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BlackShark JoyBuds Pro レビュー Snapdragon Sound対応!高音質&ANCにゲーミングモード。1万円以下の価格も魅力の完全ワイヤレスイヤホン


 安価ながらもSnapdragon Soundに対応したTWSイヤホン。安いだけでなく機能も充実しているBlackShark JoyBuds Proを今回レビューしてみる。

 

 

ゲーミングスマホブランドから登場したフラッグシップイヤホンをチェックしてみる

 

 市場競争が過熱する完全左右独立型イヤホンの市場。Apple AirPods Proの新型が発表されるなど、ますます注目度が高まっていくセグメントだ。

 そんな中、日本においてもゲーミングスマホを展開するBlackSharkが、発売しているフラッグシップイヤホンがこのJoyBuds Proだ。


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箱はスマホメーカーのイヤホンでよく見かけるタイプのものだ


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ケースはゲーミングブランドらしいデザインが施されている。今回選択のホワイトは過度な主張もなく、チープさもそこまで感じさせない。ケースのサイズはやや大きいものになる。


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本体の収まり悪くない。いわゆるAirPods Proのようなもので、特段取り出しにくいといったこともなく使いやすいものだ。


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本体は比較的小型と言えるものだ。

 

安くても最新規格のSnapdragon Soundにも対応のJoyBuds Pro

 JoyBuds Proの対応コーデックとしてはSBC/AAC/aptX/aptX Adaptiveに対応している。aptX Adaptiveではハイレゾ相当となる24bit/96kHz再生も可能な一方で、日本でもよく目にするLDACには非対応だ。安価ながらもSnapdragon Soundに準拠するなど、コーデックについては国内で販売されるハイエンド機にも引けを取らない。


 コーデック面ではトレンディなところを押さえるが、核となるオーディオ面については12mm経のドライバーユニットを採用している。強力なマグネットと独自設計の振動板を使用することで、高い駆動力を持たせることで広い音域を再現できるという。

もちろんイコライザーも備えるので、ユーザー好みの調整も可能だ。

 

安くてもしっかり高音質。ゲーム向けにチューンされた心踊るサウンド

 

   音にも妥協はないと触れ込みのJoyBuds Proを早速聴いてみることにする。今回の試聴曲はこちら


ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会より バブルオーバー!/R3BIRTH


ここは音圧高めの低域が楽しめるEDMをチョイス。とりあえず新曲なので聴いて

バブルオーバー!

バブルオーバー!

  • R3BIRTH
  • アニメ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

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PARADOX-From THE FIRAST TAKE/雨宮天

とあるオタクに布教されたナンバーからチョイス。PARADOXにこんなアレンジあるんですね…と。THE FIRST TAKE MUSIC配給なので、ヴォーカルソースと言えるものだ。

PARADOX - From THE FIRST TAKE

PARADOX - From THE FIRST TAKE

  • 雨宮天
  • アニメ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

music.apple.com

 


IDORY PRIDEより Aile to Yell/TRINITYAiLE

疾走感あるナンバーをチョイス。筆者はkzさんの音が好きなので仕方ない。

Aile to Yell

Aile to Yell

  • TRINITYAiLE
  • アニメ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

music.apple.com


スロウリグレット/田所あずさ

いつものです。

スロウリグレット

スロウリグレット

  • 田所あずさ
  • アニメ
  •  
  • provided courtesy of iTunes

music.apple.com


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 今回の視聴環境はスマートフォンにソニーのXperia 1IVを採用し、aptX Adaptiveの環境で使用する。ストリーミング環境でも単独で24bit/96kHz環境の再生が可能な機種だ。

 

www.hayaponlog.site

 

 

 実際に聴いてみると、1万円以下のイヤホンとは思えない高品質なサウンドに驚く。高域のヌケが少々甘く閉塞感あるものの、解像感の高いボーカル、量感のあるある低域、空間表現の広さは特筆できる。一言で傾向を示すのであれば、やや低音よりのドンシャリだ。

 高域は少々持ち上げている感はあるが、特別ざらつきなどは感じられなかった。Snapdragon Sonnd対応機らしく、ハイレゾを意識したようなチューニングと取れる。それ以外では金属的な音の解像感の高さは目立ったが、これがいわゆるゲーミングTWSとも言えるチューニングなのだろう。
 
 高域の表現についてはコーデックに大きく依存する。伸びやかな高域を体験したいのであれば、aptX Adaptiveでの利用を強くオススメする。1万円以下のTWSイヤホンでここまで上手く鳴らせるのであれば上出来だ。


 最初にスロウリグレットを聴いてみる。透き通るヴォーカルに対して、高域の広がり、ボーカルの伝わるサウンドであることがわかる。塞ぎ込まれたような窮屈さや過度な濃密さと表現されるものはない。


 曲をバブルオーバー!に変えてみる。低域のレスポンスの良さ、窮屈さを感じさせない空間表現に関しては高く評価したい。この曲自体かなり低域が効く物になるが、低音がしっかり効きながらも解像感を持ちつつボーカルなどには被らない。
 この解像感とレスポンスの良さは、強力なマグネットを採用した点が生きていると感じられる部分だ。


