(realme UI2.0)
Android 12(realme UI3.0)へのアップデートも実施済み
価格:約2万7000円〜(直販ストア)
パッケージにはnarzoの文字が目立つ
カラーはブラック、ブルーの2色展開だ。
付属品はTPUケース、33WのACアダプタとケーブルと説明書類だ。
売りの120Hz対応画面やHelio G96などの基本性能もチェック
narzo 50は安価ながら120Hzのリフレッシュレートに対応した液晶パネル、プロセッサにMediaTek Helio G96を採用したスマホだ
画面については価格を考えれば綺麗なものだ。FHD+解像度な上サイズは6.5インチとなり、近年のこの手のスマホとしては一般的になりつつあるものだ。
画面サイズは6.6インチとなる
画面解像度はFHD+と十分だ。液晶画面のため発色の良さではやや劣る。なお、本体スピーカーはモノラル構成となる。
側面には指紋センサーも備える
narzo 50では電源ボタン一体型の指紋センサーが採用されている。ワンテンポ待たされる感覚はあるが、感度は良好だ。
核となるプロセッサはMediaTek Helio G96を採用。6nmプロセスを採用し、電力効率を向上させたSoCだ。安価ながらも高性能ではあるが、5G通信には非対応となる。
基本性能としてはハイエンド機には大きく劣るが、体感的にはブラウジングや動画視聴などを中心に使う場合は問題にならないと感じた。
そのため、ゲーム機能などではかなり厳しいように感じる。実際、原神などの高いハードウェア要件を必要とするコンテンツでは、画質を最低にしても20fps前後と遊ぶにはかなり厳しいものだった。
原神は最低画質でも待機時で30fpsを下回るなど厳しいものがある
バッテリー持ちはかなり優秀だ。消費電力を抑えたSoCに5000mAhのバッテリー容量を備えるので、並の使い方であれば1日以上持つはずだ。
スペック的にゲームなどは厳しいので、動画視聴などに割り切ってもよいはずだ。
33Wの急速充電に対応しているので、大容量のバッテリーながら比較的高速に充電が可能だ。
また、nazro 50はSDカードも利用できるが、スロットはいわゆる「トリプルスロット」と呼ばれるものだ。SIMカードを2枚運用しつつSDカードも利用できる便利なものだ。
安くてもそこそこ撮れる5000万画素のカメラ
narzo 50は安価ながら5000万画素のカメラを採用している。
カメラ配置はXiaomi Mi10 Liteあたりを思い起こさせる
メインカメラに加え、マクロカメラ、モノクロカメラを含めた3眼カメラだ。以下に作例を示していく。
いくつか撮影してみたが、思ったよりも綺麗に撮れている。プロセッサは廉価グレードのHelio G96となるが、写りそのものはあまり悪くない。
夜景モードの写りなども悪くないようだ。
惜しい点としては光学式の手ぶれ補正は備えていないため、夜景などは手ぶれしやすい傾向が見られた。また、動画撮影については手ぶれ補正機構を備えないため、かなり厳しい結果となった。
インドや東南アジア方面でも支持を集めるrealmeの普及価格モデル。日本への投入は…厳しい?
筆者的にnazro 50を評価するのであれば、安価ながら基本的な性能は他社よりも上の設定にして、「押さえるところは押さえた」機種だ。
近年のトレンドであるカメラ性能を売りにしつつも、バッテリー持ちや急速充電機能を備えつつ安価に抑えたスマートフォンだ。
ターゲットとしている市場には競合にあたるスマートフォンも多い。サムスン、Xiaomi、OPPO、VIVOと言ったメーカーからも競合する機種が多く出ており、nazro 50をそれらと競合する機種となっている。
それらの機種に比べると120Hzのリフレッシュレートに対応したディスプレイ、33Wの急速充電がウリとなる。
日本ではAQUOS WishやOPPO A55s、Xiaomi Redmi Note 11に高いポジションとなる。高リフレッシュレート対応、綺麗なカメラと言った近年必須のトレンドを押さえつつ、安価に利用できるスマートフォンが欲しい方にお勧めだ。
価格はインド向けで15999ルピー(約2万7000円〜)となる。5G非対応を考えると少々高価な印象と言える。
それでも、120Hzのリフレッシュレートに対応した画面や5000万画素のカメラを採用した要素は、選択にあたっては大きなアピールポイントとなるはずだ。
少なからずRedmi 12Cを買うよりは有意義だと感じるが、価格差は1万円ほどある。
これからはアフターコロナと言われるような時代で、海外旅行等に出かける方も増えてくるはずだ。そのような方に「現地でルーター代わりに使う使うスマホ」としても満足できるような商品に仕上がっている。
興味のある方はチェックしてみてほしい。