はやぽんログ!

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【デレステ】アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ リリース3周年 デレステとミリシタの違いをMVとモデルから考察してみました。

この記事は アイマストドン内企画

「なつやすみプロデュースノート」の一環で執筆しております。

昨日は🍢さんの「そろそろあんきらがお誕生日な話」でした。


あんきら…そう言えばデレステの初期タイトル画面はニュージェネ+あんきらでしたね。

あんずはモデルサイズS
きらりはモデルサイズXL

ある意味モーションの破綻とかをしないようなベンチマークモデルでもあったのかもしれませんね。

(もしくはきらり専用のXLサイズを見せてあげたかったのかも)






おまつり騒ぎだよまったく


えっと報告が



最近妙にアーニャちゃんがやってくるはやぽんさんです


アーニャちゃんかわいいですよね。

 

 

 

本題です。

 

 



それではここからが本題です!

そう、私がこの記事を書くということは!!!


はい。また、マジカルミライが近くなって参りました。

この時期になるといつものアレですね。

今年で初音ミクさんは11周年。はやい


今年は4年ぶりの大阪でも開催

筆者も地元新潟に春から就航したばかりのPeachで行ってきました。



Peachさん

成田フライトとかで利用したことあるけど、フライトアテンダントさんが最後に「ほんまおおきに!」って言うのが関西拠点らしくて好きです。

これで新潟から関西も手軽に気楽に行けますね。


そして!!!!


マジカルミライ!!


ミクシータ‼︎

はい、ということは

 

 


デレステの動作検証。実に3年目となります。

いやー ほんとはやい

また、9月3日がくるわけですよ。


そう言えばデレステの3周年記念イベント

SS3Aは前橋で行われるんだとか。

筆者は現地参加はできませんが、行かれる皆さんは楽しんできてください。



今回は動作検証と

デレステとミリシタの違いをちょっくら探ってみます。

 

 



動作検証

 

 



はい、毎度お馴染みのコーナーです。







主に私は端末の動作検証と言う形でリリースからプレイしておりました。

3年と言うとスマホと言うものは

アーキテクチャの一新

・SoCの製造プロセスの微細化

・メモリ、ストレージの高速化

・高速モデムの搭載



それではここで簡単にこの3年でどれほどまで性能が向上したかまとめてみました。


2015年(iPhone 6s Xperia Z4/Z5 Galaxy S6世代)

最先端 Cortex A57/A53アーキテクチャ(64bit SoC第1世代)
ただ、採用はハイエンド機にとどまり、多くはCortex A15またはベースのKrit400コアであった

製造プロセスは28nm 一部ハイエンドモデルで20nmでした。

例外でExynos 7420は14nmプロセス


主流チップ Snapdragon 810/808 Exynos 7420 Apple A9 Tegra K1

特にSD810の発熱のおかげで、2015年の上半期での快適な動作が期待されたモデルが軒並み全滅。

新型のiPhoneも出てなかったため、安定して動作する機種が極めて少ない状態でのスタートでした。


メモリはLPDDR3規格が標準。ストレージ規格はeMMC4.5。一部モデルで5.0

GPU性能は200~300GFLOPS前半の性能です。頭飛び出てたのはTegra K1とApple A9でしたね。

実用性を求めると旧式のSnapdragon 805がまさかのトップに躍りでるなんてことも。



2016年(iPhone 7 Xperia XP/XZ Galaxy S7世代)

最先端はCortex A72アーキテクチャ(64bit第2世代)

主流チップ Snapdragon 820/821 Exynos 8890 Apple A10 Kirin 950/955

Qualcommは810での発熱に懲りたのか、820では独自コアに切替

多くのメーカーが14〜16nmの製造プロセスへと移行しました。

また、HiSilicon Kirinがやっと実用レベルの性能をつけてきたところでもありましたが、それでも高画質環境は厳しいものでした。

Appleは初の4コアチップ A10 Fusionをリリース

処理性能が大幅に向上しました。

このときのKirin 950はARM Mali T880という最新のGPUを積んでいたため、デレステへの対応が遅くなっていました。

(正式対応はD-tab D-01Jのリリース後 実に1年近く対応していなかった。)

この頃の機種よりハイエンドではUFS2.0規格のストレージが採用されています。


2017年(iPhone X/8 Xperia XZ1/XZP Galaxy S8世代)

最先端はCortex A73(64bit第3世代)

