はやぽんログ!

使ったスマホは300台以上。スマホネイティブ世代のライターが独自の視点でレビューやニュース、コラムを発信中!

Huawei MatePad 13.2 クイックレビュー 驚異的な軽さと滑らかすぎるペンの描き心地が素晴らしいタブレット

 Huaweiが昨年発売したフラグシップのタブレット端末がある。軽量であることやペンの操作性が向上したことに加え、一部で話題の中国製チップセットを搭載しているようだ。今回は香港で実機を触れたので簡易的なレポートとしたい。

 

 Huawei MatePad Pro 13.2は名前の通り13.2インチの画面を備えたハイエンドタブレットだ。プロセッサなどの情報はは一切公開されていないが、Mate 60シリーズと同様のHiSilicon Kirin 9000sが採用されていることが判明している。

 

 フラッグシップタブレットに属する端末のため、iPad Pro 12.9やGalaxy Tab S9+などと競合する。HarmonyOSによる同社のスマートフォンとの高い連携性をアピールし、スライタスペンによるクリエイティブワークにも対応できる。

 

 この機種のすごい点は本体重量の軽さだ。画面サイズは競合する機種よりも大型ながら重量は580gしかない。同社はこのサイズのタブレットで世界最軽量としており、実際に持ってみると、その大きさからは想像できない本体の軽さに驚かされる。

f:id:hayaponlog:20240214081147j:image

極限までベゼルを削った構成のため、少々持ちにくさは感じられた
f:id:hayaponlog:20240214081152j:image

本体は背面にデュアルカメラを備える
f:id:hayaponlog:20240214081157j:image

厚さは驚異の5.5mmだ


 もちろん軽量化したからといって、ハードウェアスペックに抜かりはない。ディスプレイは折りたたみスマホなどで採用されるフレキシブルOLEDを採用しており、これによって大幅な軽量化を達成した。1000nitの高輝度や10.7億色の広い色表現にも対応するハイエンド仕様だ。香港版では12GBのメモリと256または512GBのストレージを備えるなど、十分に使える構成だ。

 

 本体スピーカーは複数のスピーカーをユニット化したものを備え、Huawei Soundにも対応。同社のラボで研究された技術をふんだんに用いて薄型化しながらも高音質を達成している。実際、iPad Proなどよりも筆者は好みのサウンドだった。


 OSはHarmonyOS 4.0を採用。同社のスマートフォン、タブレットをはじめとした機器とのシームレスな連携が可能となっており、今回の展示では純正キーボード内に備わるNFC部からスマートフォンを接続できた。

 同社はこのマルチスクリーンコラボレーションをタブレット端末で推しており、スマートフォンの画面のミラーリング、ファイルをドラッグ・アンド・ドロップでタブレットに転送できる。

f:id:hayaponlog:20240212114350j:image
f:id:hayaponlog:20240212114354j:image

キーボードにはNFCタグが備わっており、同社のスマートフォンの画面をタブレットに表示、操作できる

 

f:id:hayaponlog:20240212114113j:image
f:id:hayaponlog:20240212114137j:image
純正キーボードは専用のコネクタではなく、Bluetoothで接続される。香港版の配列は英字配列だが、Windowsキーの部分がHarmonyOSキーになっている。


 売りのスライタスペンも大きく進化した。第3世代のMペンは1万段階をこえる筆圧検知に対応しており、書き心地はとても滑らかだ。こちらは単品で799香港ドルの設定だが、本機種購入の際には特典で無料で提供される。

 

f:id:hayaponlog:20240212114240j:image

極めて滑らかな描き心地だった

 
 さて、軽く触っただけだが、改めてHuaweiのハードウェアの完成度の高さに驚かされた。この辺りはAppleやサムスンと比較してもなんら劣る点はない。

 惜しい点としては、やはり制裁の関係でGoogle関連のアプリを利用することが難しくなっている。展示モデルにはGoogle関係のアプリが一部見られるが、基本的にはGboxというアプリを使って動かす形だ。そのようなマイナスイメージも使い方次第ではカバーできてしまい、それを補うあまりのハードウェアの完成度の高さがあることは確認できた。

 

 香港では6899香港ドル(約13万1000円)と決して安い機種ではないものの、高性能なペンや軽量さから注目度は割と高く、店頭で実際に触っているお客さんも確認できた。

 搭載しているチップセットの件も踏まえ今後のHuaweiのグローバル展開がどのように推移していくのか。同社の動向にも注目していきたいところだ。