あらゆるものが販売されている100円ショップ。各種電源ケーブルや変換アダプタも購入できて便利だが、ひとつあれば便利なUSB-Cからmicro USBに変換するアダプタが販売されている。
この逆はよく見かけるが、USB-CをmicroUSBに変換するものはあまり見かけない
100円ショップに売っている「あると便利な」USB変換アダプタをチェック
さて、今回確認できたものはUSB Type-Cからmicro USBに変換するアダプタだ。確かに近年は多くのデバイスがUSB-Cになっており、ケーブルを統一したという方も少なくないことだろう。
長年独自端子であったiPhoneも今年発売のiPhone 15からはUSB Type-Cとなった
デジタルカメラもUSB-Cのものが増えてきている
時代が移り変わっているが、今でもmicro USBを搭載する機器と言うのは存在する。比較的安価なワイヤレスイヤホン、デジタルカメラ、5から6年ほど前の製品ではいまだにこの端子が見られる。
カメラなどではまだまだmicroUSB端子のものもある
そのような意味では、今回のアダプターは非常に便利に利用できるものだ。古い規格のケーブルを処分してしまった場面や、ケーブルを追加で持ち歩きたくないといった場面には非常に有効だ。
アダプタ自体はこのようなものだ
実際にmicroUSB端子を持つ製品で利用できた
便利なUSB変換アダプタ。市場にあまり出ない理由は規格外の製品という注意点も
この手の製品は「あれば便利」と思わせるものだが、市場には多く出ていない。理由としてはUSB Type-Cの規格上では、このようなアダプタは本来ダメなものとなっている。このような製品が出ることが違法といったものではないが、特定の動作が保証されないなどの注意点があることを頭に置いておこう。
USBの規格上では、USB-Cの絡む変換アダプタに「USB-Cのメス側」があるものは本来NGとなる。これはType-Cの端子を持つ機器が必要以上の電力を要求して、接続機器を破損させる可能性がある。また、USB-Aなどで許容している数値よりもよりも多くの電流を流す可能性もあるのだ。
このあたりは、一般的なUSB-C端子を変換するアダプタと同様の扱いと思ってもらえばよい。
一般にUSB-AからUSB-Cのケーブルには56kΩの抵抗が入っており、これは各種変換アダプタも同じだ。この抵抗はType-Aの規格である1.5Aを超えないために入れる必要があり、この抵抗がないものは接続機器を破損させる可能性があるのだ。
注意書きを見ると5V 2Aのまでの給電が可能なようだ
一般にはUSB-AからUSB-Cに変換するアダプタと同様に、56kΩの抵抗があれば問題はないと思われるが、この手の安価なアダプタではこれらを使用していない危険なものが流通している可能性があるとのことだ。
100円ショップで購入したこのアダプターに関しては、一般的な充電器で特に問題なく利用できた。消費電力を確認すると10W以下の数字となっていたことから、56kΩの抵抗が入っているものと考える。
そのため、独自の急速充電規格に対応している製品では出力が制限された状態となっていた。また、USB-C端子のあるパソコンで利用してみたところ、接続機器から問題なくデータ転送を行うことができた。
そのような意味では、このアダプタ自体は規格外の製品ではあるものの、ある程度安心して利用できるものだと考える。
USBの規格にはそぐわないものとなるが、出先にてケーブルがない場面にて、ガジェットポーチと忍ばせておくと便利なアイテムとなるはずだ。