昨晩発表されたGoogleの最新スマートフォンであるPixel 8シリーズ。各種機能の強化や7年のOSアップデートなどの目玉機能が多い中、日本ではそれ以上に「値上げ」が注目されることになった。
Pixel 8でもiPhone並みに高価となり、従来モデルと比較しても高価となったが、その中でも値上げ幅の少ない構成もあるようだ。今回はこちらをチェックしてみたい。
値上げ幅が小さいものは容量が大きいモデル。これはPixel 8 Proも共通の傾向
まず、Pixel 7シリーズからPixel 8シリーズの価格は米国価格でも共通して100ドルの値上げとなっている。原材料費、人件費の高騰に加え、それに伴う物価も反映されているものと考えられる。
ここから米国での100ドルの値上げを考慮すると、日本での値上げは1ドル=145円(税抜)となる。記事執筆時点で1ドル=148.6円のため、日本での値上げ幅は税込で計算しやすい約1万5000円が妥当と考える。それを踏まえて価格を比較してみよう。
Google Pixel 8 128GB:11万2900円
Google Pixel 8 256GB:12万2900円米国価格:699ドル〜
Google Pixel 7 128GB:8万2500円
Google Pixel 7 256GB:9万7900円
米国価格:599ドル〜
日本向けのPixel 7からPixel 8の価格は128GBモデルで3万400円、25GBモデルでは2万5000円の値上げとなっている。単純な値上げ幅である1万5000円を超える値上げとなっていることから、円安の影響をまざまざと感じるものだ。
Pixel 8は699ドル(日本では11万2900円)の設定だ
Google Pixel 8 Pro 128GB:15万9900円
Google Pixel 8 Pro 256GB:16万9900円
Google Pixel 8 Pro 512GB:18万9900円米国価格:999ドル〜
Google Pixel 7 Pro 128GB:12万4300円
Google Pixel 7 Pro 256GB:13万9700円
米国価格:899ドル〜
※Pixel 7 Proには512GBの仕様はあるが、日本未発売
Pixel 7 Proから8 Proは128GBで3万5600円、256GBで3万200円の値上げとなった。Pixel 8と同じく上位モデルの方が値上げ幅が少ないと言う特徴があり、買い替えの際は若干のお得感がある。
Pixel 8 Proは999ドル(日本では15万9980円)となった
特典であるGoogleストアのクレジット付与も増額。それも含めてお得な機種とは
Pixelのスマートフォンは直販ストアで購入すると、特典としてGoogleストアで利用できるストアクレジットが付与される。このストアクレジットは昨年のPixel 7が2万1000円、Pixel 7 Proは3万5000円分だったが、今回のPixel 8は3万円、Pixel 8 Proは5万円にそれぞれ増額されている。
これなら本体の値上げとストアクレジットの増額分も考えれば納得できる形と感じたがそうもいかない。Pixel 8は1万5000円の値上げ+ストアクレジットが9000円分増額で合計2万4000円。Pixel 8 Proは1万5000円の値上げ+ストアクレジットが1万5000円分増額で合計3万円となる。
つまるところ、Pixel 8シリーズの値上げに対し、100ドル分の値上げ+ストアクレジット増額分の範囲に収まっていれば為替の影響は少なく、単純に本国の値上げである1ドル=145円(税抜)に沿っただけと考えることができる。
これを踏まえてお買い得なものは、差額が小さいPixel 8 256GB(差額1000円)とPixel 8 Pro 256GB(差額200円)となる。筆者としてはこの256GBモデルがお得感の大きい狙い目モデルと感じた。
それ以外の機種では概ね5000円前後の差額となり、ストアクレジットを増額しても円安による実質的な追加値上げを相殺しきれていない形だ。
Pixel 8 Proの256GBはストアクレジットを考慮すると、Pixel 7 Pro 256GBからの値上げ幅は1万5200円となる。このうち1万5000円は単純に端末価格そのものの値上げと考えれば、為替レートはほとんど変わらずに購入したような形となる。
今回のPixel 8シリーズについては円安による為替の影響を大きく感じる設定となった。ネット上では「iPhoneほど品質の良くないスマホで同等価格は納得がいかない」という意見も見られた。
その一方で特典のストアクレジットも増額され、利用した場合は相対的な価格がかなり抑えられているものもある。
また、容量によっては機種そのものの値上げ程度に留まる価格設定ということが分かった。筆者としては256GBモデルが全体的に値上げ幅が少なく、ストアクレジットの増額分も考えたら「本体の値上げだけ」で済むように感じられたので、オススメできる選択と考える。