今年もりんご狩りの季節がやってきました。恒例行事ではありますが、今年はiPhone 14 Proにしてみましたので、ファーストインプレッションとしましょう。ちなみに去年はiPhone 13 miniでした。
ダイナミックアイランドに上陸しました
— はやぽん (@Hayaponlog) 2022年9月16日
🍎〜iPhone 14 Proですよ〜🍎#はぁ〜また買っちゃった pic.twitter.com/0O6XBqSNH2
- 大型化したカメラにびっくりのiPhone 14 Pro
- カメラ性能の高さと強化された手ブレ補正が嬉しいiPhone 14 Pro
- Dynamic Islandと明るくなった画面が魅力のiPhone 14 Pro
- 最新のA16チップで性能に文句はない
- 最後に。iPhone 14 Proの惜しいところ
大型化したカメラにびっくりのiPhone 14 Pro
箱はいつものだ。最近のものは物理的に薄い
正面を見るとDynamic Islandと名付けられたパンチホールが新しい。従来の切り欠けにFace IDで利用するセンサーを設けていたところから見ると、かなり先進的に見えるものだ。
今回のiPhone 14 Proに関しては背面のカメラの主張が大きいものになる。これは背面を見れば一目でわかる大きさになっており、SNS上でも大きすぎるのではないかと議論が飛び交った。
確かにバランスを考えると明らかにおかしいくらいデカい
iPhone 14 Proのカメラデカすぎんだろ…2年でこんなになってしまったか pic.twitter.com/a1M3Fp1iby
— はやぽん (@Hayaponlog) 2022年9月16日
これは4800万画素で1/1.3型クラスのイメージセンサーが積まれたことに由来するものだ。この大きさのセンサーは近年のハイエンドAndroidスマホに積まれたものと同等の大きさだ。
手持ちのiPhoneを並べてみたが、iPhone 14 Proだけカメラがやたらとデカいのがわかる
カメラ性能の高さと強化された手ブレ補正が嬉しいiPhone 14 Pro
筆者的にはカメラ性能が強化されたことはありがたい。普段はカメラ用のAndroid スマートフォンを持ち歩くことも多いが、iPhoneしか持っていけない場面でも綺麗に撮影できるのは嬉しい限りだ。
前述の通り、カメラは大幅に大型化している。iPhone 12シリーズから乗り換えた時にはその大きさに驚くことだろう。厚みもあり、昨年のカメラ特化フラッグシップAndroid スマートフォンと大きな差はないものだ。
これは4800万画素で1/1.3型クラスのイメージセンサーが積まれたことに由来する。この大きさのセンサーは近年のハイエンドAndroidスマホに積まれたものと同等の大きさだ。手ぶれ補正はセンサーシフト型の機構が採用されており、動画撮影時には大いに働いてくれる。具体的にはこのあたりのスマホが1/1.3型クラスのものとなる。(一部1/1.28型が混ざってるけど許して)
以下何枚か撮影してみた。基本的にフォトグラフスタイル:標準、設定はオートで撮影している。
以前に比べると基本性能が向上したため、写真のクオリティ自体は向上しているといえる。特に2倍望遠がキレイに撮れるのはありがたい。
iPhone 14 Proでは4800万画素のカメラとなっているが、基本的に1200万画素での出力となる。これはピクセルビニング処理が行われているためであり、暗いところでは隣接4つの画素を1つの画素として使用することで、より多くの光を取り込むことができるため、ノイズを抑えて撮影できる。マニュアルでPro RAW撮影をすれば4800万画素で出力もできるが、1枚あたりの容量は大きくなる。
あまり触れられてはいないが今回の。iPhone ではズームの処理が非常にキレイになっており、デジタルの10倍望遠でも以前より画質が向上している。Galaxy S22 Ultraと言った機種には劣るが、Xperia 1IVより綺麗に撮れる場面も多い印象だ。
iPhone 14 Proで撮影した3倍望遠と10倍望遠。デジタルズームだが、思ったよりも綺麗に描写される
