こんにちは。これまで使ったスマホは300台以上。生まれはギリギリZ世代のライター はやぽんです。
さて、冬に発売されるXiaomiのコストパフォーマンスに優れたハイエンドモデルとして話題の「Tシリーズ」。今年のXiaomi 14Tシリーズは待望のライカ監修カメラもしっかり日本向けに載せてきた。
今回は国内向けのXiaomi 14Tを発売に先駆け、Xiaomi Japan様よりお借りできたのでレビューしたい。
- Xiaomi 14Tも「ライカ共同開発」トリプルカメラを搭載!ライカクオリティの写真が撮れる
- Xiaomi 14TはDimensity 8300 Ultraを採用!高い性能で普段使いは快適。
- 価格もかなり攻めたXiaomi 14T。au系専売で5万7300円!
Xiaomi 14Tも「ライカ共同開発」トリプルカメラを搭載!ライカクオリティの写真が撮れる
Xiaomi 14Tシリーズは今年9月に発表されたハイエンドスマートフォンだ。Xiaomi 14 Ultraといったフラグシップとは異なり、コストパフォーマンスを重視しつつ高性能に仕上げた製品群だ。
本機種は日本向けにもライカと共同開発したカメラを備えており、従来よりもカメラ性能向上にフォーカスを当てた。今回レビューのXiaomi 14Tはベースグレードとして展開されている。
また、本機種は日本向けの製品として、初のMediaTek製プロセッサ Dimensity 8300 Ultraを採用する。Snapdragon 7+ Gen 3にも引けを取らない高い性能が魅力だ。
今回は日本向けモデルにもしっかりライカのロゴがある
ここでは売りのカメラについてチェック。メインのカメラは5000万画素、イメージセンサーにはソニー製のIMX906を採用し、センサーサイズは1/1.56型だ。
この部分は上位のXiaomi 14T Proと比べてやや性能が落とされているものの、新しい世代のイメージセンサーが採用されるなど、価格の割には高性能に仕上げている。
メインカメラは5000万画素の大型センサーを採用する
それ以外では、1200万画素の超広角カメラと5000万画素の2倍望遠カメラを備える。望遠カメラはf1.7の明るいレンズを採用しており、暗いところでの撮影性能を高めた。この辺りは「コスパ重視」の製品ながら、200万画素のマクロカメラ等でお茶を濁すようなことはしていない。
カメラに関しては「ライカの高い目標」に準じたクオリティの部品構成を採用。フロントカメラは3200万画素のものを採用する。
ここまでいくつか撮影したが、Xiaomi 14シリーズ以降の「柔らかい」チューニングがうまく反映されている。この辺りは廉価モデルにもライカ監修のチューニングがうまく生きていると感じる。
また、従来のDimensityプロセッサ搭載機ではカメラ性能が高いものは少なく、同じグレードのSnapdragon搭載機に差を開けられているものが多かった。ミッドレンジとはいえこの写りには驚きだ。
今回のDimensity 8300 UltraではISP性能も向上し、より豊かな表現を可能にしたとしている。写りを見ればこれは納得だ。
50mm相当の望遠カメラを備える
望遠カメラも綺麗に撮影できるが、ここは明確にXiaomi 14シリーズと差別化されており、少々手ブレしやすい印象だ。具体的には光学式手ぶれ補正を備えないこと、Xiaomi 14シリーズで売りの10cmまで寄れるテレマクロ撮影ができない点だ。
また、上位モデルのXiaomi 14T Proの方がよりズーム性能が高い仕上がりと感じた。この部分はミッドレンジゆえに仕方のないところだ。
筆者としてはXiaomi 14T Pro同様に光学式手ぶれ補正がないことで、夜間や望遠の撮影に少々難を感じた印象だ。テレマクロも含め、この辺の使い勝手をしっかり求めるのであれば、最上位のXiaomi 14 Ultraを選ぶと良さそうだ。
超広角カメラもこの価格帯のスマートフォンとしては、かなりきれいに撮影できる
夜景も綺麗に撮れる。近年のXiaomi機に多い「黒がはっきり出る」チューニング