 ここで曲をPARADOXに変えてみる。冒頭の静けさの中のボーカル表現も悪くない。ピアノとストリングスが入ってからも音の硬さをあまり感じさせない点は評価したい。
 サウンドステージも比較的広い機種となるので、このような曲でも窮屈さを感じさせずに気持ちよく聴ける。


 最後にAile to Yellを聴いてみる。疾走感のあるメロディに心弾むビートがこのイヤホンではより際立つ印象だ。このような曲調のものであれば、より相性が良いように感じた。

 

 

 ここまで聴いてきて、サウンドクオリティはかなり高いことが分かる。さすがに有線のイヤホンには劣るが、aptX Adaptive環境であれば有線環境に近いところまで来ている。

 

安いながらもノイズキャンセリングもしっかり備えるJoyBuds Pro

 

 さて、音質についてはこの辺りにして、ここからはノイズキャンセリングやマイクの品質について書いてみる。
 BlackShark JoyBuds Proは価格設定が安価ながらもアクティブノイズキャンセリング機能を備えている。

    ノイズキャンセリングの性能はかなり強力な部類だ。2つのマイクを使って最大-40dbの騒音をカットすることができる。周囲の騒音レベルに合わせて自動的に効果の度合いを調整してくれる機能も備える。

 ノイズキャンセリングの効き具合としては、この手のイヤホンとしては標準的と言えるものだ。さすがにAirPods ProやソニーのWF-1000XM4には劣るが、多くを求めない限りこれで十分と感じる方が大半のはずだ。


 通話音質も良好だ。2つのマイクを利用したノイズリダイレクションによってノイズの少ない通話を可能にしている。Snapdragon Sound準拠の16bit/32KHzの高品質通話も可能だ。

 

40msの低遅延ゲーミングモードやアプリカスタマイズも可能なJoyBuds Pro

 

 音以外の部分もしっかり評価したい。この機種の特徴としてはIPX4相当の防滴対応に加え、イヤホン単体で40msという低遅延モードを備える。スマートフォン側のハード処理を加えても85msという低遅延を可能にしている。

 リズムゲームはコンテンツや難易度によるが、タイミング調整さえすれば遊べるものも多かった。PUBG Mobileでは銃声や足音の方向などが分かりやすく表現され、価格を考えれば満足できるものだった。
 もちろん、0.01秒の世界で戦うゲーマーには低遅延と言えどプレイに差し支える可能性はあるが、普通に遊ぶ分には大きな支障はないと感じた次第だ。

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安価なイヤホンながらアプリもしっかり備え、モードの変更、イコライザーの調整が可能だ。ところどころ日本語が怪レい点はご愛嬌だ

 

 一方で接続管理を行うSHARK Arsenal(ブラックサメ装備箱とも案内される)アプリはiOS版はストアからダウンロードできる。その一方で、Android版はGoogle Playストアでは配布されていないのだ。そのため、BlackSharkの日本代理店であるGLIMEPSのサイトからダウンロードする必要がある。

 

 アプリは公式サイトからダウンロードできるが、いわゆる野良アプリを入れる認識で良い。このような正規のアプリストア以外からインストールすることに抵抗があるユーザーも多いはずだ。できればストアで配布していただけると安心感が上がるものだ。

 ちなみにBlackShark端末であれば、よりシームレスな接続が可能だ。ゲーミングモードにあたるSHARK SPACEから本体の接続、設定の調整が可能となり、この場合アプリインストールの必要はない。


 フィット感についてはよく見るあの形状だ。やはりこの形状は人間工学的にもよくできているのか、TWSイヤホンの中でも上位に入る装着感だ。装着検知もしており、本体を耳から外すと自動的に再生が止まる点も安価ながら嬉しい点だ。 

 

Snapdragon Sound対応、高性能ノイズキャンセリングを備えたJoyBuds Pro 1万円以下の価格は破格?

 

 さて、今回レビューのJoyBuds Proというイヤホン。Snapdragon Sound対応で音質にも力を入れながら、ノイズキャンセリングもしっかり備える商品だ。
 ゲーミングスマホブランドのイヤホンらしく、低遅延モードを備え、安価なイヤホンでは削られがちな専用アプリを備えるなど、同価格帯の製品と比べても差別化ができているように感じた次第だ。


 これだけまとめて実売9600円の価格は破格の値段といえる。セール時は7000円台で購入も可能だったりするため、お得に購入したい方は公式Twitterなどをチェックしておくと良いだろう。

 惜しい点はアプリの配布方法、完成度にあると感じた。せっかく設定アプリを備えながらも、配布方法に不安を感じるやり方はあまりよろしくない。加えて、ローカライズも強く行われていないためところどころ表記が気になる点がみられた。


 そのような欠点はありながらも、1万円以下でSnapdragon Soundに準拠したイヤホンは少ない。コーデック的にAndroid端末で利用する方が多いと感じるが、低遅延モードはiPhoneなどでも利用できる。
 初めての高品質ワイヤレスイヤホンに、安価でそこそこ使える商品を求める方はチェックしてみてはいかがだろうか。