こんにちは。今回は一部で話題の「ゾクゾクするイヤホン」のag COTSUBU for ASMRのレビューをしていく
- agのCOTSUBUが「ASMR音源」に特化して登場
- 通常のag COTSUBUとの違いをチェック
- COTSUBU for ASMRを普通に聴いてみた。音の定位の良さに驚く
- 確かな人気から限定販売から一般化へ。とりあえず買っておく1本でもオススメ
agのCOTSUBUが「ASMR音源」に特化して登場
agのCOTSUBUはFinalが「お求めやすさと高音質のバランス」を重視する、agというブランドから発売されている完全ワイヤレスイヤホンだ。
そのなかでも、コンパクトでポップなカラーリングが売りの「COTSUBU」は日本のワイヤレスイヤホンの中でもセールスの上位に長年君臨する人気モデルだ。
その人気モデルをベースに同社のE500をベースとしたサウンドチューニングを行い「バイノーラル録音(ASMR録音)音源の再生に特化した完全ワイヤレスイヤホン」がCOTSUBU for ASMRだ。
このCOTSUBU for ASMRは当初Finalの直営店、もしくは直販サイトのFinal Direct Shopでの限定発売だったが、人気の高さから専門店や家電量販店、各種ネット通販でも購入できるようになった。
通常のag COTSUBUとの違いをチェック
COTSUBU for ASMRの基本設計はベースモデルのCOTSUBUと同様で、サウンドチューニングが異なるバリエーションモデルだ。そのため、本体のハードウェア構成、サイズや重量、対応コーデック、充電時間、バッテリー持続時間なども共通だ。
快適なリスニングに重きを置いたCOTSUBUとは異なり、ダミーヘッドマイクで収録されたASMR音源を聴くためにサウンドチューニングを行ったものがCOTSUBU for ASMR…という違いでよいはずだ。
通常モデルとは主にボーカルの定位置と音の解像感が異なる印象だ。通常よりも頭の横に音が広がるような一方で、上側にはあまり広がらない印象だ。また、細かい音への解像度が高いように感じた。
カラーの豊富さが特徴でもあるCOTSUBUシリーズ。当機種では専用カラーであるパープルが採用されている。
本体が小型なため、耳への収まりが良いのはベースモデルとの共通点だ。
COTSUBU同様に高音質なaptXコーデック対応、高音質MEMSマイク、完全ワイヤレスイヤホン用のFinal Type-Eイヤーピースが付属といった点も共通だ。
左が完全ワイヤレスイヤホン用Type-Eイヤーピース。通常のものに比べ長さが短く、口径が大きくなっているのが分かる。長さが短い理由は、完全ワイヤレスイヤホンはケースに収める商品が多く、これが長いものだと収容できなくなることへの対策だ。
COTSUBU for ASMRを普通に聴いてみた。音の定位の良さに驚く
各所で「トブ」と噂の絶えないこのイヤホン。まずは普通にリスニングで試してみよう。今回の試聴曲はこちら
Cinderella Step /DAOKO
Wake,Up Girlsより
君とプログレス/I-1 club
使用した端末はaptX対応のSONY Xperia 1 Vだ。
さて、COTSUBU for ASMRをリスニングで使用した感想としては、ボーカル域にフォーカスを当てたサウンドステージの広いイヤホンと言ったところでしょうか。
特にボーカルがの定位(距離)が近いCinderella stepでは、ボーカリストがもう一歩歩み寄ってくるような感覚が楽しめる。この価格のワイヤレスイヤホンでは味わえないような体験だ。
ASMR向けのチューニングか、抜けが良くてサウンドステージも比較的広く、空気表現もうまい。相性の良い楽曲では非常に良質なリスニングを体験できる。さすがに1〜2万クラスの機種のようなキラキラとした解像感、ソリッドに刺さる低域はないが、7000円前後の価格ではかなり健闘してるサウンドだと思う。
さて、この機種の真価を発揮するのがバイノーラル録音されたASMR音源だ。その中でも「睡眠導入用ASMR音源」との相性は格別と表現すべきだ。
COTSUBU for ASMRは「ASMR音源に最適化されたイヤホン」の前に、ケーブルのない完全ワイヤレスイヤホンだ。寝る前に布団に入った時にケーブル類が絡まったり、変にケーブルが肌に触れることがない。