ポートレートモードも見事だ。ライティングが悪い場面でも綺麗に撮影できる
モデル:阿波みなみ、misaco TGS2022 ガレリアブースにて
動画撮影はさすがと言える部分だ。今回からアクションモードが追加され、高度な手ぶれ補正を使用しての撮影が可能だ。なお、アクションモードはある程度明るい場面でないと、適切な効果を発揮できない点は注意していただきたい。
iPhone 14 Pro アクションモード
— はやぽん (@Hayaponlog) 2022年9月16日
手ぶれ補正やるじゃん。白飛びしてるのは私が露出固定にしてしまったのでミスです… pic.twitter.com/Isst9yrHaY
試しに車に積んで撮ってみたが、ブレというものをほとんど感じさせないレベルだ。手持ちで撮影してもしシームレスに動いてくれて、場面によってはまるでジンバルに乗せているのではないかと思わせる描写も見られた。もちろん、シネマティックモードなどの機能もより強化されている。
Dynamic Islandと明るくなった画面が魅力のiPhone 14 Pro
ここからは画面についてチェックしていく。iPhone 14 Proではパンチホールのディスプレイが採用されたことが見かけの一番大きな変化となる。
画面は6.1インチとなり、サイズ的にもiPhone 12 Proや13 Proから大きな変化はない
AppleではDynamic Islandと称するUIをかぶせることで、カメラ部を溶け込ませるような処理をしている。
このようなパンチホールカメラに関しては、 Android 端末の方が先行していた。このカメラについて、Android端末ではいかに小さくするか、目立たなくさせるかと言う部分に注力しているのに対して、 Apple はむしろ開き直ってUI に溶け込ませる方面に舵を切ったことが伺える。
このようにパンチホールカメラがUIに溶け込んでいるおかげで新鮮に見える
端末としてもこのような形に表示されるため、うまく溶け込んでいる。筆者はこのDynamic Islandにヤシの木でも生やして楽しんでいる
需要あるか分かりませんが、iPhone 14 ProのDynamic Islandをちょっとだけ賑やかにできる壁紙です。素人がテキトーに作ったのでところどころ雑ですがたぶん使えます。 pic.twitter.com/eXmqJzBLXa
— はやぽん (@Hayaponlog) 2022年9月19日
ディスプレイとしては120hz のリフレッシュレートにも対応しており、最新チップセット積んでることもあって、動作は非常に滑らかだ。LTPO対応のものとなるので、1~120Hzでフレキシブルに可変する。
画面輝度もピーク時2000nitとかなり明るい部類で、屋外での視認性も良好だ。時々本体が直射日光下で発熱すると画面輝度が一気に下がることがあり、この点惜しいと評価せざるを得ない。
最新のA16チップで性能に文句はない
今回はProシリーズでのみ採用となったApple A16チップ。性能的にはCPU/GPU性能は前世代比較で平均1.2倍向上となるが、仕組み的にA15から大きく変わっていないと思われる。どちらかというと画面輝度、リフレッシュレートを一括制御するDisplay Engine、画像処理専用チップの性能向上と言った部分にフォーカスを当てた形と言える。
加えてメモリ帯域が従来の1.5倍となることから、恐らくLPDDR5 6400MHzのものが採用されていると思われる。LPDDR5規格のメモリはiPhoneでは初採用となる。
実際ゲームはかなり快適に遊ぶことができる。一方でDisplay Engineに最適化されていなかったり、iOS 16が3本指以上の同時タップを強制的にジェスチャに割り当てることで、一部ゲームが遊び難くなることも見られた。このため、現時点では評価しにくい状態だ。
iPhone 14 Proにて簡単に3Dスキャンしてみたよ
— はやぽん (@Hayaponlog) 2022年9月16日
処理時間が明らかに早くなりましたね。 pic.twitter.com/TWCL40paMY
