京セラは9月28日。au向けスマートフォンの新製品「TORQUE G06」を発表した。高耐久を売りとする5G対応の「タフネススマートフォン」となる。価格は9万8000円とし、発売日については10月19日を予定している。
本体カラーはレッドとグレーの展開だ
本機種の特徴はなんと言っても「タフネススマホ」にふさわしい高耐久性能だ。これには、落下や衝撃試験をはじめとしたMIL-STD-810H規格に加えて京セラの独自試験(対荷重、高温低温耐久、対海水、耐薬品など)の独自項目29個をクリアしている。本体ボディも強靭なねじれ剛性を実現する設計を採用したとのことだ。
2mから道路等へ落としたくらいでは破損しない高耐久が売りのスマートフォンだ
これらの項目を含めた29個の独自試験をクリアしている。
スマートフォンの基本的なスペックとして、プロセッサはクアルコムのSnapdragon 7 Gen 1を採用し、5G通信にも対応する。本体メモリは6GB、ストレージは128GBに加えて最大1TBのSDカードにも対応する。
画面は5.4インチのOLEDパネルを採用し、タッチパネルは手袋や濡れ手でも反応するようになっている。端末サイズは154×75×14.6mmとタフネス機としてはコンパクトになっている。端末重量は234gとなり従来よりも小型軽量化した形となる。
カメラハードウェアは背面カメラは6400万画素のメインカメラ、1600万画素の超広角カメラ、200万画素のマクロカメラも備える。フロントカメラは800万画素となっている。
TORQUE G06では従来のようなAction overlay機能の他、マクロカメラを用いた「虫眼鏡モード」も新規で搭載している。
背面は3眼仕様となった。
生体認証としては電源ボタン一体型の指紋センサーに加えて顔認証に対応している。物理インターフェイスとしては本体横にファンクションキー、シャッターボタンのほか、上部に新設計の「ボディカメラボタン」を備える。その一方で、従来機種まであったイヤホンジャックは廃止した形となっている。
ボディカメラボタンを押すとワンタッチで動画撮影ができる。Vlogユーザーなども視野に入れた設計だ
従来に引き続き魅力的なアクセサリーも備える
また、TORQUE G06はユーザーのバッテリー交換が可能な構造となっており、長期使用等によってバッテリーが劣化しても、新しいものへ交換することが可能だ。バッテリー容量は4270mAhと従来より増量しており、ワイヤレス充電にも対応した。
バッテリーの他、充電器も販売される
今回のTORQUE G06はファン待望となる2年ぶりの新モデルとなった。京セラの業績不振からの民生向けスマホ撤退という報道の中、KDDIでは法人需要も根強いTORQUEは民生向け販売も継続という形となった。
前回のTORQUE 5Gは筐体も大型機種だったこともあり、ファンからは小型軽量化が求められていた。その結果従来よりも小型軽量化し、更なる耐久項目もクリアしたTORQUE G06は現時点で物理的に最強クラスのスマートフォンとなる。
これはもう、「日本のタフネススマホと言えば京セラ」というポジションを揺るがせないぞ!という想いが伝わってくる製品だ。
選択と集中を図ったことで「タフネス」という高耐久を売りにする唯一無二の魅力的な選択肢を提供する京セラのスマートフォン。日本からこのジャンルの機種ががほとんどなくなってしまうという懸念もあったが、それは杞憂だったようだ。これからの同社の展開にも注目していきたい