フードフォトはお手のもの
ライカ監修スマホらしく、モノクロ撮影も得意だ
動画撮影については4K60fps撮影も可能。ここは後述のMediaTek製の高性能プロセッサ「Dimensity 8300 Ultra」を採用したことによる恩恵が非常に大きい部分だ。
Xiaomi 14TはDimensity 8300 Ultraを採用!高い性能で普段使いは快適。
Xiaomi 14T ProはMediaTekの最新プロセッサ「Dimensity 8300 Ultra」を採用。コストを抑えながら、高い性能を備えるプロセッサーだ。高性能コアにはCortex A715を採用するなど、ミッドレンジらしからぬ高いCPU性能を持つ。この他にも比較的高性能なARM Mali-G615 MP6 GPU、オンデバイスAI処理にも対応したMediaTek NPU 780を搭載する。
Dimensity 8300 UltraはMediaTekのハイエンドラインのプロセッサであり、高い性能を有している。ブラウジングや動画視聴、ゲームといった場面で困る事少なく、2世代くらい前のハイエンドスマホと遜色ない体験が可能と感じた。
さすがに、近年の高スペックを要求するゲームは画質を落とす等の対応は必要であるものの、原神では高画質設定くらいなら比較的快適に遊べるように感じた。
原神も高画質設定で遊べる
高負荷な学園アイドルマスターは高画質の設定なら快適に楽しめる
Dimensity 9300+と比較するとGPU性能が大きく劣るので、崩壊スターレイルなどのGPU性能を要求するゲームでは厳しさを感じた
それ以外のXiaomi 14Tの基本的なスペックは以下の通りだ。
SoC MediaTek Dimensity 8300 Ultra
メモリ 12GB
ストレージ:256GB画面:6.67型 AMOLED
144Hzリフレッシュレート対応
カメラ
メイン:5000万画素 f1.8
超広角:1200万画素 f2.2
2倍望遠:5000万画素 f1.7
バッテリー:5000mAh
67W 急速充電対応防水等級:IP68
FeliCa対応
本体重量:195g/193g(レモングリーン)
本体は樹脂製フレーム、今回レビューのレモングリーンはビーガンレザーを採用。カメラ周りのみアルミニウム製のバンプになっている
本体は背面にガラスパネルまたはビーガンレザーを採用し、フレームにはチタン風の樹脂製フレームを採用。近年のトレンドに沿ったデザインで、Xiaomi Tシリーズとしては従来よりも高級感を持たせた仕上がりと感じた。
また樹脂製の筐体としたことで、本体の重量を195gに抑えることができている。このサイズのスマートフォンとしては比較的軽量な部類であり、上位のXiaomi 14T Proには備えない特徴だ。
本体カラーはチタンブラック、チタンブルー、レモングリーンの3色展開。チタンフレームを採用したことで、前作よりも高級感を意識した仕上がりだ。今回レビューの「レモングリーン」は、 Xiaomi BioComfort PUレザーを採用。環境にも配慮した素材を採用した。レザーということもあり、価格以上の高級感を備えると感じた。なお、本カラーはauオンラインショップ限定カラーだ。
ディスプレイは「CrystalRes」と称するAMOLEDパネルを採用。画面サイズは6.67型、画面解像度は2712×1220で最大144Hzのリフレッシュレートに対応する。この部分の仕様は上位のXiaomi 14T Proと共通なため、かなりコストパフォーマンスの高い仕上がりだ。
画面輝度もピーク時4000nitと明るいものが採用されており、この点についてはハイエンド機にも引けを取らない。3840HzのPWM調光にも対応する目に優しいディスプレイを備えた。
Xiaomi 14Tはフラットパネルを採用。上位モデル譲りの高性能ディスプレイだ
指紋センサーは本体下部に備わる。感度は良好だ
本体バッテリーは5000mAhのものを採用。Xiaomi 13Tと同様に67Wの急速充電に対応する。今回は充電器が付属するので、購入したらすぐ使うことができる。
