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motolora razr 40 ultra レビュー 大画面のカバーディスプレイはPayPay決済やSNS返信に便利!

 モトローラの最新スマートフォン「motorola razr 40 ultra」が日本でも明日より発売される。それに先立ち、先行して販売された海外版を利用できる機会があったので、今回はこちらを用いて使用感を紹介したい。レビューに先立ち、先行販売された海外版にて試したため、カラーは現時点では日本で展開されていない「Viva magenta」となる点はご了承いただきたい。


バーコード決済などの日常シーンはもちろん、ゲームも遊べる大画面のカバーディスプレイ。折りたたみスマホは次の時代へ

 razr 40 ultraはGalaxy Z Flipをはじめとしたフリップタイプと言われる縦折型のフォルダブルスマートフォンだ。同社のフィーチャーフォンである「razr」の名前を冠した商品で、プレミアムラインの位置付けとなるスマートフォンだ。

 まず、3.6インチの巨大なカバーディスプレイが目につく。アウトカメラを取り囲むまで拡大したディスプレイは、様々なアプリを動かすことができ、今までにない体験が可能だ。razr 40 ultraのカバー画面は3.6インチ、1066×1056ドットとほぼ正方形に近い比率となっている。144Hzのリフレッシュレート、1100nitの高輝度に対応するなど、かなり高性能な仕上がりだ。

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パッとみてわかる大画面が特徴だ


 フリップタイプのスマートフォンにおいて、カバーディスプレイは通知やクイックアクションと言った「スマートウォッチ」的な用途で利用されることが多かった。その一方で、モトローラでは先代の「razr 5G」をはじめ、早くからカバーディスプレイでAndroid向けアプリを起動できるように設計されていた。
 razr 40 ultraではその路線をさらに進化させて「第2の画面」として普通に利用できるまでの表示領域を獲得した。多くのアプリが動作し、ブラウザはもちろんLINE等のメッセンジャーアプリやSNSなども無理なく表示することができる。

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razr 40 ultraではブラウザや各社SNSも大きな表示領域で閲覧できる

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大画面なので、文字入力もスムーズだ


 もちろん、大画面生かしたエンタメ体験も素晴らしいものだ。フリップタイプを活かしてテント型に置き、スタンド等無しで動画視聴も可能だ。また、このカバーディスプレイでも画面の自動回転が機能する。正直「変態」としてしか評価できず、このようなことが可能なスマホは数多くのフォルダブル機を触った筆者でも初めての経験だ。

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カバー画面での動画視聴も大画面で「観れる」レベルに仕上がった。TikTokやYoutube Shortなどの縦動画も本体を90度傾けるだけで視聴可能だ

カバーディスプレイで画面自動回転ができるフリップタイプのスマートフォンには初めて出会った。


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音楽再生時のアルバムアートワークも大画面で表示できる

 この他、Googleマップや各種バーコード決済画面の表示はもちろん、原神などのゲームも動かすことも可能だ。実用性はさておき、大画面のカバーディスプレイには無限の可能性を感じさせる。
 
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Googleマップやバーコード決済画面の表示も可能だ。この辺りはカバーディスプレイでも便利に利用できる

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カバー画面でもウマ娘、原神などの人気ゲームを動かすことができる

 

 実際にゲームで遊んでみるとこれがまた思った以上に快適に動作する。「フォルダブルスマートフォン・カバーディスプレイでリズムゲームが遊びやすいランキング!」(フリップタイプ部門※)にて堂々の第1位という仕上がりだ。

 

※筆者調べ…フリップタイプの折りたたみスマートフォンにてリズムゲームが遊べる機種は全世界に8機種もあり、その中での堂々の1位だ。ちなみに2位は同じくモトローラのrazr 2022、3位にはrazr 5Gと続く。最下位はGalaxy Z Flip3だ。


スマートフォンとして使用感をチェック!Snapdragon 8+ Gen 1搭載のハイエンド


 ここまでカバーディスプレイの操作感を中心に紹介したが、ここからはスペックなどを見ていこう。razr 40 ultraはSoCにSnapdragon 8+ Gen 1を採用し、メモリは8GB、ストレージは256または512GBだ。

 採用されるSoCは1年前に登場したハイエンドスマホにて多く採用されたものだ。基本性能は高く、多くの場面でいまなお満足して利用できる。ストレージも国内向けは256GBの一択となりSDカードは利用できないが、競合のGalaxy Z Flip4が128GBのみの展開なので、ここは大きな優位性となる。

