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Xiaomi 14 Ultra グローバル版発表。Galaxy S24 Ultraとほぼ同等価格でカメラ性能強化!

 日本時間2月25日、スペインのバルセロナにてXiaomi 14 Ultraのグローバルモデルが発表された。先日発表された中国向けに次ぐ形だ。

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今回はフラグシップのXiaomi 14 UltraとスタンダードモデルのXiaomi 14が発表された。Xiaomi 14 Proは中国のみの展開となった。

 

 いわゆるグローバル版のXiaomi 14 Ultraは、新型の1型イメージセンサーを採用した超高性能なカメラ性能、最新のプロセッサを採用したことによる同社のフラグシップであることは先行して発売された中国向けの製品と同様だ。

 

 基本的なカメラ性能や各種スペックは以下の記事を参考に見て欲しい。現時点で世界トップレベルのカメラスマホと評価できる仕上がりだ。

 

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 一方で、今回のグローバル版は先行発表された中国版と一部仕様が異なる。具体的にはバッテリー容量が5000mAhとなり、衛星通信には対応しない。その関係か、本体重量は219.8gと中国版より軽量の220g以下に抑えている。また、カラーはブラックとホワイトのみの展開だ。

 バッテリー容量の削減はEU域の規格等に準拠した関係。中国版と完全に別モデル扱いとして以前は寛容だった「ユーザーがソフトウェアを入れ替える行為」を行いにくくするためなのではないかと考えられる。

 

 後者は、同社のグローバル版と中国版の価格差を利用して、戦略市場として安価に提供する中国向けのハードウェアを購入し、グローバル版のソフトウェアに入れ替えた製品が多く流通していた。個人利用ならさておき、この仕様の製品を数百台単位で販売する業者がいたことも事実だ。

 

 これによって、高付加価値路線にシフトしたい同社のブランドイメージが向上しないことが指摘されていた。グローバルで戦う上では「安い」だけではやっていけないのだ。

 現に安価な中国向けXiaomi 14シリーズではユーザーがソフトウェアを入れ替える行為にて必要な「ブートローダーのアンロック」にかなり制約がかかっている。

 

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Xiaomi 14 Ultraの価格は高価だ

 

 価格はストレージが512GBの構成で1499ユーロ(付加価値税込み)だ。現地では各種キャリアの割引等を含め、お得に購入できる仕組みも整えるとした。

 今の円安を考慮すると約24万円とヨーロッパ向けは高価になる傾向があるが、ここまで来るとGalaxy S24 Ultra(同地域向けは1469ユーロ〜)と大して変わらない価格だ。

 アップルのiPhone 15 Pro Maxもほぼ同等の価格(同地域向けは1479ユーロ〜)と競合は多く、苦戦を強いられそうだ。Xiaomi 14 Ultraは各種構成まで見ればコストパフォーマンスの高さを理解できるかもしれないが、ぱっと見の価格では優位性を見出すのは難しそうだ。

 

 こうなると512GBのストレージ量でXiaomiに優位性があるように見えるが、Galaxyはストレージ倍増キャンペーンで、予約や発売初期では256GBの価格で512GBにアップグレードできることを留意すると、競合との価格差はほぼないとみて良い。

 

 一方で香港やタイなどのアジア向けはこれよりも多少なり安価になると考えられるが、中国でも500RMB値上げされたことから、日本円換算で全体的に1〜2万円ほど値上げになると考えられる。

 

 これはXiaomiのスマートフォンが「安い」が売りだったところから、世界第3位のスマートフォンメーカーとして同じ土俵に立ったと評価できるはずだ。

 カメラのライカとのコラボレーションや高いハードウェア性能を詰め込んだこと。その価格に見合った価値を提供できる高いクオリティを持ち合わせており「安かろうコスパ良かろう」のXiaomiの評価は完全に過去のものになった。

 

 Xiaomiとしてはグローバルでハイブランドのイメージ確立が課題だが、今回のXiaomi 14シリーズは大きく出てきたと感じている。

 これは5年前のファーウェイと同様で、同社はライカとのコラボレーションで一気にカメラ性能を高めたことで、高付加価値路線にシフトできた。それと同じ道をXiaomiは歩み始めている。Appleやサムスンに並ぶ大きなメーカーとして業界のトレンドをけん引できるか今後も期待していきたい。