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ソニー Xperia 5 V発表!Snapdragon 8 Gen 2と新型イメージセンサー採用!動画機能強化で若者向けにシフトチェンジ。価格にも期待!

 ソニーは9月1日。オンラインにて最新スマートフォンとなる「Xperia 5 V」を発表した。Xperia 1 Vと同様の2層トランジスタ積層型CMOSイメージセンサーを採用するなど、カメラ周りにフォーカスを当てつつフルモデルチェンジを遂げた製品だ。

 

 コンパクトな「Xperia 5」シリーズとなるが、今作ではよりカジュアルな一般層。特に若い層をターゲットにした製品となっている。従来モデルの特徴を受け継ぎつつ、最新SoC採用による性能強化やカメラの進化などを実現している。

 

 
小さくてもXperia 1 Vと同じメインカメラ!簡単にショートムービーも作れるコンパクトモデル


 Xperia 5 Vのカメラには、Xperia 1 Vにて採用された新開発の2層トランジスタ画素積層型CMOSイメージセンサー「Exmor T for Mobile」を採用している。

 

 このExmor T for Mobileでは、これまで1層にまとめて搭載していたフォトダイオードとトランジスタを2層に分離して積層することで、フォトダイオードを拡大することに成功した。また、イメージセンサーのサイズも従来までの1/1.7型から1/1.35型へと大型化している。これらにより低照度性能を従来の2倍に強化した。

 

 見た目の変化として、従来まで備えていた望遠カメラが廃されている。これについてはXperia 1 Vと同様の5200万画素(有効画素数4800万画素)のセンサーを採用し、デジタルズーム性能が向上したことで、あえて「望遠レンズ」を載せる必要がなくなったと評価することができる。

 カメラユニット増加はコストが向上することも考えれば、このふたつを天秤にかけた形となる。実際、Xperia 5 VはZenfone 10やiPhone 14と言った競合する機種と比較しても似たような構成となっている。

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超広角カメラ:16mm F2.2、広角レンズ:24mm F1.9の構成となり、Zeiss T*コーティングも引き続き採用だ

 

 このほか、AI制御で正確なホワイトバランスや露出の調整が行なえたり、一眼カメラ「α」シリーズの技術も活用しつつAIで深度を予測することで、ToFセンサーが苦手とする周辺部や遠くの被写体にも対応できる高精度なオートフォーカスも備えている。

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2眼カメラとなったことでデザインにも締まりが出た

 

 また、αシリーズなどに搭載されている「クリエイティブルック」もXperiaとしては初搭載となる。ルックプリセットから撮りたい写真の見た目を選べるこの機能はスマホ向きとも言われたもので、ファンからも長年搭載が待ち望まれていたものだ。

 動画撮影に関してはCinematograpy ProやVideograpy Proも引き続き採用される。こちらも各種プリセットやクリエイティブルックが追加されるなど、従来に比べてアップデートされている。

 

 Xperia 5 Vでは「Video Creator」と呼ばれる機能が追加。撮影した写真や動画を複数選んでエンコードすると、簡単にTiktokやYoutube Shortをターゲットにしたショートムービーが作れる機能だ。

 フルオートで作成してくれることから、妙にプロ向け小難しいというイメージから一新させた印象だ。この機能についてはXperia 1 Vにもアップデートで提供予定だ。

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Video Creatorはプロ向けではなく、気軽に利用したいユーザー向けのアプリだ

 
カメラだけでない。全方位に進化を遂げたXperia 5 V


 Xperia 5 Vはカメラだけが売りのスマートフォンではない。SoCはSnapdragon 8 Gen 2を採用し、従来モデル搭載のSnapdragon 8 Gen 1比で電力効率を約40%改善しているという。加えて、ISPの高効率化などによってカメラ動作時の消費電力を約20%改善している。

 

 メモリ/内蔵ストレージは8GB/128GBまたは8GB/256GBとなる。外部ストレージとして最大1TBのmicroSDカードを利用可能だが、昨今の流れからは心もとなさを感じる。

 

 また、本体内蔵の熱拡散シートの体積を約40%拡大することにより、ハイパフォーマンスを長時間持続できるという。

 

 ディスプレイはFHD+(1080×2560)となる、HDR表示、最大120Hzのリフレッシュレートに対応する。アスペクト比は21:9、6.1インチの有機ELパネルを採用。新機能としてXperia 1 V同様にリアルタイムHDRドライブにも対応する。

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この機能によって明るい場面でも画面が見やすくなったとしている


 ゲーム関連機能としては、ゲーム向けアプリ「ゲームエンハンサー」の使い勝手を向上させている。物理シャッターボタンをスクリーンショットに割り当てたり、Youtube Liveへの配信も可能だ。物理シャッターボタンをスクリーンショットに割り当てる点はソニーらしいものだ

 

 本体のフロントステレオスピーカーは「フルステージステレオスピーカー」を称している。従来よりもアンプを強化することで音圧を向上。これにより低周波の再生を可能にし、より深みのある低域の再現が可能となった。

 

 このほか、イヤホンジャックの出音もソニーミュージックが監修を行うなど、従来よりもさらに進化。360UpmixやDSEE Ultimateなどの付加機能にもしっかり対応したほか、Snapdragon Soundにも引き続き対応だ。


 バッテリ容量はコンパクトでも5000mAhと大容量。3年間劣化しにくく、30分で約50%の充電できる急速充電にも対応する。電源ボタン一体型の指紋認証、Qi規格のワイヤレス充電、おすそわけ充電(リバースチャージ)にも対応。防水・防塵性能はIP65/68に準拠、おサイフケータイもサポートする。

 

 

 今作では画面のガラスはGorilla Glass Victus 2を採用。背面パネルではGorilla Glass Victusをそれぞれ採用する。

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カラーはブラック、フロストシルバー、ブルーの3色展開となる。


 
 さて、今回のXperiaはかなりの大型アップデートとなった。特に以前からファンの指摘もあったカメラ性能強化を行いながらも、よりカジュアルな路線としたことで新たな客層獲得も期待できそうだ。

 円安という厳しい状況ながら、カメラユニットをひとつ減らしたり、128GBのストレージ設定を設けるなど価格を抑えられる見込みがある点も大きなものだ。

 

 現時点では取り扱いキャリアや価格、発売日は不明だが、今年秋冬の注目機種となりそうだ。興味のある方はぜひチェックしてほしい。

 

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