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おかげでゲームも快適に動作する
 

 展開時の画面は6.9インチでフルHD+解像度。165Hzのリフレッシュレートに対応するなど、こちらも高性能な仕上がりだ。同社の端末として特徴的な折り目が目立ちにくい「ティアドロップ方式」と呼ばれる方式で折りたたむものとなっている。また、画面の角度保持もある程度可能だ。カメラなどのアプリは、90度で保持した際に柔軟にUIが変わる。

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展開時は6.9インチの大きなディスプレイを備え、画面角度の保持も可能だ。

 

 本体はステレオスピーカーを採用しドルビアトモスのサウンドチューニングにも対応だ。ワイヤレス関係も充実しており、折りたたみスマホとしては数少ないSnapdragon Soundにも対応している。

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Qualcommが掲載しているSnapdragon Sound対応機種にも名を連ねている(写真では右上にある)



 カメラについては、1200万画素のメインカメラ、1300万画素の超広角カメラを備える。夜景モードなどもしっかり備え、綺麗に撮影することができる。 この他、リアカメラを使用したビデオチャットや撮影時のプレビュー画面も大きな画面で表示できるので、非常に良いセルフィー体験が可能だ。

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この画面に浮かぶ存在感のアウトカメラで撮影している。スペックもまずまずだ。

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何枚か撮影したが、比較的綺麗に撮影できる。夜景モードなども備えており実用面では十分な性能となっている。

 

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今回レビューのViva magentaはPANTONE提携カラーとして展開され、特に目を引くカラーとなる。

 独自機能としては拡張デスクトップモードの「Ready for」も利用できる。サムスンの「DeX」に近い機能だが、フリップタイプのGalaxy Z Filpシリーズでは利用できなかったので、ここは大きな差別化ポイントだ。


 生体認証としては電源ボタン一体型の指紋センサーを備える。バッテリー容量は3800mAh、33Wの急速充電と5Wのワイヤレス充電にも対応している。一方で日本で支持が強い「おサイフケータイ」には非対応。防水についてはIP52(防滴相当)となっており、水気の場面も多少なりは大丈夫だが、競合のGalaxy Z Filp4に比べるとこれらの部分は劣るポイントだ。

 また、誰かの役に立つか微妙なポイントだが、モトローラの機種は下手に海外版を購入すると日本語が入っていないものもある。今回レビューの中国版も同様で日本語はない。技適の観点からも購入する際は国内版をおすすめする。

 

razr 40 ultraは「折りたたみスマホ 2.0」と評価すべき次世代モデル


 さて、モトローラのrazr 40 ultraは、フリップタイプの折りたたみスマホ2.0と評価できる次世代の機種だ。カバーディスプレイの柔軟さと新たな利用方法の提案はまさに「新時代」が到来したと評価できる仕上がりだ。今までは通知や楽曲の再生画面の表示といった「スマートウォッチ」的な用途が主だったカバーディスプレイ。これをを大幅に進化させ、閉じた状態でも通常のスマートフォンに近い利便性を持ち合わせている。


 ブラウジングやSNS閲覧はもちろんのこと、動画視聴やゲームもある程度楽しむことができる。どちらかといえば、Galaxy Foldのような横開きスマホに近いコンセプトで「閉じてコンパクト、開いて大画面」を形にした機種としても評価できる。従来のフリップタイプで指摘されていた「いちいち画面を開かなければならず、スマートではない」という点に対して、ひとつの答えを提示したと評価できる。

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画面を開かなくてもここまで多くのアプリが動作する


 今回、日本向け価格は15万5800円の設定となっており、こちらは円安等の為替の影響を少なからず受けた設定だ。一方で通信事業者として独占的に取り扱うIIJmioでは少々値引きが入って13万9800円としている。今回は初回セールにて2万円引きの11万9800円の価格設定とするなど、この手の製品としてはかなり安価な設定だ。
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 残念ながら発売は8月下旬以降へ延期となったが、カバーディスプレイの新しい使い方を提案してくれるスマートフォン。ぜひこの大画面のカバーディスプレイを備えたrazr 40 ultraで、折りたたみスマホの新時代を体験してほしい。

 

 

 

 

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