また、寝返りを打ったりして耳を下側にしても、本体がコンパクトで耳から大きく張り出さない点もプラスに働く。
そのため、装着してる状態でも耳に違和感が少なく「寝ホン」にも最適な機種である。そんなイヤホンが睡眠導入耳かきASMRボイスにマッチしない訳がないのだ。
こんな機種で耳元に囁かれては飛びますよ。ホント。参考までに筆者がゾクゾクとさせられたASMR音源を紹介しよう。
ASMR - よしよしとんとん添い寝_pt01 (feat. ASMR by ABC & ALL BGM CHANNEL) - くら闇子の曲 - Apple Music
ASMR - くらげ娘の触手耳かき♡_pt05 (feat. 犬塚いちご) - ASMR by ABC & ALL BGM CHANNELの曲 - Apple Music
ASMR音源以外の利用用途では、定位感を意識するコンテンツには最適だ。本来はFPSをはじめとしたシューティングゲームなどにも相性は良さそうだが、ワイヤレス故の遅延は避けられないため惜しいところだ。
それ以外では、VRChatをはじめとしたVR SNSやVRコンテンツには最適だ。距離や方向が比較的求められるが、遅延はゲームほど気にならない場面が多い。有線イヤホンと異なり、余計な線が邪魔にならない点で優位だ。
確かな人気から限定販売から一般化へ。とりあえず買っておく1本でもオススメ
このイヤホンは2021年11月に発売され、ASMRリスナーやVtuberのプッシュなどから口コミでじわじわと注目された背景がある。価格が安いことや「ASMR特化」として2本のイヤホンとしてもアプローチを図った。
その結果多くの注文が相次ぎ、翌年春ごろまではでは次回出荷が待ちが続く人気商品となった。一時期はフリマアプリで倍近い価格で転売されるなどの状況も見られた。
そんなCOTSUBU for ASMRのサウンドは「音量が取れて少し横に広いFinal E500」が適切と評価したい。E500がスマートフォンではやや鳴らしにくいイヤホンのため、これをワイヤレス化したCOTSUBU for ASMRは「スマートフォンであれば機種を選ばずサウンドを楽しめる」という点は大きな強みとなった。
コーデック的にはaptXに対応するので、iPhoneなどのiOS端末よりはAndroidスマートフォンのほうがより高音質で楽しめるはずだ。
ベースモデルのE500とあわせて
また、Finalも「VR向け」をアピールするイヤホンでVR3000 gamingやVR1000を提供している。前者ではマイク付きのイヤホンなので、有線ゆえにケーブルが邪魔と思うことはある。もう一方のVR1000はOculus Quest専用構成と化しているので、そもそも使いにくい商品になる。
そのような中ではE500は安価でかつ、Amazonなどでも入手しやすい利点はあるが、欲を言えばマイク付きモデルがない点が惜しいと思っていた。
そんな中、Bluetoothで接続できるイヤホンは接続する機器相性こそあるが、ケーブルレスという点では強い。ヘッドセットの側面もあるのでマイクもしっかり備えるため、E500の惜しいところもクリアする。
COTSUBU for ASMRはOculus Quest 2をAirLinkで接続した状態での使用なら、遮るケーブルなし視覚はもちろん、聴覚でもゾクゾクする快感を楽しめるのだ。
なにより直販ストアの価格が税込6,980円と比較的安価なのもよろしい。販路が広がって、Amazon等で購入できるようになったこともプラスだ。VR3000 gamingより安価なため、筆者としては「とりあえず買っておけ」と言っておこう。加えて比較的高価な完全ワイヤレスイヤホン向けのFinal Eイヤーピースが付属。これだけで1000円ほどするので…実質6000円でしょうかね。
https://final-inc.com/products/cotsubu-asmr_ag
名前の通りASMR音源に特化したCOTSUBU for ASMR。以下に当てはまる方は是非チェックしてみて欲しい。
・ボイストラックをよく聴く方
・ASMR音源に虜の方
・FPSなどの「位置や距離感」を求めるゲームをやられる方
・VRChatやClusterのメタバース住民の皆さん
そんな筆者も最近はVRChat内にて記事を書いてることが多い。メタバースでもスマホオタクをやっている点は変わらずだ。
こんな格好でときたま入っている。見かけたら声でもかけてもらえると嬉しい限りだ。