Xiaomiは27日、日本向けの製品発表会を行った。スマートフォンとしてはフラグシップラインの「Xiaomi 13Tシリーズ」「Redmi 12 5G」、タブレット端末として「Redmi Pad Lite」、スマートバンドとして「Xiaomi SmartBand 8」を発表した。これに加え、中国等で展開しているスマートテレビやロボット掃除機も発売するとした。
- 最新のXiaomi 13Tシリーズも日本発売へ!発表したスマホは全機種おサイフケータイ対応!
- タブレットやスマートバンドも新機種を投入!価格もお手頃な設定に
- スマートテレビにロボット掃除機も投入!Xiaomiの勢いが止まらない
- 日本にもスマホに限らず多角的な製品投入。ガチで打って出る日本市場への本気度が見えた発表会
最新のXiaomi 13Tシリーズも日本発売へ!発表したスマホは全機種おサイフケータイ対応!
Xiaomiの主軸商品であるスマートフォンについては、3機種の発売が予告された。フラグシップラインのXiaomi 13T ProとXiaomi 13Tに加え、普及価格帯のRedmi 12 5Gが投入される。
Xiaomi 13T Proは日本時間26日に発表されたフラグシップラインの製品だ。MediaTek Dimensity 9200+という高性能なプロセッサに加え、高輝度を達成した有機ELディスプレイ、大型センサーを採用した5000万画素の高性能なカメラを備える上位モデルだ。19分でバッテリーをフル充電できる120Wの急速充電にも対応する。
日本向けにはグローバル版にあるカメラのライカライセンスは諸般の事情で採用されていないが、独自にFeliCaに対応する形となる。同シリーズでは初のIP68等級の防水に対応するなど、使い勝手も大きく向上した製品となっている。
おサイフケータイにも対応する
Xiaomi 13Tはコストパフォーマンスを重視したモデルとなり、プロセッサがDimensity 8200 Ultraとなり、67Wの急速充電に対応と言った形で上位モデルと差別化が図られている。画面やカメラのハードウェア性能、防水やFeliCa対応は共通としている。
Xiaomi 13 Proはソフトバンクとオープンマーケットにて、Xiaomi 13Tはau/UQモバイルの専売となる形だ。発売日は12月以降、価格は追って公開するとしている。
Xiaomi 13 Proはソフトバンク、オープンマーケットにて発売される
Xiaomi 13Tはau系にて発売される
エントリー帯のスマートフォンとしてはRedmi 12 5Gを発表した。プロセッサには最新のSnapdragon 4 Gen.2を採用し高い電力効率をアピール。6.8インチのフルHD+解像度ディスプレイに5000万画素のカメラなどもしっかり備えた機種となっている。日本向けにFeliCaを採用するなど、廉価モデルでも必須の機能は備えた形だ。
廉価機種でもおサイフケータイに対応させた
Redmi 12 5Gはau/UQモバイルでは10月6日より発売が予定される。オープンマーケットでは10月19日より発売で価格はメモリ4GB、ストレージ128GBの仕様で2万9800円としている。
タブレットやスマートバンドも新機種を投入!価格もお手頃な設定に
タブレット端末としては「Redmi Pad SE」を発表した。価格を抑えながらも視聴体験を重視した商品で、11インチの90Hzリフレッシュレートに対応したフルHD解像度ディスプレイ、クアッドスピーカー、8000mAhバッテリーを採用した。プロセッサにはSnapdragon 680を採用している。
価格はメモリ4GB、ストレージ128GBの仕様で2万1800円とするなど、コストパフォーマンスの高さが光る製品だ。
廉価モデルはオンライン販売のみとなり、メモリ6GB、ストレージ128GBの量販店向けモデルは2万9800円となる
Xiaomi Smart Band 8は日本でも根強い人気を持つ「Mi Band」の系統にあるスマートバンドだ。今作ではメタルフレームで高級感を演出しながらも、安価ながら心拍数の測定なども備える機能性を重視した製品となっている。
