はやぽんログ!

使ったスマホは300台以上。スマホネイティブ世代のライターが独自の視点でレビューやニュース、コラムを発信中!

ソフトバンクのiPhone 15が実質12円!実際に買ってみてわかった値引きの「仕組み」と「注意点」を解説

 年度末商戦は値引き規制で控えめになる一方、4万4000円値引きを主にしたドコモ、毎月1円や2円でレンタルをアピールするauやソフトバンクに分かれた。

 筆者はソフトバンクのiPhone 15を1年間は実質12円で利用できる施策で今回購入した。年度末なのか機種変更でも契約できたのでお得に機種変更できた形だ。今回はこの施策のからくりと、本当にお得なのかまとめていこう。

 

 

iPhone 15が1年間は実質12円。値引きの仕組み解説

 

 最初に値引きの仕組みを解説しよう。まず、ソフトバンクのiPhone 15は、従来の機種割引や端末値引き(価格改定)は一切入っていない。つまるところ「値下げ」はされていないのだ。

 ここで端末を48分割の「新トクするサポート(バリュー)」というプランを適用して、1年後に返却すると最大36ヶ月分の料金が減免になる。こうすると、iPhone 15の場合残金は2万1996円となる。

 ここに2万1984円の契約時割引を利用すると残金が12円となり、上記の通り1年後に返却すれば負担額は12円になるというものだ。ちなみに本体の値引きは一切行っていないため、いわゆる「投げ売り」には該当せず、おひとりさま1台限定といった制限もない。

 今回筆者の場合は、契約時割引がのりかえや新規契約ではなく、機種変更でも利用できた形だ。既に回線を持っている方ならお得に乗り換えできるはずだ。

 

f:id:hayaponlog:20240120074036j:image

機種の料金内訳的にはオンラインショップと同じだ

 

 さて、14万の端末が12円で使えるからくりは「新トクするサポート(バリュー)」というプランにもある。実はこの施策、端末を1年で返却しないと総務省の定める「最大4万円の値引き」の恩恵を最大限に受けることはできないのだ。もちろん、端末単体を大幅に値引くことは法令違反だ。

 そこでソフトバンクでは、端末を回収したときに電気通信事業法で定められている回線値引きを使って「穴埋め」の形をとっている。契約時で2万2000円、返却時で最大2万2000円と言い換えればよいだろう。よくいう「4万円の値引き」の恩恵を最大限に受けるのであれば、端末を1年後にソフトバンクに返却する必要があるのだ。

 

 それでも1円スマホは成り立たない。従来は2年で24円が主流だったが、話題のiPhone 15の場合はあえて1年にしているものと考える。これは端末の1年後の中古相場金額(概算10万円前後)を上記の回線値引きにプラスしているからだ。

 中古相場の根拠はiPhone 14のものと考えるが、記事執筆時点でもiPhone 14 128GBの中古美品はイオシスで9万4800円の価格となっており、金額面では納得がいく。iPhone 15は投げ売り等で市場に出ないことから高止まりするという予測なのだろう。

f:id:hayaponlog:20240331200803j:imageイオシスの中古価格を見れば、iPhone 15の1年後相場が約10万円と言われても納得だ

 

注意点は「返却前提の割引」であること。対象のiPhoneは容量が少ない点にも注意

 

 注意点は「返却前提の割引」であること。施策の関係で容量が128GBのモデルしか選べないことだ。あくまで割引の恩恵を受けられるのは1年で返却した場合なので、長く使えば使うほど恩恵は薄くなる。

 1年以上スマートフォンを利用する場合、利用期間に応じて支払い総額が増える点は注意だ。iPhone 15では13ヶ月目から端末価格がいきなり3359円/月になるので、支払い金額がグッと大きくなる。

 また、4年間利用した場合の負担額は12万0936円となり、これは契約時割引の2万1984円がソフトバンクの定価から値引きされただけなのだ。そのため、4年使うのが前提なら本体代金を値引くキャリアや、キャリアフリー版を購入したほうがよさそうだ。学生さんに与えたり、ある程度長期で利用する場合は、この実質12円と言う利用方法はできなくなる点には注意してほしい。

 

 また、iPhoneの本体容量にも注意だ。今回の実質12円施策が利用できるものは128GBのみで、256GB以上のモデルでは利用できないことに注意してほしい。昨今のゲームを始めとしたコンテンツでは、数十GBの容量をかかえるものも少なくない。正直128GBの容量ではあっという間にストレージを圧迫し、容量不足に陥る可能性がある。このような部分もストイックに管理できる人向けの製品だ。

 

下記の条件に当てはまる場合は、この恩恵を受けられない点には注意してほしい。

 

・1年以上iPhone 15を利用する方

・購入後に一括清算を考えている方

・128GB以上の容量を必要とする方

・端末のみ購入を考えている方※

※端末のみ購入し、1年後に返却した場合の実質負担額は1833円/月×12の総額2万1996円だ。

 

 

 

f:id:hayaponlog:20240331200916j:image
f:id:hayaponlog:20240331200921j:image

 iPhone 15はSoCにApple A16を搭載し、4800万画素の高画質なメインカメラを備えるなど高い性能を持つスマートフォンだ。充電端子がUSB-Cになるなど、使い勝手も大きく向上している。普通に利用する上ではオススメの製品だ。

 

 iPhone 15スペックはSoCにApple A16を採用し、6.2インチのAMOLEDパネルを採用。Dynamic Islandというパンチホールも備える。メモリ量は非公開、ストレージ容量は128、256、512GBだ。

 このほか4800万画素のメインカメラを中心としたデュアルカメラ、Apple製品が売りとするシームレスなデバイス連携も売りだ。長期のOSアップデートが提供されることで長く安心して使えることも魅力だ。もちろん、FeliCaやeSIMに対応するなど日本向けのローカライズも行われている。

 

 正直、このような最新機種が早くも「1円スマホ」として提供されていることについて、総務省はあまり快く思っていないだろう。現状は長期ユーザよりも1年でスマホを変えるユーザの方が得をする状況に変わってしまったのだ。

 一方で、法改正後の安売りはキャリアが抜け穴を突いたことで、各種制約も多くつくが、1年程度でスマートフォンをポンポンと変えるユーザにとっては非常に魅力的だ。今後もこの手の施策は継続される見込みだ。興味のある方はぜひチェックしてみてほしい。

www.softbank.jp