主流チップは Snapdragon 835 Exynos 8895 Apple A11 Kirin 960

このときに3D標準の上を行く3Dリッチが実装されています。

このリッチモード 

当時のハイエンドであるSD835でも環境によってはコマ落ちするといういわく付。

出したはいいが、動く端末が非常に限られる状態を作ってしまったといえるでしょう。


また、この年の6月にはミリオンライブ シアターデイズもリリースされ、こいつがいろんな意味で大暴れすることになる。


この年はSD835が...と言うよりApple A11が化け物過ぎることで話題に。

実際、Snapdragon 835がA10と同性能程度しかなく優位に立てなかった

この頃からMali GPUへの対応が早くなり、後継のG72なんかはさほど時間もかからず最適化されています。



2018年(新型iPhone Xperia XZ2 Galaxy S9世代)

ハイエンドはCortex A75

主流はSnapdragon 845 Kirin 970 Exynos 9810

Apple A11に対抗してSnapdragon 845をリリースしたと言える構図

今後は10nmプロセスが主流と言えるでしょう。

まもなくリリースされると思われるApple A12がどう出るかですね。

 

 



まて、動作検証はどこに行った!

いやー。書こうと思ったんですけど環境が前回執筆時よりもさほど変わってなかったので今回は割愛します。

知りたいって方は

 

www.hayaponlog.site

 

 

www.hayaponlog.site

 



をクリックしてみてください。面白いですよ。




デレステで有名になった迷言

まずは「侘び課金」ですかね。

緊急メンテ等でゲームができないときに「課金するのでプレイさせてください」と公式
アカウントにあるユーザーがコメントしたのがキッカケ

過去のモバマスやグリマスにも似たようなものがあったので、これが一気に広まってしまった形ですね。


ちなみにミリシタでこの言葉を聞かないのは「今まで、一度もシステム停止を伴うメンテをしていない」からであり、
侘び課金ならぬ「課金するので休め!休ましてくれ 課金休をくれ」という新たな境地へ行ってしまいました。


CMのアイドル

デレステのCMにて当時トップアイドルのSMAP 仲居正広氏を起用したことに起因

Daに極振りされたと思しきトップアイドルによる、デレ楽曲のカバーは衝撃を与え

アイドル投票ではダントツのトップを飾る店舗が続出しました。


他にもありますが、おそらく脱線するので割愛します。

 



デレステとミリシタを比較してみて

 

 



比較...と言っても厳密にはコンセプトが異なるので一様に比較はできません。

そもそもシンデレラとミリオンでは考え方が違いますし


シンデレラは


誰よりも輝く星になれ


一方のミリオンは


誰1人手放さない



この考え方の違いがコンテンツにも出てきてると思います。

 


モデルから見る両タイトルの違い

 

 

 

デレステ

 

 



デレステのモデルは細部のこだわりがすごい

いい意味での変態です


主な例をあげると

肌成分
(色白、標準、褐色の3パターンがある)

特注モデルサイズ XL

キャラ固有表情モーフ
(目元や口元 まゆ等)

キャラ固有スキン
(ほくろ そばかすなど)

特筆すべきなのは表情モーフの豊かさですね。

ちなみにほくろに関しては胸元など顔以外でも適応されている。



細かすぎるだろ...


とここまでやってる上に、これを183人分用意してるという


結果としてモデル辺りの容量に差が出てしまう結果となっています。


肌成分のわかりやすい例


また、固有のものが多く実装されているため軽量化しにくくなっていると推察されます。

実はこのこだわりがミリシタ比較で、デレステが重いといわれるひとつの理由なのかもしれません



それ故に、データ容量が大型化してしまっている背景があります。(現在はフルで8GB強)


特に3Dリッチモードは楽曲によってはかなり端末性能が要求されるものがあります。

そのため、端末課金の効果が大きいのはデレステと感じます。


現在、デレステで3Dリッチモードを快適に動かすための条件は以下の通り

iOS Apple A11以降

Anroid Snapdragon 845以降

これらの機種のストレージはNVMeまたはUFS2.0以降なので読み出し速度には問題なしです。

また、メモリ規格も現状最速のLPDDR4Xなのでこちらもクリアです。

 

ミリシタ



一方のミリシタがこだわったのが

モデルの軽量化

当初はハイエンド機でしかマトモに動作しないものを、AKANE大作戦はじめ多くの最適化で、動作をかなり改善しています。


モデルについては極力の固有化を避け、共通部を多く作るものに。
さらには不要アセットを削って当初の70%くらいまでモデルを軽量化しています。


ちなみにポリゴン数から異なり公称の通りだと

デレステではモデル1体当たり 平均15000ポリゴン
(内訳は頭部で約4000 体で11000となっている)