iPhone 14 Pro ミリシタ
— はやぽん (@Hayaponlog) 2022年9月16日
難易度MM 3D高画質
ノーツスピード:210 タイミング 0
こちらならiOS16環境でもまだプレイできると思われる。動作は快適だがノーツの動きにやや違和感。最適化次第と思われる。 pic.twitter.com/C2VuqDKX6I
性能が向上したため、3Dスキャンした際でもエンコードの時間が体感的にかなり短くなった。
最後に。iPhone 14 Proの惜しいところ
惜しいところをまとめるのなら、カメラに関してはフレアやゴーストが従来通り目立ってしまう傾向にあった。一説にはiPhoneのカメラで使われているサファイアガラスが影響しており、耐久性は高くてもレンズ性能的にはあまり良くないのではないかという指摘がある。
加えてXiaomi、VIVO、Xperiaのスマートフォンが反射を抑えたりするレンズのコーティングに力を入れる一方で、 iPhone ではそのような話を聞かない。
夕焼けを撮ったらもれなく使徒殲滅である
人間の目で言えば、網膜に当たる部分の性能は着実に向上しており、処理する頭脳もかなり高性能だ。一方で目ん玉の水晶体と言えるレンズの部分がどうしても他社に比べて劣ってしまっているのが惜しい。
カメラ性能を強化したのだから、このような光学的な性能の部分も今後は強化するか、もしくは使徒殲滅エフェクトもソフトウェア処理で完全に補正してほしいところだ。
iPhone からAOD(Always On Display)と呼ばれるロック画面を常時点灯させるものが追加された。パソコンで言うスクリーンセーバーみたいなものになる。有機EL端末の表示部のみ発光させることで、消費電力を抑えられる利点がある。
一方で、iPhoneの場合 Android端末のものと異なり、ロック画面そのものを常時表示するものになっている。iPhone も有機EL画面を採用しているので、 Android 端末と同じようなことができるはずなのだが、どうしてこうなったのだろうか。
一般的なAODと比較しても明るいiPhone 14 Proの常時表示
加えてAndroid端末を使ってきた身からすると、思ってる以上に明るく表示されるのだ。いくらリフレッシュレートを1Hzで表示しているとは言え、どこのような状態ではバッテリー持ちにも大きく影響してくる。加えて画面の焼き付きといった部分の心配もある。
そのような機能もあってか、iPhone 14 Proでは少々バッテリー持ちが良くない印象を受けた。このサイズながらも、カメラ性能に妥協もなく搭載しているプロセッサーも高性能なものだ。それでも、iPhone 13 Proなどに比べるとやや劣るような印象も受けた。
今回ファーストインプレッションということでまとめたが、端末の完成度としては比較的高いものだ。無個性だったiPhone も世界的なトレンドの流れかカメラ性能を強化し、ハイエンドAndroid端末と比べても問題ないところまで来た。
為替の関係で今年の iPhone はやや高めの傾向になっている。iPhone 14 Proも14万9800円〜の価格設定となり、安価とは言えないものになっている。これはAndroid スマートフォンも同じことが言えるので仕方がない。
ソフトバンクでiPhone 14 Pro Max 1TBを買うと28万1520円で笑ってる。 pic.twitter.com/kWCLk3iMjH
— はやぽん (@Hayaponlog) 2022年9月9日
正直乗り換えるかどうかと言われた時は、今のiPhoneでカメラ性能に何らかの不満があるのであれば買い替える価値はあると思う。カメラ性能にこだわりがないのであれば、安価なiPhone 14や13シリーズ、iPhone SEと多くの商品が展開されている。お財布と相談して自分に合った iPhone を選ぶことが大事だと感じた。
それにしてもiPhone 12 Proと比べると、カメラは2年でここまで変わってしまうのね。
それでは。ファーストインプレッションでした。