こんにちは。安価ながらもLDACに対応したTWSイヤホン。インナーイヤー型ながらも高音質を売りとするありそうでなかったSoundPEATS Air3 Deluxe HSを提供いただきましたので、レビューしてみる。
- インナーイヤーでLDAC対応のイヤホンをチェックしてみる
- 高音質に仕上げたハードウェアとLDAC対応の高品質サウンド
- 安くてもしっかり高音質。インナーイヤー型ならではの解放感あふれるサウンド
- SoundPEATS Air3 Deluxe HSの音質以外のところもチェック
- LDAC対応インナーイヤー型というありそうでなかった商品。価格もお求めやすい
インナーイヤーでLDAC対応のイヤホンをチェックしてみる
市場競争が過熱する完全左右独立型イヤホンの市場。Apple AirPods Proの新型が発表されるなど、ますます注目度が高まっていくセグメントだ。
ハイエンドはいわゆるカナル型と呼ばれるものが多く、耳道に入れる関係で装着感に違和感を覚えるユーザーも少なくない。そんな中、日本でも発売される音質重視のイヤホンがこのSoundPEATS Air3 Deluxe HSだ。
箱は一般的なイヤホンでよく見かけるタイプのものだ
ケースは加工がされている。サイズはやや大きいものになる。
本体の収まり悪くない。いわゆるAirPodsのようなもので、特段取り出しにくいといったこともなく使いやすいものだ。
付属品はマニュアルとケーブルだ。
高音質に仕上げたハードウェアとLDAC対応の高品質サウンド
SoundPEATS Air3 Deluxe HSの対応コーデックとしてはSBC/AAC/LDACに対応している。LDACはハイレゾ相当となる24bit/96kHz再生も可能な高音質コーデックだ。
LDAC対応のインナーイヤーイヤホンはかなり少数となる。海外ではHuaweiやXiaomiがハイレゾコーデックである「LHDC」に対応している同様タイプの機種を出しているが、規格を目いっぱい使ったものではない。
コーデック面ではトレンディなところを押さえるが、核となるオーディオ面については14.2mm経のドライバーユニットを採用している。強力なマグネットを使用することで、高い駆動力を持たせることで広い音域を再現できるという。
安くてもしっかり高音質。インナーイヤー型ならではの解放感あふれるサウンド
音にも妥協はないと触れ込みのSoundPEATS Air3 Deluxe HSを早速聴いてみることにする。今回の試聴曲はこちら
ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会より Shadow Effect/Diver Diva
ここは音圧高めの低域が楽しめるEDMをチョイス。インナーイヤー型とは相性の悪いタイプとも言われるが、とりあえず新曲なので聴いて
永遠のAria-From THE FIRAST TAKE/雨宮天
とあるオタクに布教されたナンバーからチョイス。PARADOXに引きつづき永遠のAriaもこんなアレンジあるんですね…と。THE FIRST TAKE MUSIC配給なので、ヴォーカルソースと言えるものだ。
スロウリグレット/田所あずさ
いつものです。
今回の視聴環境はスマートフォンにソニーのXperia 1IVを採用し、LDACの環境で使用する。ストリーミング環境でも単独で24bit/96kHz環境の再生が可能な機種だ。
実際に聴いてみると、インナーイヤー型のイヤホンながら低域もしっかり出ていることに驚く。インナーイヤーなので閉塞感も感じにくく、量感のあるある低域、空間表現の広さは特筆できる。一言で傾向を示すのであれば、ややヴォーカルシフトな印象を受けた。
高域は少々持ち上げている感はあるが、特別ざらつきなどは感じられなかった。LDAC対応機らしくハイレゾを意識したようなチューニングと取れる。
高域の表現についてはコーデックに大きく依存する。伸びやかな高域を体験したいのであれば、LDACでの利用を強くオススメする。1万円以下のインナーイヤー型のTWSイヤホンでここまで上手く鳴らせるのであれば上出来だ。
最初にスロウリグレットを聴いてみる。透き通るヴォーカルに対して、高域の広がりが目立つサウンドであることがわかる。抜けの良さがあるので閉塞感は感じないだろう。
ここで曲をShadow Effectに変えてみる。低域のレスポンスの良さ、窮屈さを感じさせない空間表現に関しては高く評価したい。この曲自体かなり低域が効く物になるが、低音がしっかり効きながらも解像感を保っているように感じる。
ここで曲を永遠のAriaに変えてみる。冒頭の静けさの中のボーカル表現も悪くない。ピアノとストリングスが入ってからも音の硬さをあまり感じさせない点は評価したい。サウンドステージも比較的広い機種となるので、このような曲でも窮屈さを感じさせずに気持ちよく聴ける。
ここまで聴いてきて、サウンドクオリティはかなり高いことが分かる。さすがに有線のイヤホンには劣るが、LDAC環境であれば有線環境に近いところまで来ている。
SoundPEATS Air3 Deluxe HSの音質以外のところもチェック
さて、音質についてはこの辺りにして、ここからはマイクの品質や本体の質感について書いてみる。
マイクの通話音質は価格を考えれば良好だ。ノイズリダイレクションによって、ノイズの少ない通話を可能にしている。
フィット感については市場でもよく見るあの形状だ。やはりこの形状は人間工学的にもよくできているのか、TWSイヤホンの中でも上位に入る装着感だ。
バッテリー持ちに関してもあまり悪いという印象を受けなかったが、LDAC接続では公称値よりも早めにバッテリーが無くなる形だ。
LDAC接続では人混みにおいて音切れが目立つ場面も見られた。接続優先モードにするか、AACコーデックを利用すると良いはずだ。
安価なイヤホンながらアプリもしっかり備え、バッテリー残量の確認やイコライザーの調整が可能だ。
難点としては本体の質感だ。実売価格は1万円以下を想定している商品とは言え、あまりにチープな点は惜しいところだ。
正直、本体のチープさについては否めない。
操作については音量調整の判定がかなり過敏で、フィッティングをするために本体上部に触れるだけで簡単に変わってしまうところが惜しい。操作ファンクションの切り替えはできないみたいなので、アップデート等で追加されると嬉しい限りだ。
LDAC対応インナーイヤー型というありそうでなかった商品。価格もお求めやすい
さて、今回レビューのSoundPEATS Air3 Deluxe HSというイヤホン。LDAC対応で音質にも力を入れながら、この手の商品がありそうでなかったところに切り込んだものだ。
LDAC対応のイヤホンで実売7,180円は破格の値段といえる。手持ちでもEARIN A-3というインナーイヤー型のイヤホンを持っているが、aptX対応とは言え2万円近いこちらの商品と比べても、音質面ではいい勝負ができる商品に仕上がっているように感じた。
2万円台で販売されていたEARIN A-3
加えて、今回はメーカー様より期間限定の5%クーポンを頂いている。以下のクーポンコードを決済時に入力すると、セール割引と合わせて4,941円で購入可能だ。
クーポンコード: A3DHSYTBR9 2022年10月29日まで有効
SoundPEATS Air3 Deluxe HSはインナーイヤー型なのでアクティブノイズキャンセリングと言った機能はない。
一方で高すぎる遮音性、カナル型独特の閉塞感、中耳炎などを患う等カナル型イヤホンを利用できないユーザーも少なくない。そのような方々にも安心して勧められる商品だろう。
インナーイヤー型で高音質なイヤホンだけでなく、初めての高品質ワイヤレスイヤホンに、安価でそこそこ使える商品を求める方はチェックしてみてはいかがだろうか。