対してミリシタは1体当たり 平均10000ポリゴン
(AKANE大作戦による軽量化後)

実はポリゴン数から見てもデレステのほうがモデル自体は高品質であることが分かる。

 



モデル製作コンセプトの違い

 



デレステはかなり「イラスト」を重視したモデル製作をしています。

このモデルの監修にはイラストレーターさんを起用するくらいこだわっています。

そのため、全般的にやや丸顔。目元を大きくしているものが目立ちます。

顔パーツ(とくに頬や顎など)はかなり洗練されており

丸顔なのにスリムに見えるように影の付け方を工夫していると言います。

つまり何が言いたいかといいますと



かわいい



かわいい



かわいい


特に印象的なのは眉毛とまつげかと思います。

デレステのモデルはイラストを意識しているため、眉毛が髪の毛の上にオーバレイ描写されます。

上記の画像を見ていただけるとわかるかと思います。

そのため、1モデル当たりに対して仕込まれている表情モーフの数が違うと推察されます。

CEDEC2016にて公開されたものには6種類+固有表情となっていたが、恐らく今はもっと増えているかと



また、リップシンクにもこだわりがあり、母音にも大と小を使い分けるものになっています。

デレステの場合ほぼモデルが新規でのスクラッチだったため、ある程度一貫したコンセプトを持って製作が進められたのかと思います。




ミリシタのモデルは、過去のアイドルマスターシリーズのものをベースに製作されたようにも感じます。

ミリオンのキャラだと多くが新規起こしになったかとは思いますが、ASメンバーはコンシューマ向けにかなり高品質なモデルがいましたので。

また、それらの開発に携わったメンバーがミリシタの開発に回ってることもあり

言われなければ、アセット削って最適化したとは思えない質に仕上がっています。


え?ミリシタのモデルがかわいくないって??



かわいいよ!


そうなんです。比較しなければ彩色ないくらいどちらもかわいいのです!!



筆者がこれらのモデルを見た感想を桜守香織さんに代弁していただきました。



 


胸部の揺らし方

 


ちょっと特殊な目線かもしれませんが

これ、すごーく大切な気がします。


デレステでは

・60fps描写の時と30fps描写でゆれ方が違う

・1番ゆれるのはTulipだ

・衣装によって揺れに差分があるのか

・環境(iOS,Android)で差分が出る

とすでに数多くのプロデューサーさんが検証しています。

みなさんおっ○いがお好きなのですね。


となると私が書くようなことではないですね。


ただ、揺れ方は仕込まれているボーンで変わってきます。

一般的にはDynamic boneを使ってやるのですが、こういうものはどうやっているのかさっぱり


ただ、公式配布のUnity Chanにもmune L/Rというオブジェクトがあるので、恐らくこの子らにも似たようなものがあるはずです。


デレステでも私の観測ではB80以上の子から揺れはじめるのかなという印象です。

恐らくサイズ分けは3パターン前後


ミリシタは当初不自然な揺れ方をする子がいました。

ただ、最近実装された水着の子

具体的には今回イベントの豊川風花さんなんですが、こちらの揺れ方は破綻のないものになっており、スマホコンテンツではトップクラスのクオリティだと感じます。

さすが、PS4向けアイマスといったコンシューマー向けにも携わった技術者を投入してるだけある。


実は、MMDモデルもUnity側で胸部ボーン(通称3.14)を突っ込むことにより揺らすことができたり...

MMDモデルの場合、省略されていることもある)

 

 

 

 

ここがコンテンツの分け目だった

 





ただ、これをみて思って欲しくないのは

ミリシタのモデルは手抜きではないのか

とは思ってほしくないのです。


確かにモデルクオリティや細かい演出はデレステのほうがよく出来てます。


デレステのコンセプトは

スマートフォンでできる限界への挑戦


一方ミリシタのコンセプトは

もっとアイドルと触れ合える

 



そう、目指した先がまったく異なるのです。


持てる技術で限りなく高画質、高品質なユーザー体験を提供することに特化したデレステ

 


