はやぽんログ!

使ったスマホは300台以上。スマホネイティブ世代のライターが独自の視点でレビューやニュース、コラムを発信中!

京セラが一般向け携帯電話事業から撤退へ。法人向けは継続。直近の決算では27億円の赤字

 京セラは15日、同社で製造する一般向けのスマートフォンや、ガラホを始めとした携帯電話端末の販売から撤退する方針を明らかにした。法人向けへの販売は継続するとしている。撤退理由は採算の悪化としており、これに対し同社の谷本社長は「一般向けは市場性が見いだせなくなった」と説明している。

 

 同社はスマートフォンをはじめとした携帯電話事業が苦しい状態にあり、今年2月の決算報告では直近四半期で27億円の赤字を記録するなど厳しい状態にあった。

 今年2月の決算報告では同社の谷本社長から「一番大きいのは携帯電話事業の赤字拡大だ」と名指しで指摘されたことから、同事業の採算性の厳しさが伝わる。

 

 京セラは1989年に携帯電話事業に参入した業界では古豪とも言える存在だ。堅実な作りの携帯電話や「DIGNO」シリーズのスマートフォンはもちろん、高い耐久性を売りとする「TORQUE」といったファンから愛される端末も製造していた。また、各キャリアで展開されるお子様や高齢者向けの携帯電話やスマートフォンも得意としていた。

f:id:hayaponlog:20230515202533j:image

TORQUEはファンからの支持も熱いだけに、今回の決定は残念なものだ。

 

 この他では、auの「INFOBAR」やバルミューダの「BALMUDA Phone」の製造を担当するなど、独創的なコンセプトの端末を形にする技術力も持ち合わせていた。

f:id:hayaponlog:20230515202311j:image

バルミューダの携帯電話事業も5月12日で撤退となってしまった。

 

 一時期は海外展開も行い、アメリカでも一定のシェアを獲得するなど、海外でも存在感を見せていた。

 近年では海外市場でも苦しくなり、日本国内でもXiaomiやOPPOなどの中国メーカーの台頭、シャープやソニーがミッドレンジ端末に力を入れたことによる、市場そのものの変化から厳しい様子を見せていた。

 

 34年間、携帯電話を作り続けた日本メーカーが第一線を退くのは惜しいと感じるところだが、これも時代の流れなのかもしれない。

 

www.hayaponlog.site

www.hayaponlog.site