どうも今回はXiaomi Redmi Note11を今更ながら入手する機会があったので、レビューしてみたい。
- 2万円台でも押さえるところはしっかり押さえたRedmi Note 11
- 安くても5000万画素のカメラを搭載したRedmi Note 11
- 売りの有機EL画面や基本性能もチェック。
- 安くてそこそこ使えるスマホ。それがRedmi Note 11
2万円台でも押さえるところはしっかり押さえたRedmi Note 11
Redmi Note 11を一言で示すのであれば、コストパフォーマンスの高さをアピールしているエントリーモデルのスマートフォンだ。スペックは以下のようになる。
SoC:Qualcomm Snapdragon 680
メモリ:4GB
ストレージ:64GB
画面:6.43インチ FHD+解像度
90Hz対応 AMOLEDパネル
カメラ
標準:5000万画素 f1.8(ISOCELL JN1を採用)
超広角:800万画素 f2.2
マクロ:200万画素 f2.4
深度:200万画素 f2.4フロント:1300万画素 f2.4
バッテリー:5000mAh
33W充電対応(約1時間でフル充電可能)
OS:Android 11(MiUI13)
価格:2万4800円(直販ストア)
Redmi Note 11はグラファイトグレー、トワイライトブルー、スターブルーの3色展開となる。今回レビューで使用するものはスターブルーというものだ。
スターブルはラメ調のデザインが特徴。光の当て方によっては白系のカラーにも見える。
Xiaomi Redmi Note11は2022年初頭に登場したエントリーモデルだ。特徴としては、2万円台ながらカメラ性能と画面性能に重きを置いた構成となっている点だ。
安くても5000万画素のカメラを搭載したRedmi Note 11
Redmi Note 11のカメラについては、安価ながらも5000万画素のメインカメラと800万画素の超広角カメラ、200万画素のマクロカメラと深度カメラをそれぞれ備える。2万円台前半という価格で展開されるスマートフォンとしては、かなり欲張った構成となっている。
安価な機種ながらもリアカメラは4眼となる。5000万画素のカメラを搭載しているから「50MP」 の文字が見える。
フロントカメラはパンチホールだ。
Redmi Note 11で何枚か撮ってみたが、価格を考えれば比較的綺麗に撮れる。時折塗り絵とも言える描写も見られるので、これはそのように見せるチューニングと思われる。
全般的に塗り絵感は拭えないが、2万円という価格を考えれば健闘している。HDR補正などはハイエンド機に比べると、あまり強力ではなさそうだ。
2倍ズームにて撮影。5000万画素のイメージセンサーなので、ズームしてもきれいに撮影できる。一方で細かいディテールの処理は、プロセッサの性能が低いこともあって難しいように思う。
AIオート、フード検出。やはり少し暗めの場面では苦手な被写体も出てくる印象だ。
夜景はまぁそこそこといったところだ。価格帯的にも厳しいラインのものになるが、Redmi Note 11では健闘しているようだ。
Xiaomi Redmi Note 11で試し撮り。量販店でも意外に売れるというこの機種。メインカメラの5000万画素センサーはISOCELL JN1が使われている。
— はやぽん (@Hayaponlog) 2022年11月3日
定価が2万円台前半ということを考えれば十分かなと思う。 pic.twitter.com/ZjEJtZ5X2W
動画撮影についてはフルHD 30fpsまでの撮影となっており、この部分はスペック的にも割り切りを感じる部分だ。
売りの有機EL画面や基本性能もチェック。
Redmi Note 11は安価ながら5000万画素のカメラを搭載したことだけが売りだけのスマホではない。90Hzのリフレッシュレートに対応したAMOLEDパネルや、プロセッサにSnapdragon 680を採用したスマホだ。
画面については価格を考えればかなり綺麗なものだ。FHD+解像度な上、有機EL(AMOLED)を採用しており、鮮やかな発色が特徴だ。画面サイズは6.43インチと近年のこの手のスマホとしては一般的になりつつあるものだ。
廉価モデルとしては珍しく90Hzのリフレッシュレートに対応した画面を採用している。より滑らかな映像表現が可能だ。
画面最大輝度も700nit(ピーク時1000nit)とiPhone SEやOPPO Reno7 Aなどよりも明るく、屋外でも視認性が良いものになっている。
