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iPhone 15発売の影で販売終了したiPhone 13 mini コンパクトスマホ難民に未来はあるのか

 先日のアップルの新商品。iPhone 15発表の影で、細々と販売されていたiPhone 13 miniが終売となった。これによって5.4インチの小型iPhoneにひとつの幕が降ろされた形だ。
 日本では小型の iPhone として多くのユーザーに親しまれたかiPhone 13 miniや12 mini。これらのユーザーが今後いわゆる「難民」になってしまうのだろうか。その可能性について考えてみよう。

 

今もファンの多いコンパクトスマホiPhone 13 mini


 まず iPhone 13 mini というスマートフォンをもう1回振り返ってみよう。画面サイズは5.4インチ、プロセッサーにはApple A15を採用したいわゆる「コンパクトハイエンドスマートフォン」だ。前作の iPhone 12 mini からカメラ性能を向上、画面のノッチを小さくしたことで、有効サイズも大型化した。また課題であったバッテリー持ちも大きく改善されている。

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特徴は何と言っても手のひらに収まるサイズだ。iPhone SEよりもさらに小さいこのサイズは、小型のiPhone を求めるユーザーにとって琴線に光るものがあった

 

 実はこのスマートフォンが登場した時点でも、似たような特徴を持つスマートフォンは市場に決して多いとは言えなかった。同じiPhoneにはもちろん、AndroidスマートフォンにはGalaxy S21やXperia 5III、Zenfone 8といったコンパクトサイズが売りの機種もあった。

 ただ、これらのスマートフォンはベースモデルとなる6.2インチのiPhone 13に近いサイズ感であり、それよりもさらに小型のiPhone 13 mini とは直接食い合わなかったのだ。

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世間一般的なサイズのGalaxy S23と比較するとふた回りくらい小さい


 特に小型となったことで横幅もかなりシェイプされている。iPhone 13 mini の横幅のサイズは、一般に横幅が短いとされるGalaxy Z Fold5を折りたたんだ状態よりも小さいものとなっている。

 この横幅の大きさが替えのきかない要素となっており、コアユーザーの心を掴んで離さないものだ。この辺りはかつてのファブレットにも通じるところがある。

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Galaxy Z Fold5よりも横幅が抑えられているiPhone 13 mini

 

コンパクトなiPhone 13 mini 後継機の無さから難民化は確実か

 

 

 今回、iPhone 13 miniが終売になったこと、競合他社から同一コンセプトの機種が出ていないことからも、今後Appleからも同じようなサイズのスマートフォンが出る見込みはかなり薄いものとなる。

 日本ではコンパクトなスマートフォンを求めるユーザーが一定数をいるため、iPhone 13 mimiの存在はXperia Z Ultraなどのファブレットに並ぶような「難民」を生み出す端末になるのではないかと考えられる。

 この絶妙に小さいサイズのスマートフォンはZenfone 10やXperia 5 Vの存在があってもさらに小さいことから直接競合しない。本体重量の問題もあり、後継機が市場にでないことで将来的に難民化することは間違いないだろう。


 Androidスマートフォンでも、iPhone 13 miniのサイズ感に近い製品は現時点でいくつかあるものの、Rakuten Hand 5GやUnihertz Jelly 2といった性能不足だが、決済機能特化を感じさせる「2台目」ラインナップが中心だ。
 それでも、サイズや性能を兼ね合わせて最も近いものが、現時点でもBALMUDA Phoneになってしまうくらいにはニッチな存在だ。

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BALMUDA Phoneのサイズ感は確かにiPhone 13 miniに近い


 幸いなことにiPhone 13 mini は発売からまだ2年しか経過していない端末だ。Appleの長期サポートによって、最低でもあと2年は満足に利用できるような形と考える。修理やバッテリー交換といったアフターサービスも充実している。なんなら、iPhone 13 miniをiPhone 13 miniで置き換えるなんてことも今ならまだ考えられる。

 一般的にスマートフォンは4年以上使うという方が多いため、すぐには心配しなくても良いかもしれないが、ケースやフィルムといったアクセサリー数の減少には抗えない。数年後の替え時には選択肢が今よりも少なくなっている可能性もある。


 そのような中では、日ごろから自分の求めるスマートフォンをリサーチすることが大切だ。iPhone 13 miniのような「コンパクトで性能の良い」ニッチなものを求める場合、このリサーチはとても重要となる。似たような機種が出てきたら要チェックなのはもちろん、出てきた製品もニッチがゆえにどうしても使い勝手やサポート面で満足の行かない結果となる可能性もある。
 これらに納得がいかない場合や、慣れた操作感を求める場合は妥協してiPhone 15等の6.2インチのiPhoneを選択してほしい。無理をしてまで使うよりは、幸せになれるはずだ

 

 

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