Xiaomiは5月9日、日本向けの製品発表会を行った。スマートフォンとしてはフラグシップの「Xiaomi 14 Ultra」とミッドレンジの「Redmi Note 13 Proシリーズ」
タブレット端末として「Xiaomi Pad 6S Pro」既存のスマートテレビのラインナップに86型モデルを追加することを発表した。
- 待望のフラグシップ!Xiaomi 14 Ultraをついに日本投入!
- Redmi Note 13 ProシリーズはFeliCa対応で投入。上位モデルも高性能ながら5万円台に抑える強気の価格設定
- タブレットはハイエンドラインに新機種を投入!価格もお手頃な設定に
- スマートテレビには大画面の86型モデルを投入。お値段なんと20万切り
- 今年もスマホに限らず多角的な製品投入。フラグシップ投入で日本市場への本気度が見えた発表会
待望のフラグシップ!Xiaomi 14 Ultraをついに日本投入!
Xiaomiの主軸商品であるスマートフォンについては、3機種の発売が発表された。フラグシップのXiaomi 14 Ultraに加え、au/UQ mobile専売のRedmi Note 13 Pro 5Gと5万円前後のアッパーミドル帯のRedmi Note 13 Pro+ 5Gが投入される。
Xiaomi 14 Ultraは2月にグローバル向けが発表された同者のフラグシップにあたる製品だ。こちらの商品は日本のXiaomiファンの方からの要望が多くあり、今回はそれに応える形で発売にこぎつけた。
端末としてはSnapdragon 8 Gen 3という高性能なプロセッサに加え、高輝度を達成したAMOLEDディスプレイ、1型センサーと可変絞りを採用した5000万画素のカメラをはじめとしたライカ監修の4眼カメラを備える最上位モデルだ。
90Wの急速充電にIP68防水はもちろん、オプションのカメラグリップを装着すればカメラさながらの撮影体験も可能な変わり種のフラグシップだ。
発表会では高いカメラ性能、本体性能を明かした
日本向けにはライカライセンスの関係から発売が懸念されていたが、Xiaomi 14 Ultraはライカコラボの状態で展開となった。同社の日本向けでは初のライカコラボの製品だ。
販路はオープンマーケットやMVNOとなり、価格はメモリ16GB、ストレージ512GBの構成で19万9900円。Photographer Kitなるカメラグリップも2万2000円で販売するが、Xiaomi 14 Ultra購入者には無料でプレゼントするとした。
価格は高価だが、昨今の為替と香港版の価格を考えればかなり攻めた価格設定にしている。
Redmi Note 13 ProシリーズはFeliCa対応で投入。上位モデルも高性能ながら5万円台に抑える強気の価格設定
アッパーミドル帯のスマートフォンとしてはRedmi Note 13 Pro 5Gと上位モデルのRedmi Note 13 Pro+ 5Gを発表した。Redmi Note 13シリーズのスマートフォンでは上位に位置し、他社のフラグシップに引けを取らないコストパフォーマンスの高さをアピールした。
両者共通して2億画素のメインカメラを備える。両者共に明るいレンズと光学式手ぶれ補正を備えた。「インセンサーズーム」という機能を用いて、最大で4倍までは劣化を抑えたロスレスズームを可能にしている。超広角カメラは800万画素、200万画素のマクロカメラを備える。
廉価な機種でも綺麗に撮影できることをアピールした
Redmi Note 13 Proは プロセッサにはクアルコムのSnapdragon 7s Gen 2を採用し、価格帯としては高い性能と電力効率をアピール。6.67インチの1.5K解像度のAMOLEDディスプレイはピーク輝度1800nitで120Hzのリフレッシュレートにも対応。
廉価なRedmi Note 13 Proも十分高性能だ
上位グレードのRedmi Note 13 Pro+はより高品質なものだ。プロセッサにはMediaTekのDimensity 7200 Ultraを採用し、高い性能と電力効率をアピール。6.67インチの1.5K解像度のAMOLEDディスプレイはエッジスクリーンを採用。こちらもピーク輝度1800nitで120Hzのリフレッシュレートにも対応した。
アッパーミドルながら120Wの急速充電。いわゆる「神ジューデン」にもしっかり対応し、今作はIP68等級の防水防塵にも対応する。Redmiブランドの機種でもしっかり仕上げてきた印象だ。ここまでくると昨年のXiaomi 13Tと大きく変わらないスペックに驚くばかりだ。
日本向けには廉価な256GBのラインナップに加え、独自仕様でFeliCaを採用するなど日本のユーザーが求める必須の機能は備えた形だ。
