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ダイソーにiPhoneやiPad、Pixelで使える「DAC付きイヤホン」が登場。実際に使えるのか試してみた

 様々な製品の登場で市場をにぎわす100円ショップのイヤホン。ダイソーでは500円と高価ながら「DAC搭載イヤホン」なるものが現れた。iPhone やiPadユーザーをはじめ、Pixelユーザーにも便利なものだが、本当に利用できるのか。レビューといきたい。

 

ついに100円ショップにも「DAC付きのイヤホン」がきた。

 

 あらゆる商品が販売されている100円ショップのダイソーだが、イヤホンも多くの商品が展開される。今回はiPhone 15やiPad、Google Pixel などで利用できるUSB−C端子のものでDACを内蔵している。安価なものではDACが内蔵されていないものも多く、これが入っていないものでは、iPhoneやPixelでは利用できないのだ。

 

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箱は一般的なイヤホンでよく見かけるタイプのものだ。

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内容物はイヤホン、Mサイズのイヤーピース

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本体は金属筐体を採用。価格相応の安っぽさを感じさせない仕上がりだ。また、対応するプラグはUSB−C端子のため、スマホに限らずパソコン等でも利用できる。

 

ダイソーの500円DAC付きイヤホンは本当に使えるのか。実際に聴いてみた

 

 このイヤホンについて、オーディオハードウェアについては9mm経のドライバーユニットを採用している。DACについては「USB KW1.0」と表示されたが、対応フォーマットまでは不明だった。

 流せた信号的には16bit/48kHzといったところで、ハイレゾ再生には非対応だ。ある意味謎の多い500円のDAC付きイヤホンを早速聴いてみることにする。今回の試聴曲はこちら

 

オレンジノキオク/MILLIONSTARS Team3rd

オレンジノキオク

オレンジノキオク

  • MILLIONSTARS Team3rd
  • アニメ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

DEEPNESS/蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ

DEEPNESS

DEEPNESS

  • 蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ
  • アニメ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

チェリーボム/優木せつ菜(CV.林 鼓子)

チェリーボム

チェリーボム

  • 優木せつ菜 (CV.林 鼓子)
  • アニメ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

スロウリグレット/田所あずさ

スロウリグレット

スロウリグレット

  • 田所あずさ
  • アニメ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

 

 今回の試聴環境はiPad Pro(第5世代)を使用し、Apple Musicでストリーミング音源(24bit/96kHz)を中心とした環境で使用する。

 

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今回はiPadを用いて実用に近い環境で試聴する

 

 さて、ダイソーのDAC搭載イヤホンの感想は、実売価格500円の商品と考えれば十分すぎるサウンドで、「正直驚いた」という表現が適切だ。妙なくもりの違和感はあるが、特段どこかの音域が沈んだりすることはない。500円と思えないくらいよく作り込まれている。

 

 最初にスロウリグレットを聴いてみる。高域はややスポイルされて金属音が妙に刺さる点が気になる。一方で前回レビューの「ハイレゾ対応イヤホン」にあった妙な空気感は感じられず、至って普通のイヤホンだ。

 近年のハイエンド機に慣れてしまうと、どうしても安っぽく感じるサウンドだが、この機種は500円の製品であることを考えれば十分すぎるものだ。

 

 ここで曲を「オレンジノキオク」、続けて「DEEPNESS」に変えてみる。低域のレスポンスがこの価格としてはかなりマトモで驚きを隠せない。その一方で、中音域の刺さりがやや気になることと、低域に解像感が乏しいことから全体的にベールがかったサウンドになってしまう印象だ。

 少なからず安価なDACに「ハイレゾ対応イヤホン」を組み合わせた場合よりも筆者としては好みの音が鳴っている。ソリッドなサウンドを好む筆者とは合わないが、この辺りも価格を考えたら許せてしまう。

 

 ここで曲を「チェリーボム」に変えてみる。ギターが前面に出てくるロックサウンドだが、ここでの“うるささ“をあまり感じなかった点が特徴だ。 それでも、全般的に刺さりが強い点は気になった。刺さりが上品でないのが惜しいところか。何度も言うが実売500円のダイソーイヤホンに求める音としては十分すぎるものだ。

 

 また、今回はiPadを使ってのレビューだったが、iPhone 15やAndroidスマートフォンでも利用できるイヤホンだ。DAC搭載ということもあり、スマホだと音量が取れないことはなかったので安心してほしい。

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iPhone 15 Proでも問題なく利用できた

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Androidスマートフォンでもしっかり利用できた

 

 さて、このダイソーハイレゾイヤホンだが、付属のイヤーピースがあまり良いものでないことが惜しい点として挙げられる。これを変えるだけでもある程度の音質改善が見られる。

 筆者としてはAZLA Sedna Earfit Maxが高域の刺さりも抑えられて、曇った感覚も解消される。手持ちのものでは最もしっくりきた。欠点はこのイヤーピースは1ペアで890円となるため、ダイソーイヤホンのコスパが意味をなさなくなる点だ。

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端的に言うとイヤホン本体よりもイヤホンのゴム(イヤーピース)の方が高価なのだ。このイヤーピースはまれに一部イヤホンに付属しており、安価に入手できることがある

 

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もう少し安価なFinal Type Eも相性は良かったので、音質向上を狙うならアリの組み合わせだ。

 

500円にしては比較的音は良い。予備やお試しには良いかも

 

 今回レビューのダイソーのDAC付きイヤホン。500円という価格を考えたら多くの方が納得するサウンドに仕上がっている。このイヤホンにはマイクも備わっており、スマートフォンでの利用を想定している。マイクの通話音質はあまり良いものではなかったが、通話程度であれば問題なさそうだった。

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通話マイクも備えており、スマートフォンを利用しての通話が可能だ

 

 単純なイヤホンとして見ても「ダイソー製品」の中では、ハイレゾ対応イヤホンと並びトップクラスで高音質なのは間違いないと考える。DAC付きなので、このイヤホン単体でサウンド周りは完結しており「適当に選んでも安心」といえる仕上がりだ。

 もちろん、安価で入手性の高いイヤホンではイヤーピースを変えたり、本体を分解して吸音材を入れたり等自分好みにサウンドをカスタマイズするのもひとつの楽しみだ。iPhoneやiPadに直接刺せて安いイヤホンに興味がある方はチェックしてみてほしい。

 

 

 

 

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