どうも、今回は、面白いのを入手できました。Royoleの折りたたみスマートフォン「FlexPai2」です。
折りたたみスマホが来ました。
— はやぽん (@Hayaponlog) 2021年2月19日
Royole FlexPai2です#はぁ〜また買っちゃった pic.twitter.com/vNhSiJ2u46
- そもそもRoyole社ってなに?
- FlexPai 2のスペックとか
- 初代FlexPaiから大きく進化!大画面が売りの折りたたみスマホ
- FlexPaiはGalaxy Foldとは全く異なる折りたたみスマホ
- FlexPai 2を使ってみて感じた「荒削り感」
- 手軽にポケットに入る未来とロマンを持ち歩く
- 最後に。15万円払えば、5年後の未来を少し体験できるスマホ
そもそもRoyole社ってなに?
スマホのオタクでもある筆者も、最初に出てきた時は「どこの何を作っているメーカー?」となったものだ。
Royole社はスマートフォンメーカーではなく、中国深圳に本社を構える「曲がるディスプレイ」のイノベーターカンパニーとなる。主に家電関連や車用のインパネルディスプレイなどを多く供給しており、そんなメーカーが「曲がるディスプレイ」をスマートフォンに入れてしまったのがFlexPaiとなる。
FlexPaiは同社のディスプレイ技術の広告塔と言える存在で、現在は第三世代と言われるフレキシブルディスプレイとなる。今回レビューのFlexPai 2のほか、ZTEなどから搭載機が出る予定となっている。
FlexPai 2のスペックとか
SoC Snapdragon 865 5G
メモリ:8GB
ストレージ:256GB
画面
5.5インチ(メイン)+5.4インチ(サブ)
展開時7.8インチ(1920×1440)
カメラ
6400万画素(メイン)
1600万画素(超広角)
800万画素(3倍望遠)
3200万画素(セルフィー専用)
バッテリー
4450mA/h
このスマートフォンは中国Royole社がリリースしたフォルダブルスマホになります。
FlexPai2とあるように、実は2019年にFlexPaiという先代モデルが出ている。その機種から折りたたみ機構やスペック周りを中心に、多くの点をブラッシュアップしたモデルになります。
初代FlexPaiから大きく進化!大画面が売りの折りたたみスマホ
初代FlexPaiはプロトタイプ感溢れる見た目が特徴で、最高にガジェットマニアの心を揺さぶるものだった。その一方で、操作UIの未成熟さやヒンジが完全に閉じない機構だったりと、普通に使うにはまだまだ荒削り感があまりに多いものだった。
「世界初の商用フォルダブルスマホ」という地位を確立するために出したとも言われるくらいのもので、ハードウェア、ソフトウェアを含めた完成度はGalaxy FoldやHuawei Mate Xsには大きく劣るものだった。そんなRoyoleが提供した第2世代のフォルダブルスマホは、他社のフォルダブルにも引けを取らないものになっている。
閉じた状態では画面比率は4:3となる
画面を展開すると16:10の画面になる
画面は閉じた状態で4:3比率とあまり見かけないスタイル。基本的に展開時の画面をメインにして使うのかな?という印象だ。
本体背面は樹脂素材のようだ
本体背面はガラス素材ではないが、高級感がある仕上がりだ。材質の関係からか、かなり指紋が目立つ。
本体側面には指紋センサーを備える
ヒンジ部分は金属筐体のメカ構造に
この機構によって、画面を完全に閉じることが可能になっている。合わせて、ヒンジ周りの耐久性も前作に比べ向上している。
ヒンジの折り曲げ耐久では、なんとメーカー公称では「180万回」をアピールしている。前作のFlexPaiが20万回、Galaxy Foldが10万回は耐えると公称してる中、この180万回というのはぶっとんだ数字だ。初代のFlexPaiも画面をヒンジと逆方向にくっつけるくらい曲げないと壊れないそうなので、耐久性はあると言われる。
今作ではヒンジの角度を保持できるようになった
ヒンジの保持が可能になったことで、いわゆるテントスタイルでも使えるようになった。端末を曲げられることを生かした使用用途が広がるものとなる。
FlexPaiはGalaxy Foldとは全く異なる折りたたみスマホ
FlexPai 2はGalaxy Foldとは異なる外折タイプの折りたたみスマホとなる。外折タイプのフォルダブルの利点は、ハードウェア的には画面は1枚となることで、コストを抑えながら大画面を提供しやすいという利点がある。
これは内折りタイプのものよりも、部品数が少ないことも由来し、大型化や軽量化がしやすいものにもなっている。難点は画面の保護やパネルのたわみだ。展開した状態にヒンジ部にパネルがたわむことがあるので、展開時は180度にはならず185度くらいの印象だ。
Galaxy Z Fold2と比べるとコンセプトが異なる
Galaxy Foldが展開時が4:3に近いアスペクト比になるのに対して、FlexPaiは展開時が16:10と横長になる。そのため、Galaxy Foldなどよりも動画視聴などに重きを置いたものになるようだ。これはHuawei Mate Xsにも言えるが、あちらは閉じた時ももう少し縦に長いのでよりスマホライクに利用できる。
FlexPai 2を使ってみて感じた「荒削り感」
FlexPai 2に対して思った事は、FlexPaiのプロトタイプ感がかなり薄れたなという印象だ。ソフトウェアもかなり改善はされて、普通に使えるようになったと感じる点もいくつかある。例えば、edge shortcutと言ったエッジ部のアプリショートカットと言ったものは、ハードウェアを生かしたUIで筆者的には使いやすい仕上がりとなっていた。
メーカーロゴの上にタッチインターフェイスを備える