プロセッサやディスプレイ、急速充電機能に差をつけた。戦略機種なだけあって、両者共におサイフケータイに対応させた
Redmi Note 13 Proはauにて販売され、メモリ8GB、ストレージが256GBの仕様で価格は4万1800円だ。ミッドレンジとしては、スペックに対してのコストパフォーマンスに優れている。
Redmi Note 13 Pro+ 5Gはオープンマーケット並びにiijmio等のMVNOで5月16日より発売が予定される。オープンマーケット版の価格はメモリ8GB、ストレージ256GBの仕様で5万9800円、メモリ12GB、ストレージ512GBで7万4800円としている。
価格については競合のNothing Phone (2a)がFeliCa載せで4万円台からと攻めの姿勢を見せており、これに対抗する形とみられる。
海外販売のRedmi Note 13 ProやPro+は512GBのみ展開の地域も多い
Redmi Note 13 Pro+は購入特典でRedmi Buds 5をプレゼントするとしている
タブレットはハイエンドラインに新機種を投入!価格もお手頃な設定に
タブレット端末としては「Xiaomi Pad 6s Pro」を発表した。名前の通りXiaomi Pad 6のバリエーションモデルであり、搭載プロセッサがSnapdragon 8 Gen 2になるなど随所でアップデートが施されている。
12.4インチの144Hzリフレッシュレートに対応した3K解像度ディスプレイ、6つのスピーカー、10000mAhバッテリーを採用した。このタブレットも120Wの急速充電に対応しており、バッテリーを35分でフル充電できる。
また、Xiaomi HyperOSを名乗る端末なだけあり、同社のスマートフォン他の高い連携性も魅力的だ。
ディスプレイの良さと高性能、充電速度をアピールした
キーボードとペンも別途用意される
価格はメモリ8GB、ストレージ256GBの仕様で6万9800円とするなど、コストパフォーマンスの高さが光る製品だ。
今回は512GBモデルも8万4800円で販売される。直近のiPadシリーズが為替の関係で高価になったこともあり、相対的に価格の安さが目立った
アクセサリー類も安価に仕上げた。初回購入特典でお得に購入できるキャンペーンも実施する
スマートテレビには大画面の86型モデルを投入。お値段なんと20万切り
意外なものとしてはスマートテレビの「Xiaomi TV 」だ。昨年発売されて話題となったが、今回はここに大画面の86型モデル「Xiaomi TV Max 86」が追加された。海外のストアでもスマートテレビは積極的に売り出しており、日本未発売モデルの中には100型に迫るものもある。
今回日本に投入したものは「チューナーレス」という仕様のスマートテレビで、Google TVに対応している。主にNetFLIXやYoutube等のオンラインコンテンツの視聴にフォーカスを当てた製品となっている。
43型のテレビを4枚並べた時と同じというビックサイズだ。
画面解像度は4K。120Hzのリフレッシュレートに対応し、フレーム補完機能も備えるなどテレビとしてはかなり高性能な製品だ。価格はなんと19万9900円と20万円を切ってきた。これを踏まえても日本向けの価格がかなり攻めた商品であることが分かる。
今年もスマホに限らず多角的な製品投入。フラグシップ投入で日本市場への本気度が見えた発表会
Xiaomiの日本向け戦略としてはグローバル展開した商品の展開に加え、通信事業者の方針に沿った端末(キャリアモデル)の供給。そして、Xiaomiと販売事業者の戦略を組み合わせた新たなソリューションを展開する3本柱で勝負していくと昨年の発表会で示した。
今回の発売会では、Xiaomiが日本市場で「存在感を示すぞ」と言わんばかりのより強気な姿勢を感じ取れた。ファンから要望の多かったフラグシップのXiaomi 14 Ultraの日本投入を発表し、Redmi Note 13 Pro+はFeliCa搭載のローカライズも行ってきた。それだけ日本市場でもキャリアと組んで展開するという「本気度」を感じ取ることができた。
Xiaomi 14 Ultra 日本投入の背景には、Xiaomiのファンの皆様の意見も大きいようだ
加えてXiaomiらしいお手頃な価格設定が日本でも垣間見えるようになってきた。Redmi 13 Pro 5Gはキャリアでも4万円前後の価格設定。上位モデルのPro+も他社製品とも十分勝負できる仕上がりだ。キャリアでの取り扱いも行うなどの販路も拡大された。
新体制となって新しい年度を迎えた今、スマートフォンに限らず多角的な商品を展開して日本市場に大きな存在感を示すシャオミ。戦略市場と位置付け、注力して取り組む同社の今後の商品展開にも目を離せない。