持てる技術で軽量化や最適化を進め、より多くの人に最適なユーザー体験を提供することに特化したミリシタ


言わばデレステベンチマーク的な側面があります。

可愛く楽しむ環境にはお金を惜しまず端末課金しましょうね。が見えます。



実は書いてみたとおりで、デレステとミリシタはモデル描写が異なります。



プレイされてお分かりの方もいるかと思われますが

体感的にデレステの方が重いというのは間違いではなく、

本当にデレステの方が重い処理をしています。


ミリシタは後発である上にクオリティを担保しつつ、前述の最適化の結果動作が軽くなっています。



MVの違い

 

モーションとか



デレステは私も最初にお願いシンデレラのMVを見て衝撃を受けたものがあります。

それはモデルの動きに意図的にラグをつけていた部分です。


筆者がよく使うベンチマーク環境

例えば、同じキャラクターが同じモーション(動き)を使う場合

普通であれば同じ時間軸上に同じ動きを入れる形となります。


ただ、これはものすごく不自然に見えるのです。


理由は「人間味」がないからです。


例えば一般のアーティストとかを見てもほとんどの場合、演者が完全にシンクロして動いてる訳では無いのです。

誰かがほんの0.3秒ほど振りが遅れてたり、早かったりします。

デレステはこのズレをモーションに落とし込んでいます。

コンシューマ向けやアーケードでは一部実装されていたタイトルもありましたが、スマホ向けではおそらく初と言われています。



少しずつモーフや動きに差がある。



多少のラグとランダム表情の実装でよりリアルに近い演出をしている。



これの実装により、より人間味のあるPVに仕上がっています。

後発のミリシタにもこの機能が実装されています。


また、モーションアクターさんは同じ会社のかたが入ってるとか...

 

 


カメラワークの違い

 



デレステとミリシタのPVの差はこのカメラワークでしょう

デレステの特徴として

・モデルにアップのものが多い(顔や胸元、足元のアップ)

・ぼかしをあまり使わない(スモークは使用している)

・5体モデルを出しても顔までしっかり描写する



一方ミリシタは


・極端なモデルへのアップはしない

・一部楽曲にてぼかしをいれることがある

・あまり多くのモデルを近くで描写しない

・カメラが引いたタイミングでモデルのアセットを結合し、描写を簡略化させることで軽量化している。


ミリシタで分かりやすいのが「WHY?」のMV




この状態ではバックダンサーのモデルのアセットが結合され描写が簡略化されている。



このくらいまで引くと、メインモデルも3分割くらいまで結合されている。

通常描写より軽くなるとのこと。



メインのモデル以外にぼかしを入れ、アンチエイリアスを切る


結果として同環境ならミリシタの方が軽量となります。



デレステではリトルリドルやTrinty FieldのMVが分かりやすいでしょう。



デレステではアセット結合のようなものは見られない。

注目なのは後ろの子もしっかり描写されている点



カメラが引いても、モデルは高品質な状態で描写されているのがわかる




モデルも高品質で、恐らくシェーダーやテクスチャもUnityの標準クラスの品質のものを使ってるかと思われます。



これはミリシタでデレステと同じカメラワークをすると、モデルの粗が見えるとも言われています。


ミリシタではこのモデルの粗を突き詰めることはせず、カメラワークで隠すことによって動作の最適化に繋げたと見ることができます。

見えないところの手を抜いたのではなく、見えるところと見えないところのメリハリをつけた作品創りと言えます。

これが開発チームの言う「塵も積もれば13人踊る」だと思います。

細かいところをけずって、プレイヤーに見える範囲のクオリティは下げずに新たなユーザー体験を提供する。


Unity標準シェーダーは重いのでミリシタ用に新規で作りあげたり、不要なアセットを削ったりという目に見えない部分での努力があるのです。


決してミリシタはライブステージの手を抜いた作品ではないのです。

むしろ、デレステがモデルやステージ演出に手の混みすぎた作品。

と言ってもいいくらいのクオリティなのです。

これが普通じゃないのです。

 



あとがき

 



デレステのおかげである意味ガジェットオタクになってしまったプロデューサーとしては、このブログが誰かの参考になってると聞くと嬉しいです。

初音ミクのファンメイドライブを主催してる関係からか、どうしてもモデルのつくりと演出に目がいってしまう準職業病です。


それでもデレステという作品は

・日本人好みの2Dのイラストからアイドルを再現した

・3Dモデルにおいて「女の子らしいかわいさ」を徹底追求した

・モデル1体1体のこだわりがすごく、個性を実装できる限界まで追求してる。

スマートフォン環境での最高環境を構築してる


これらの要素がファンに愛され、今日まで発展し続いたコンテンツなのだと思います。



かわいいですね。かわいいです。






それではまたまた