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【新機種】百均のダイソーで買える「DAC内蔵 USB Type-C イヤホン変換アダプタ」になんと新機種が登場!違いは?ハイレゾ対応?音質は?実際にチェックしてみた

 以前にご紹介したダイソーで購入できる有線イヤホンを利用するための「DAC付き変換ケーブル」について、ご好評で多くの方に閲覧いただいたこと感謝いたします。詳細は以下の記事となるが、パッケージの確認等に利用してほしい。

百均のダイソーでDAC内蔵 USB Type-C イヤホン変換アダプターが買える!ハイレゾ対応?音質も含めてチェックしてみた - はやぽんログ!

 

 さて、そんな300円DACにはなんと新機種?が存在すると言う。今回は実際に手に取ることができたので紹介してみたいと思う。

 

iPad ProやPixelで使えるDAC付き変換ケーブルに新機種!もちろん全国のダイソーで300円で買える

 

 このアダプタは有線のイヤホンを接続する3.5mmジャックとUSB Type-C端子の変換ケーブルになる。iPhoneのアダプタ同様に、基本的にスマートフォンと組み合わせて利用するものとなっている。過去に100円ショップでは、アナログ出力の商品はあったが、DACを載せた"デジタル出力"が可能なものはなかった。

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今回のニューモデルのパッケージには「300円」の文字が目立つ。確かに以前のものと異なる商品だ。

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型番はVM-36 販売元は丸七株式会社となるが、同社の製品ページでは見つけられなかった

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パッケージを開封すると小分けの梱包に入ったアダプタが出てくる

 

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ケーブルの長さは5cmと一般的なサイズだ
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USB端子は通常のものとなる。前回紹介のものは金メッキが施されていたのでここは異なるポイントだ

 

 さて、この手のアダプターの需要が最も高いものはやはりiPad だ。USB Type- C端子になったiPadではイヤホンジャックが廃止された。

 そのため、有線イヤホンを利用する場合は変換ケーブルを利用する必要がある。これがデジタル出力対応、いわゆるDACの入ったものでないと使えないのだ。

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2018年にiPad Proを皮切りにUSB Type-Cが採用されるiPadシリーズ。

 

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実はAndroidスマートフォンでも、Pixelシリーズをはじめ、USB端子からアナログ出力ができるものとできないものがある。

 

 また、この手のDAC内蔵のアダプタに関しては、本体のDACに依存しないため、近年のAndroid端末は概ね利用できる形となっている。本体のイヤホンジャックが壊れた際に、仮設で装着すると音声出力とマイク入力として利用できる。

 

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DAC内蔵のため、この手の商品はWindows OS搭載のパソコンでも利用できるものとなっている。

 

肝心のDACはなんと別物だけど…今回もハイレゾは非対応。音質は少しマシに

 

 確かにこの手の製品としては安価な300円のものだ。本当にUSB DACとして使えるのか?ダイソーに売ってるような商品なので、当たりハズレがあるのではないか?そのように感じる読者の方もいるだろうが、今回の商品もDACとしてちゃんと使うことができた。

 

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今回もGoogle Pixel 7 Proで試してみた。問題なく再生は可能だった

 

 USBオーディオハードウェアを確認できるNeutron Music Playerで確認したところ、"UACDemoV1.0"と表示された。前回確認したものでは"AB13X USB Audio"というDACだったので、今回の商品はハードウェア的にも別物となる。


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接続時はスマートフォン側でもオーディオドライバーが切り替わる警告が出たので、DACとして機能していることがわかる。

 

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このDACで処理できる信号は16bit/48kHzまでのようだ。そのため、ハイレゾ音源には非対応となる。

 

 DACの性能は前回紹介したものと大きく変わらず、スマートフォンの付属品で採用されているものと同様のスペックだ。今回も強制的に24bit/96kHzの信号を送ったところ、うまく再生できずにノイズが発生した。それはそう。

 

 肝心のサウンドについては、この機種も"音が鳴っている"と評価したい。それでも筆者としては"まだ"こちらのDACの方が好みの音を鳴らしてくれると感じた。

 まず、前回同様にサーッというホワイトノイズが多く、接続しているイヤホンによってはかなり耳障りな印象だ。

 加えて音の解像感も高いとは言えず、どこかベールを被ったような印象となる。低域もパワー不足からか厚みなどは感じられず、こればかりは"薄い"と評価せざるを得ない。この辺りはDACに備わるアンプの弱さも考えられる。

 

 そのため、この手のダイソー300円DACは音質アップには使えないようだ。前述の通り、ハイレゾフォーマットにも非対応となるため、昨今のスマートフォンに入っているDACのほうがもっと高性能だ。

 

 その一方で、以前のDACで見られたバッテリー消費の多さについては、こちらのDACでは見られなかった。このほか、イヤホンマイクもちゃんと利用できたので、iPadやスマートフォンであれば問題なく利用できそうだ。

 

 ひとつ異なる点として、このDACはレイテンシー(処理遅延)が初期値で108msとなっており、これはAB13X USB Audioの120msよりも抑えられている形だ。

 コンテンツによっては低遅延モードで呼び出すこともできるそうだが、全てが対応しているわけではない。リズムゲームなどをプレイする場合では、今回紹介したDACの方が若干遅延が抑えられるので、プレイングで優位な場面もありそうだ。もしも、2つ選べる環境があるなら頭に入れておくとプラスになりそうだ。

 

 

300円DACの新機種!基本的性能は同じだけど中身は別物!やっぱりダイソーで買えることが最大の利点

 

 さて、今回のDAC付きの変換ケーブルについて正直なところ、前回レビューした製品の側や販売元を変えた製品と思っていた。別のDAC名称が表示され、音質やデフォルトのレイテンシーで若干の差があった点については少々驚いている。

 

 今のところ使っていて不満はないが「繋ぎ」「予備」として持っておくには十分すぎるものと感じた。そして、今回紹介したUSB変換ケーブルの最大の利点は"ダイソーで気軽に買えること"だ。

 

 このようなイヤホン変換ケーブルはAmazon等の通販でも安く購入することができるが、販売店によってはDACの有無を表記していないことがある。特に安価な商品は、レビュー評価が低いものもあり不安を感じる点も多い。

 一方、家電量販店では1000円ほどと高価なこともあり、スマートフォンの付属品やAppleやGoogleの純正品を使ってる方も多いのではないか。

 

 そんな中全国のダイソー実店舗で購入できるこの変換ケーブルは、ある意味安心感を持って購入することができる。仮に初期不良で動作しなくても、返金対応も容易だ。

 音質や接続時の品質はさておき、断線したり予備が欲しいタイミングで「気軽に購入できる」こと。これが、ダイソー300円DAC付き変換ケーブルが持つ最大のメリットになる。

 

 最後に、今回の商品でも同様の注意点となるが、機種によっては"普通のDAC"として認識されることがある点だ。この場合、音量制御ができないダイレクト出力となるため、最大音量で出力されてしまうのだ。一般的なDAC機能付きアンプであれば、ボリュームを備えているため音量調整ができる。

 

 今回紹介した変換ケーブルタイプのものは、物理的な音量調節ができないため、機種によって相性が悪いことがある。主にAndroid搭載の音楽プレイヤーなどで見られる挙動となるので、この辺りは注意していただきたい。

 

 それにしても100円ショップでDAC内蔵の変換アダプタが複数種類選んで買えるとは。300円商品とはいえ、すごい時代になったものだと改めて感じさせられる。興味がある方は店頭をチェックしてみてほしい。

 

 

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