サムスン電子ジャパンは本日、日本向けブランドを「Galaxy」からグローバル向けと同じくサムスン(表記:「Samsung」)に戻すと発表した。
本日から公式サイト、公式SNSではアドレスやIDの変更が行われ、順次サムスンブランドに切り替わるとしている。
日本でスマートフォン向けにサムスンブランドを利用するのは、2014年以来で実に9年ぶりとなる。
このタイミングでGalaxyからSamsungブランドに戻す理由とは
サムスン電子ジャパンとしては、若年層の利用者が増えてきていること、体験施設が好調なことなどを理由に、名称を思い切って変更したとしている。
https://www.samsung/jp/explore/news/samsung-onlineshop-open/
これに合わせて公式オンラインショップを本日より展開し、オープンマーケット向けのスマートフォンやタブレット、ウェアラブル端末、各種純正アクセサリーを販売している。
Samsungオンラインショップ。日本で見れるのは感慨深いものだ。
サイトドメインもgalaxymobile.jpからsamsung.com/jpに変わり、グローバル市場と同じものになった。
また、大きな変化としては今春以降の日本向け端末の刻印、ブートロゴもGalaxyから、グローバル同様の「SAMSUNG」表記になるとアナウンスされている。
端末の刻印の例
ブートロゴの例
ある意味Galaxyロゴの付いた端末は、今後レアになるかもしれない。
また、既存のアプリケーションは一部Galaxy評価のものから、グローバル向けの名称に変更されるとしている。
これについては随時アップデートされ、Galaxyアカウントも「Samsungアカウント」に名称変更されることになっている。
その他の変更点はこの表の通りだ。出典:サムスン電子ジャパンプレスリリースより
「Galaxy」から 「Samsung」に戻った今。日本市場にも本腰を入れてきた世界の覇者に注目
2015年のGalaxy S6以降、日本向けGalaxyは Samsungロゴを廃し、徹底的な「韓国色」を排除したブランディングを展開していた。
当時は日韓関係の悪化から嫌韓ムードがあり、これらのシーンに配慮した結果となった。日本のキャリアで扱う以上の配慮だったとも取れる。
2015年より前の商品にはSamsungロゴがちゃんと入っていた。例:Galaxy Note edge
一方、昨今ではGalaxyシリーズも端末としてはそこそこ好調で、Galaxy M23でオープンマーケット進出も果たした。
原宿にある体験施設「Galaxy Harajuku」では端末のトライイットのみならず、韓流アーティストのファンがコラボ企画等で多く訪れており常に賑わっている。
最新の端末を体験できたり、Galaxyの機能面を生かしたアクティビティも可能な施設だ。
確かに一部の層には「サムスン」と聞くと、あまりいいイメージを持たない方もいるかもしれない。
もっともGalaxyに名前を変えてたことで、この名称は知っていても「どこのメーカー」かは知らないユーザーも少なくなかったはずだ。
これはGoogle検索の「Galaxyはどこのメーカー」の文字列が物語っている。
筆者としてはグローバルと同じ名称になったことで、様々な商品展開がされるのではないかと期待している。
ハイエンドスマートフォンのオープンマーケット向け展開はもちろん、ミッドレンジ向けの拡張もあるはずだ。
また、PC向けのモニター、パソコンなどの展開も考えられるだろう。
加えて、「Galaxyの刻印」と言った独自仕様が不要になることでコストを抑え、グローバル版発売とのタイムラグを減らすこともできるはずだ。
(そう言えばアスキー主催の最新Galaxy体験会。今年は3月10日と例年よりかなり早いんですよね)
ここにきて、ある意味日本市場に本腰を入れてきたのだと感じる。
Android端末では、依然として世界シェアトップを持つSamsung。世界の覇者とも言えるメーカーがこのタイミングで日本でも本腰を入れてくるとなれば、市場はまた面白い展開になるかもしれない。