Xiaomi 14TシリーズはIP68防水に対応。先行して販売されていたXiaomi 14シリーズに続く形となり、より使いやすくなっている。
本機種は日本向けではFeliCaを採用しており、おサイフケータイなどが利用可能だ。防水も合わせてXiaomiのハイエンドモデルも日本で利用しやすくなる点はありがたいものだ。
OSはAndroid 14ベースのXiaomi HyperOSを採用。従来よりも家電製品やスマートフォームなどとの連携性が高めれている。日本向けではタブレット端末との高い連携性などを体験することができる。
ソフトウェア回りでは「Advanced AI」と銘打って、AI性能大きくアピールした。純正のギャラリーアプリのAI消しゴムやAI拡張機能はもちろん、ボイスレコーダーの文字起こしや翻訳にも対応する。
また、グローバルなGoogleのAIであるGeminiにも対応し、かこって検索等の機能が利用できる。電源ボタンにスリットを入れたことで、AI機能を利用する場面でも直感的な操作が可能だ。
Xiaomi 14Tでも上位モデル同様のAI機能が利用できる
価格もかなり攻めたXiaomi 14T。au系専売で5万7300円!
Xiaomi 14Tというスマホは高い性能、ライカ共同開発のカメラを備えつつ、コストを抑えたスマートフォンだ。今年も多くの商品を発表したXiaomiの新商品発表会の目玉にふさわしく、このスマートフォンもかなり攻めた価格設定となった。
価格は256GBの構成で税込5万7300円。前回のXiaomi 13Tが7万4800円だったことを考えると一気に安くしてきた。この価格はグローバルでも比較的安価な香港や台湾よりもさらに安い価格であり、auの契約を持っていなくても魅力的に映る価格設定だ。
本機種の惜しいところとして、Dimensityプロセッサを採用したことで、aptX Adaptiveといったオーディオコーデックには非対応だ。同時発表のXiaomi Buds 5の高音質コーデックが利用できないのは惜しいところ。この辺りはPixelやGalaxyと同じようなものと思ってもらえれば幸いだ。
もうひとつ、懸念点としてはソフトウェアアップデートの期間の不透明さ、提供の遅さだ。これは日本版のXiaomiスマートフォンでよく指摘されるもので、海外版と比較するとソフトウェアアップデートの提供が遅くなる傾向だ。
特に本機種は近年主流のOSアップデート期間や回数を公表していない。そのため、メーカーとしては1600サイクルの充電をしても、バッテリーが80%の性能を維持できるとした。単純計算で毎日充電しても4年以上は安心して利用できることをアピールしているものの、ソフトウェアアップデートに関しては触れられていない。
ソフトウェアアップデートの提供については、通信キャリア向け、FeliCa搭載などの日本向けカスタマイズへの対応。これらの理由から提供まで時間がかかるものと考える。FeliCaやeSIM対応の独自ハードウェアだからこそ時間がかかる点は理解できるが、近年の消費者の関心が高いだけに、この辺りはしっかりと対応してほしいところだ。
そんなXiaomi 14Tは日本で10万円近い価格で販売されるハイエンド機種と比較しても、スペックで劣る点は少ない。高性能なプロセッサ、明るくて綺麗な画面、ライカ共同開発カメラ、67Wの充電体験といった要素をしっかり備えており、他社製品との差別化も図られている。
特に今回は価格を5万円台までグッと抑えたことで、より競争力を持つ製品に仕上がっている。競合製品に比べると高いプロセッサ性能、ライカ監修カメラといったところが大きなアピールポイントだ。
この冬、要チェックな1台だ
そんなXiaomi 14Tは12月12日よりau、UQ mobile専売にて発売。Xiaomi 14Tはこの冬、ライカ共同開発のカメラスマホを手頃な価格で楽しめる「今年最強」のコスパを備えた。筆者としてはXiaomi 14T Pro以上に注目のスマートフォンだ。
商品貸出:Xiaomi Japan