純正のメタルバンドの他、ペンダントのように使用するオプションやシューズにも取り付けできるアダプタも展開されている。価格は5980円で27日から販売を開始している。
海外で先行販売されていたSmart Band 8も日本に投入された
スマートテレビにロボット掃除機も投入!Xiaomiの勢いが止まらない
意外なものとしてはスマートテレビの「Xiaomi TV A Pro」だ。日本での印象は薄いが、Xiaomiのテレビは中国やヨーロッパ圏で販売されている製品だ。
今回日本に投入したものは「チューナーレス」という仕様のスマートテレビで、Google TVに対応している。主にNetFLIXやYoutube等のオンラインコンテンツの視聴にフォーカスを当てた製品となっている。
画面サイズは32型、43型、55型、65型の4サイズを投入し、43型より大型のものは4K解像度のディスプレイとなっている。
価格はそれぞれ3万2780円、5万4780円、7万6780円、10万9780円となっている。販路はau取扱店やauのオンラインショップにて取り扱う形となり、10月中旬以降の発売予定となっている。
販路はau取扱店という点が面白い製品だ
また、ロボット掃除機「 S10」も日本に投入される。若干型落ちの製品となるものの、価格を2万4800円に抑えたコストパフォーマンスの高さが魅力だ。同価格帯の製品にはない高精度な空間検知機能や高い吸引力を備えるなど、差別化の要素も多い。
元々は4万円近い製品だったが、香港では直販店のセールで1300香港ドル(税抜き2万4500円前後)にて販売されており、これを踏まえても日本向けの価格がかなり攻めた商品であることが分かる。
日本にもスマホに限らず多角的な製品投入。ガチで打って出る日本市場への本気度が見えた発表会
そんなXiaomiの日本向け戦略としてはグローバル展開した商品の展開に加え、通信事業者の方針に沿った端末(キャリアモデル)の供給。そして、Xiaomiと販売事業者の戦略を組み合わせた新たなソリューションを展開する3本柱で勝負していくとした。
円安などによって薄利多売の業態には厳しい部分もあるが、au、ソフトバンクとの販路も強化し、スマートフォンのみならずスマートテレビやロボット掃除機と言った新たな分野にも参入してきた。
今回の発売会では、Xiaomiが日本市場で「もっと存在感を示すぞ」と言わんばかりの強気の姿勢を感じ取れた。グローバル発表された機種を翌日には日本投入を発表し、今回発表の機種は全機種FeliCa搭載のローカライズも行ってきた。それだけ日本市場でもキャリアと組んで展開するという「本気度」を感じ取ることができた。
加えてXiaomiらしいお手頃な価格設定が日本でも垣間見えるようになってきた。Redmi 12 5GやRedmi Pad SEも3万円以下の価格設定で他社とも十分勝負できる製品であり、キャリアでの取り扱いも行うなどの販路も拡大された。
加えてSmart Band 8はもちろん、スマートテレビやロボット掃除機も海外展開価格と大きな差もなく日本に投入している。直近の製品では1980円の完全ワイヤレスイヤホン「Redmi Buds 4 Active」も中国価格とほぼ同等の値段で展開しており、円安が続く不利な状況でも攻めた価格設定となっている製品が多いのだ。
今回の発表会はXiaomi Japanの社長がスティービン・ワン氏から大沼彰氏に交代したことが報じられ、その後に発表会が行われた。
Xiaomi 13Tを発表した後にはゲストでMediaTek Japanの栫社長が登壇し、最新プロセッサDimensity 9200+の説明を行うなど強いパートナーシップを示す場面もあった。
MediaTekとしても日本で初めてDimensity 9000シリーズを市場投入できたことをひとつのマイルストーンとした。
新体制となり、スマートフォンに限らず多角的な商品を展開して市場に存在感を示すXiaomi。日本市場もしっかり注力して取り組む同社の今後の商品展開にも目を離せない。