様々な商品の登場で市場を賑わす「外の音を取り込める」ジャンルのイヤホン。ここにファーウェイが「FreeClip」というピアスを模したジャンルの「イヤーカフ型」と呼ばれる製品が登場してから、競合からも数多くの商品が登場した。
今回はコストパフォーマンスをアピールするQCYからニューモデルのCrossky C30を提供いただいたのでレビューといきたい。
コストパフォーマンスに優れるイヤーカフ型のイヤホンをチェック
あらゆる商品が販売されているワイヤレスイヤホン。近年では周囲の音を取り込みつつ通話や音楽を楽しめるオープンタイプも多くの商品が出ている。その中でも耳に挟むイヤーカフ型は近年話題を集める商品だ。
箱は一般的なワイヤレスイヤホンでよく見かけるタイプのものだ。
本体はプラスチック製。イヤーカフ型のため、本体は取り出しやすい
本体はイヤーカフ型と呼ばれるもの。耳に挟むスタイルだ
このイヤホンについて、オーディオハードウェアについては10.8mm経のデュアルマグネットを採用したドライバーユニットを採用している。イヤーカフ型の商品ではあるが、迫力の低域再生をアピールしている。Bluetooth 5.4に準拠し、対応コーデックはSBCとAACだ。
また、指向性スピーカーとソフトウェア処理によって開放的なオープン型ながら音漏れも低減させたとしている。
今回の試聴環境はXperia 1 VIを使用し、Apple Musicでストリーミング音源を中心とした環境で使用する。
さて、Crossky C30を聴いてみたが、音楽に没入するというよりはBGM感覚で楽しむことが主体のイヤホンだと感じた。ボーカル付近の帯域は聞き取りやすく、イージーリスニングを目的とするなら十分だ。
このようなイヤホンでは本体の構造的にボリューム感のある低域を再現することが難しいが、本機種はもとのチューニングでも比較的出ている部類だ。足りない場合はアプリからイコライザーで調整するのもよさそうだ。それでもインナーイヤー型と比較すると低域再生能力では劣る。
装着感は「アンチZデザイン」を採用し、多くの方の耳に合うとした。装着感は付けてしまえば良好だが、フックがやや固めで装着しにくい印象を受けた。慣れてしまえば問題はないと思うが、少々面倒な印象だ。
装着イメージはこのような形だ
装着方法を示す日本語のマニュアルも同梱されている。
肝心の音漏れについては、スマートフォンの音量を半分くらいにすると明らかに「漏れている」とわかるくらいの音量だ。ボリュームはスマートフォンの1/4くらいで使うと良さそうだ。
また、筆者はさほど気にならなかったが、利用シーンによっては最低音量が大きめに感じることもあるようだ。実際に友人に試してもらったところ「静かな環境でのながら聴きには最低でも音が大きい」という意見を頂いており、ソフトウェアアップデート等での改善を期待したい。
安くてもしっかり使える実力派。イヤーカフ型イヤホンのお試しにもあり
このQCY Crossky C30だが、低価格ながらイヤーカフ型のイヤホンに求められる要素はしっかり備えていると考える。IPX4の防水や専用アプリを備えるなど廉価ながら使い勝手は良好だ。専用アプリからは遅延を0.06秒に抑えるゲーミングモードや、マルチポイント接続の設定が可能だ。
イヤホン本体は公称5.5時間、ケース込みで25時間のバッテリー持ちとしている。コーデックがAACだとやや短くなるように感じた。
一方で本体のタッチセンサーの感度があまり良くない点、アプリの接続性があまり良くない点が気になった。タッチセンサーは構造上の問題もあるので仕方ない部分もあるが、アプリとの接続性についてはアップデート等で改善を期待したい。
Crossky C30はながら聴きを中心に安くてもしっかり使えるイヤーカフ型のイヤホンだ。価格もお手頃でAmazonでも6580円で購入できるなど、競合製品と比べるとかなり安価だ。初めてのイヤーカフ型のイヤホンをはじめ、この手の商品に興味がある方はチェックしてみてほしい。
提供:QCY Japan