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Xperia 1 V発表!世界初のイメージセンサーでカメラ性能強化!SIMフリー版も7月発売を予告!

 ソニーは5月11日。オンラインにて最新スマートフォンとなる「Xperia 1 V」を発表した。世界初の2層トランジスタ積層型CMOSイメージセンサーを採用するなど、カメラ周りにフォーカスを当てた意欲的な製品だ。

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 Xperiaのフラグシップモデル「Xperia 1」シリーズらしく、従来モデルの特徴を受け継ぎつつ、最新SoC採用による性能強化やカメラの進化などを実現している。

 

 

 

世界初の2層トランジスタ画像積層型CMOSイメージセンサーを搭載。暗いところにも強くなったXperia 1 V

 

 

 Xperia 1 Vのカメラにおける最大の進化となる点が新型イメージセンサーの採用となる。広角カメラには、新開発の2層トランジスタ画素積層型CMOSイメージセンサー「Exmor T for Mobile」を採用している。

 このイメージセンサーは2021年に開発に成功したと明かされたもので、スマートフォンには世界初採用となる。

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 このExmor T for Mobileでは、これまで1層にまとめて搭載していたフォトダイオードとトランジスタを2層に分離して積層することで、フォトダイオードを拡大することに成功した。

 また、イメージセンサーのサイズも従来までの1/1.7型から1/1.35型へと大型化している。これらにより低照度性能を従来の2倍に強化した。

 この新型センサーに、高速HDRの画像処理技術を組み合わせることで、低照度環境でも従来よりもノイズを抑えた写真が撮影できるという。

 

 この新型センサーでは有効画素数が約4,800万画素となるが、4in1のピクセルビニング技術を採用しており、1200万画素相当での出力となる。

 これにより、高い低照度性能と高精度のオートフォーカス性能を両立している。

 秒間30コマの超高速連写にも対応し、シャッターボタンも引き続き備える点もありがたいものだ。

 

 このほか、AIにより正確なホワイトバランスや露出の調整が行なえたり、一眼カメラ「α」シリーズの技術も活用しつつAIで深度を予測することで、ToFセンサーが苦手とする周辺部や遠くの被写体にも対応できる高精度なオートフォーカスも備えている。

 今回はこれらの新基軸とAIによる深度予測を採用したことで、従来まで備えていたToFセンサーは省かれている。

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ToFセンサーが省略されたことでデザインにも締まりが出た

 

 このほかカメラの構成、広角カメラ以外に採用されるイメージセンサーはXperia 1 IVと同様になる。

 

超広角カメラ:16mm F2.2

広角レンズ:24mm F1.9

望遠レンズ:85~125mm F2.3~2.8

 

 また、αシリーズなどに搭載されている「クリエイティブルック」もXperiaとしては初搭載となる。ルックプリセットから撮りたい写真の見た目を選べるこの機能はスマホ向きとも言われたもので、ファンからも長年搭載が待ち望まれていたものだ。

 今回はインカメラでも利用でき、Xperia向けに再度チューニングされたものになっているという。

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動画撮影に関してはCinematograpy ProやVideograpy Proも引き続き採用される。こちらも各種プリセットやクリエイティブルックが追加されるなど、アップデートされている。

 

 Videography ProではVLOGで優位な「声優先マイク」や商品レビューモードも備えるなど、こちらも進化している。

 

 

カメラだけでない。全方位に進化を遂げたXperia 1 V

 

 

 Xperia 1 Vはカメラだけが売りのスマートフォンではない。SoCはSnapdragon 8 Gen 2を採用し、従来モデル搭載のSnapdragon 8 Gen 1比で電力効率を約40%改善しているという。

 加えて、ISPの高効率化などによってカメラ動作時の消費電力を約20%改善している。

 また、本体内蔵の熱拡散シートの体積を約60%拡大することにより、ハイパフォーマンスを長時間持続できるという。

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Xperia 1VはSnapdragon 8 Gen 2を採用した

 

 

 ディスプレイは4K(1640×3840)となる、HDR表示、最大120Hzのリフレッシュレートに対応する。アスペクト比は21:9、6.5インチの有機ELパネルを採用。この辺りは従来に引き続きとなる。

 

 

 ゲーム関連機能としては、ゲーム向けアプリ「ゲームエンハンサー」の使い勝手を向上させている。物理シャッターボタンをスクリーンショットに割り当てたり、Youtube Liveへの配信も可能だ。もちろん外付けの冷却機器となるゲーミングギア「Xperia Stream」にも対応だ。

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物理シャッターボタンをスクリーンショットに割り当てる点はソニーらしいものだ

 

 高負荷なゲームも長時間安定してプレイ可能という。同時にゲーミングパフォーマンスもXperia 1 IVと比べて約30%向上している。

 

 本体のフロントステレオスピーカーは「フルステージステレオスピーカー」を称している。

 従来よりもアンプを強化することで音圧を約10%向上。これにより低周波の再生を可能にし、より深みのある低域の再現が可能となった。

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アンプ出力も向上した

 

 イヤホンジャックの出音もソニーミュージックが監修を行うなど、従来よりもさらに進化した形となった。

 

 バッテリ容量は5,000mAh。3年間劣化しにくく、30分で約50%の充電できる急速充電にも対応する。

 電源ボタン一体型の指紋認証、Qi規格のワイヤレス充電、おすそわけ充電(リバースチャージ)にも対応。防水・防塵性能はIP65/68に準拠、おサイフケータイもサポートする。

 

 デザインは従来モデルからほぼ変更はなく、メタルフレームとガラスを組み合わせたおなじみのデザインを採用する。

 今作では背面ガラスにテクスチャを施すことで滑りにくくなっている。ガラスはGorilla Glass Victus 2を採用。背面パネルではGorilla Glass Victusをそれぞれ採用する。

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フロスト強化ガラスにテクスチャを施している

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カラーはブラック、フロストシルバー、カーキーグリーンの3色展開となる。

 

キャリアでは国内大手3キャリアで展開予定。先立ってSIMフリー版も告知

 

 

 Xperia 1 Vは日本を含むグローバルでの発売を予定しているが、今回発表されたのはグローバルモデルで、国内の通信事業者向けにはドコモ、au、ソフトバンクの大手3キャリアで展開される予定だ。各モデルの詳細は現時点では未発表となる。

 

 なお、国内通信事業者モデルに先駆けて発表された国内向けキャリアフリーモデル「Xperia 1 V XQ-DQ44」については7月下旬以降の発売となる。

 こちらの実売予想価格は19万5000円前後の見込みとなるようだ。なお、こちらは5Gのミリ波には対応しないものとなっている。

 

 メモリ/内蔵ストレージは12GB/256GBまたは16GB/512GBとなる。キャリアフリーのXQ-DQ44は16GB/512GBとなる。

 

 外部ストレージとして最大1TBのmicroSDカードを利用可能。イヤホンジャックもしっかり備えるものだ。

 

 

 さて、今回のXperiaはかなりの大型アップデートとなった。特に以前からファンの指摘もあったカメラ性能強化はかなり大きなものだ。

 

 この辺りはカメラを売りながら他社と比べて周回遅れ感もあったので、本格的にテコ入れが入ったのなら大いに期待したいところだ。

 

 このほかSIMフリー版にあたる、直販モデルの発売予告がなされたこともかなり大きいものだ。

 高価なキャリア版とは悩ましい位置関係となるが、ミリ波やFMラジオなどの機能には非対応な点で差別化されている。

 

興味のある方はぜひチェックしてほしいものだ。

 

www.hayaponlog.site

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