各社からフラグシップのスマートフォンが出揃う中、その下にある「コストパフォーマンス」に優れたハイエンド端末も熾烈な争いとなっている。
今回はその中でも筆頭となる「OnePlus 11」を利用できる機会があったのでレビューしてみよう。
- OnePlus 11の基本スペックをチェック
- 安くても高いパフォーマンスが特徴のOnePlus 11
- コスパ重視モデルながら写真も綺麗!ハッセルブラッドチューニングで進化したカメラ性能
- 「これでいい」がしっかり詰まったハイエンドスマホ。ゲーミング重視モデル並みの機能も備えてオススメ
OnePlus 11の基本スペックをチェック
OnePlus 11を一言で示すのであれば、高い性能を持ちながらコストを抑えたスマートフォンだ。日本で発売された機種では、Xiaomi POCO F4 GTなどに近いラインのスマートフォンだ。
SoC:Qualcomm Snapdragon 8 Gen.2
メモリ:12/16GB
ストレージ:256/512GB
画面:6.7インチ QHD+解像度
120Hz対応 液晶パネル
カメラ
標準:5000万画素超広角:4800万画素
2倍望遠:3200万画素フロント:1600万画素
バッテリー:5000mAh
100W充電対応(約20分でフル充電可能)
OS:Android 13
大陸版:ColorOS、グローバル版:Oxygen OS
価格:約7万7000円〜(直販ストア)
今回選んだものはブラックだ。
画面は6.7インチ QHD+解像度となる。
本体にイヤホンジャックはない
安くても高いパフォーマンスが特徴のOnePlus 11
OnePlus 11 を使ってみると、最新ハイエンド機というのもあって動作にストレスは感じない。
搭載しているSnapdragon 8 Gen.2はかなり優秀なチップセットなのか、本体の発熱も以前に比べて抑えられているように感じた。
強力な冷却機構のおかげもあり、原神のような高負荷なコンテンツを1時間ほどぶっ通しでプレイしても、発熱で「熱い」と感じることは少ない印象だ。優秀なプロセッサと高度な冷却設計が織りなした結果といえる。
また、今回レビューの中国版では、日本向けの原神も擬似的に120Hzのリフレッシュレートで動かすことができる。
中国版のゲームであればこのようなことができたものも多かったが、日本向けでもできることには驚いた。
原神を擬似的に120fpsで動作させることも可能
コスパ重視モデルながら写真も綺麗!ハッセルブラッドチューニングで進化したカメラ性能
カメラ性能はコストパフォーマンス重視のモデルながら優秀だ。
OnePlus 11はメインカメラに5000万画素のセンサーを採用。ソニーのIMX890と呼ばれるもので、センサーサイズは1/1.56型となり、並のフラグシップクラスのものが採用されている。
超広角カメラは4800万画素、2倍望遠カメラも3200万画素と基本性能は高めな構成となる。
OnePlus 11のカメラチューニングは、前作に引き続きハッセルブラッドが監修している。
標準カメラでの作例は近年のOPPO系のスマートフォンらしく「くっきりとした」絵が特徴だ。
超広角カメラも高品質なものを採用しているため、コストパフォーマンス重視の機種にありがちな「手抜き感」はない。
2倍望遠も使い勝手が良い。5倍望遠くらいならある程度劣化を抑えて撮影できた。
フードモードも優秀で、美味しそうに撮影できる
夜景モードもかなり綺麗だ。
超広角カメラの夜景モードも綺麗だ
「これでいい」がしっかり詰まったハイエンドスマホ。ゲーミング重視モデル並みの機能も備えてオススメ
OnePlus 11を改めて評価すると、多くの人にちょうどいい機能を備えながらも、従来のコンセプトに沿ったところが強い印象を受けた。
Snapdragon 8 Gen.2をはじめとした基本の性能の高さはもちろん、使い勝手の良さも捨て難いものであった。
安くて性能の高いスマートフォンを検討している方には、十分おすすめできるものだ。
OnePlusの端末らしく、OnePlus 11もマナーモードスライドが搭載されている。これはiPhoneのマナーモードスイッチと同様の働きをする。
物理操作でマナーモードに切り替えられる点は、ユーザーにとってもありがたいものだ。
マナーモードスライドを備える
また、OnePlus 11は発売地域によって仕様が異なる点に注意だ。中国版はColorOS、グローバル版はOxygen OSとなる。
操作感は大きく異なるため、従来のOnePlusのようなものを求める方は、グローバル版を購入すると良いだろう。
※グローバル版では原神を120fpsで動かすことはできないようだ。
今回レビューのものは中国版のため、OnePlusではあるが、OPPOのスマートフォンと同じくColorOSとなる。
さて、OnePlusをサブブランドとしたOPPO。今後は、この「OnePlus」をVIVOの「iQOO」やXiaomiの「Redmi」といったラインのスマホにぶつけるラインナップとして展開してくものと考える。
これはフラグシップとは別口となるパフォーマンス重視のハイエンド端末だ。事実、VIVOのiQOOはゲーミングスマホに近い側面を持ち、Redmiも側面に物理トリガーを備える機種が存在する。
そのような機種と真っ向勝負できるブランドがOPPOにはなかったこともあり、いい方向に進み始めたと言って良いだろう。
そのため、OnePlus 11はどちらかと言えば、かつての「OnePlus」が持つイメージに近いものとなる。「GalaxyよりいいものをGalaxyより安く」の言葉通りになっている商品だ。
そんなOnePlus 11の価格は約7万6000円からとなる。スペックを考えればかなり安価な設定となっている。
また、兄弟機に当たるOnePlus Ace 2をはじめ、OnePlusの商品もかなり魅力的な展開となってきた。
人と違う少し個性的なスマートフォンはもちろん、フラグシップクラスの性能を求めるユーザーにもOnePlus 11はおすすめの1台だ。