筆者としてはにはこの写真の上にあるドットの部分がタッチインターフェイスになっている。ここで音量調節や画面分割などができることに好感が持てる。
Galaxy Foldなどと同じく3画面分割が可能だ。
画面分割も可能になった。Galaxy Foldのように複数タスクのフルアクティブとはならず、従来の画面分割と同様になる。そしてフォルダブルスマホの魅力といえば、何より、閉じてコンパクト、開いて大画面という最大の魅力がフォルダブル端末にはある。
大画面をポケットに入れて持ち歩ける
開いて大画面を最も体感できるものが、ある意味外開きタイプのフォルダブルスマホなのかなと感じる次第だ。FlexPai 2のスペックはSnapdragon 865にメモリは8GBとなる。特段困ることはなく、普通のハイエンドスマホの感覚で使える。原神やデレステあたりのリッチなコンテンツもサクサク動きます。
タイミング調整はややシビアだが、ミリシタの難易度MMくらいなら完走可能だ
カメラについても頑張っている。意外かもしれないが、FlexPai 2のカメラ性能は高く、ちょっと予想外だ。
まぁ、スマホ専業ではないながら普通に綺麗だ
カメラは6400万画素のメインカメラを含めた、標準、超広角、3倍望遠、セルフィーカメラの4眼構成だ。
特徴的なのは、セルフィーでしか使えない3200万画素のカメラがいるのが面白いところ。中国メーカーお得意の強力なビューティモードも特徴だが、筆者の顔など見ても面白くないので割愛する。
ちなみにズームは30倍まで対応だ。
あとは、シリーズ初の5Gに対応している。一応、n77/n78/n79と日本のSub-6の帯域はカバーしてるようだ。ここまで、良かったところを書いていきましたが、惜しいところもある。
筆者としては外折タイプの端末を過去にいくつか触ってきたが、FlexPai 2に感じた個人的な感想は「FlexPaiとしての完成度は高いがまだ他社には追いつけない。」という印象だ。理由としてはまだ「スマホとしては使いにくい」のだ。
例えば画面比率も閉じた状態で4:3だと、現在の18:9向けに最適化されたアプリではかえってUI崩れを起こすのだ。画面輝度も前作から大きく改善されはしましたが、まだまだ直射日光下では弱い。
輝度を上げるためか、開発者向けプロトタイプの側面もあることからか、解像度も7.8インチの大画面の割には控えめとなってます。
コンパクトだが、正直持ちやすくはない
サイズ感こそ手に馴染むが、比率の関係上横幅が広い。幅だけならLG V60 ThinQのサブディスプレイ装着時やBlackShark 3 Proよりも広いのだ
折り目は端末のセンターにはない
ちなみに外折タイプのフォルダブル端末は本体の端っこにカメラモジュールなどを固めた部位がある関係で、画面の折り目がセンターにならないという特徴がある。スマホはハードとソフトの合わせ技。どちらかが優れていても片方がダメならそれは使い物にならないのだ。
アプリによっては閉じた状態で起動したまま画面を展開すると表示が乱れるものもある。この辺りの最適化もこれからの課題と言えるでしょうか。
あと細かいところだが、日本語はもちろん非対応だ。Morelocaleで日本語化はできるが、Xiaomiの端末などと同様にSIMカードを入れてアクティベートしないとUSBデバッグが使えない。
再起動すると英語設定に戻ってたりするので、都度日本語に戻してあげる必要がある。もちろん、Googleサービスはありません。Googleがまともに使えないと禁断症状を起こす方は素直にGalaxy Z Fold2を買うべきだ。
手軽にポケットに入る未来とロマンを持ち歩く
この写真をだけを見たらものすごくロマンが溢れます
Royole FlexPai 2を買う意味…もう、このロマンを買うが正解の端末だ。継ぎ目の無い画面、今までのスマホにないフォルム。この見た目とスマホを折りたたむという体験を求める人におすすめのスマホだ。
フォルダブルスマホはいいぞ〜
— はやぽん (@Hayaponlog) 2021年2月21日
開くの楽しいぞ〜〜〜〜〜 pic.twitter.com/LVgENudvYi
Googleも無ければ、日本語もない。ケースも無ければ、扱いもデリケートこの時点で素人お断りのスマホとなる。GMSの無いHuaweiのスマートフォンをまともに使ってる方なら問題ないと思うが、普通に考えてこの機種を日本でメイン機として使うのには無理がある。
最後に。15万円払えば、5年後の未来を少し体験できるスマホ
FlexPai 2の特徴は上で述べた改善されたヒンジなどのメカ構造もあるが、なんと言っても値段です。フォルダブル端末は価格が高いというのが従来の概念だが、このFlexPai 2は最小構成で9999元(約15万円くらい)と非常にお求めやすいところにある。
実際、輸入すると転送業者への手数料や輸入消費税があるが、それでもGalaxy Z Fold2の26万円などに比べればかなり安い。15万円と言えばApple iPhone 12 Pro Maxの512GBくらいのお値段だ。そう言われるとバカみたいに高い値段ではない。
筆者的にはこのようなプライス的にもチャレンジングなものが出れば、市場価格も下がっていつしか一般消費者の元にも届くのかなと思う。
「今、私は5年先の未来を買っている。」
そう思えば、こんなゲテモノに投資することなどプライスレスの体験だ。
フォルダブルのスマホを4台持ち歩く構図。10年後には普通になるといいね
— はやぽん (@Hayaponlog) 2021年2月21日
今だともれなくヤベー奴扱いだ
そんなわけで、このスマホをオススメする人は以下のようになる。
・ガジェット好きの皆さん
・フォルダブルスマホを使ってみたい方
・アプリ開発者様
・5年先の未来を買いたい方
きっと5年後はこれが当たり前になってると思います。それでは