Redmi Note 11では電源ボタン一体型の指紋センサーが採用されている。ワンテンポ待たされる感覚はあるが、感度は良好だ。
本体スピーカーはステレオ構成となる。2万円台という価格の端末で受話スピーカーとは別でしっかり採用する点は評価したい。3.5mmイヤホンジャックを備える点も含め、ある意味動画コンテンツ消費に特化した端末でもあるような構成だ。
核となるプロセッサはQualcomm Snapdragon 680を採用。6nmプロセスを採用し、電力効率を向上させたミッドレンジのSoCだ。基本性能としてはハイエンド機には大きく劣るが、体感的にはブラウジングや動画視聴などを中心に使う場合は問題にならないと感じた。
メモリは4GB、ストレージは64GBの設定だ。ストレージについてはUFS2.2規格を採用しているので安価な割には高速だ。加えてSDカードによる拡張も可能だ。
参考までにGeekBenchのスコアはシングルで390、マルチで1650前後となる。このスコアはハイエンドチップに当てはめるとSnapdragon 820相当になる。確かに動作としては、Galaxy S7 edgeやXperia XZといった6年前のハイエンド機を利用しているような印象だ。
そのため、ゲームなどのスペックが求められる場面ではかなり厳しいように感じる。実際、原神などの高いハードウェア要件を必要とするコンテンツでは、画質を最低にしても20fps前後と快適に遊ぶにはかなり厳しいものだった。
Redmi Note 11で原神をやってみた。Snapdragon 680 メモリ4GBの端末で遊べるようなゲームじゃない。画質は最低にしてなんとか遊べるかなというところ。 pic.twitter.com/SFF2B4u4WD
— はやぽん (@Hayaponlog) 2022年11月3日
Redmi Note 11ではAndroid 11ベースのMiUI13が採用されている。今年発売の端末なのにAndroid 12ではないじゃないか!と思われる読者の方もいると思うが、中国メーカーでは自社UIのバージョンアップを継続して行うことで、ユーザー体験を高める方針を取っている。
Androidバージョンが低くてアプリが動作しなくなることが見られたものは数年も前の話である。現行環境においてAndroid 8未満の環境でもない限り、全く動かないといったものは少数である。ユーザー側がそこまで不安になる必要はないのだ。
バッテリー持ちはかなり優秀だ。ミドルレンジのSoCに5000mAhのバッテリー容量を備えるので、並の使い方であれば1日以上持つはずだ。スペック的にゲームなどは厳しいので、動画視聴などに割り切ってもよいはずだ。33Wの急速充電に対応しているので、大容量のバッテリーながら比較的高速に充電が可能だ。
33Wチャージャーは本体付属となる点もありがたい。
安くてそこそこ使えるスマホ。それがRedmi Note 11
筆者的にはRedmi Note 11を評価するのであれば、Amazon Kindle Fireタブレットに近い素性のスマートフォンだ。動画やウェブコンテンツの閲覧を主体とし、トレンドであるカメラ性能を売りにしつつも、安価に抑えたスマートフォンだ。
オープンマーケットで展開され、OCNやiijmioをはじめとしたオペレーターでは回線込みでお買い得に買える機種としても注目される。競合にあたるAQUOS Wishやarrows Weと比較すると、Redmi Note 11のほうが画面性能やステレオスピーカー、カメラ性能で優位となる。OPPO A77は近いコンセプトの競合機となるが、基本性の高さでRedmi Note11がかなり優位だ。
一方でRedmi Note11は5Gに非対応となり、ストレージも64GBになるなど、コストカットが強く反映された部分もある。AQUOSやarrows が得意とする防水や日本独自機能のFeliCaが非対応な点も致し方ないと言える。
Redmi Note 11は防水やおサイフケータイを必要とせず、安価でも動画を楽しみたい、きれいな写真が撮りたいといった声に応えてくれるスマートフォンだ。そのような意味では実売価格で2万4800円はかなり攻めた設定となっている。
市場を見渡しても2万円台でAMOREDパネルや5000万画素のカメラ、高性能なプロセッサを全て採用した機種は少なく、選択にあたっては大きなアピールポイントとなるはずだ。
日本でも低価格帯において大きな存在感を示すようになったXiaomiのスマートフォン。最廉価なこの機種でも存在感を示しており、市場の評価も上々といったところだ。今後の商品展開についても期待したい