どうもこんにちは。今回はサムスンのGalaxy Z Fold4のレビューとなる。今更感はあるが、内容としてはファーストインプレッションとを中心に書いてみたいと思う。
筆者も遅かれながら入手した
- 待望のカメラ性能強化!普段使いでも綺麗に撮れるGalaxy Z Fold4
- カメラだけじゃない。現時点で最高の折りたたみスマホとなったGalaxy Z Fold4
- 全方面で妥協なき折りたたみスマートフォン。高価な価値も十分に感じる仕上がりに
- 実は15万円前後で買えるくらいお得になったGalaxy Z Fold4
待望のカメラ性能強化!普段使いでも綺麗に撮れるGalaxy Z Fold4
このGalaxy Z Fold4を語るうえで外せない点が、5000万画素のカメラを含めた3眼カメラだ。メインセンサーは同社の5000万画素のものを採用しており、センサーサイズも1/1.56型と大型になった。
実のところ、Galaxy FoldシリーズのカメラはSシリーズに比べると劣っており、「フラグシップの割にカメラ性能が弱い」という声が多いものだった。
加えて、Xiaomi MIX Fold2やVIVO X Foldをはじめとしたカメラ性能を強化したフォルダブル端末が登場したことで、必然的に劣ってしまうものとなった。
そのような部分について、サムスンもテコ入れしてきたのだ。そんなGalaxy Z Fold4のカメラスペックは以下の通り
メインカメラ:5000万画素 f1.8
超広角カメラ:1200万画素 f2.2
3倍望遠カメラ:1000万画素 f2.4
フロントカメラ:400万画素
フロントカメラ:1000万画素(カバー画面)
メインカメラは5000万画素のものとなり、Galaxy S22シリーズに近いものとなっている。ピクセルビニングを用いることで、夜景などもキレイに撮影することが出来る。
メインセンサーは5000万画素のものを採用。超広角、3倍望遠カメラを備えた3眼カメラとなる
以下Galaxy Z Fold4での作例となる。基本的にオートで全て撮影している。
ここまではデフォルトの広角での作例となる。以前よりもGalaxyらしい青は抑え目ながらも、彩度やディティール処理がやや強めのチューニングで、簡単に映える写真が撮れることが特徴だ。
3倍望遠はモノ撮りやフードフォトで使うと効果的だ。「ちょっと寄りたい」という時には重宝する画角となり、様々なシーンで利用できる。
また、フォーカスエンハンサーによって、焦点距離や被写体に応じてメインセンサーとフレキシブルに切り替わる。これを利用すると、撮影時のミスはかなり少なくなっていると感じる。
超広角はダイナミックに情景を切り取れる。Galaxyの場合は広角端が広く、手ぶれ補正も優秀な点が特徴だ。
こちらもフォーカスエンハンサーによって、シチュエーションに応じて標準カメラから自動的に切り替わる。シーン検出によって推奨してくる場面もある。
暗がりでは見た目よりやや明るめに撮れる印象。オートで夜景モードになったが、色はそこそこ再現出来てる模様だ。
正直、今まで使ってきた折りたたみスマートフォンの中でも、最も綺麗に撮影できる機種となった印象だ。動画撮影も切り抜き処理は入るものの、非常に優秀な手ぶれ補正が備わっている。普段使いでは文句なしの撮れ具合と言える。
フロントカメラは400万画素となっているが、アンダーディスプレイカメラ(UDC)となる。この部分だけ画面解像度を落とした上で、カメラの画素数も下げて光を取り込めるような仕組みとなっている。
その一方で、nubia REDMAGIC 8 Proのような完成度には至っておらず、このあたりは今後の商品に期待したい。
カメラだけじゃない。現時点で最高の折りたたみスマホとなったGalaxy Z Fold4
Galaxy Z Fold4はカメラに限らず、折りたたみ端末として完成度が最も高いスマートフォンというべきだ。
5000万画素のカメラ性能はもちろん、強力なマルチタスクや高い基本性能をはじめ、折りたたみスマートフォンとして魅力的な機能がしっかり備わっている。
Galaxyの折りたたみ端末はGalaxy Z Fold2にて大きく進化し、Z Fold3でペンと防水に対応した。
このGalaxy Z Fold4では前作のコンセプトそのまま、より完成度を高めた強化版とも言える存在になっていた。
見かけ上の変化は少ないかもしれないが、確実に進化したスマートフォンとして帰ってきた。
Galaxy Z Fold4の特徴として、スライタスペンである「S-Pen」を引き続き利用できること、より扱いやすい画面比率になったこと、カメラ性能を強化したことが挙げられる。
画面サイズは6.2インチ、展開時は7.6インチと大型だ
本体の基本的なデザインもGalaxy Z Fold3から大きく変わらない。異なる点としては、エッジの加工や画面の比率となる。
閉じた状態でも従来に比べて横幅が広くなり、普通のスマートフォンに近い感覚で持てるようになっている。
カメラ性能については前項にて取りまとめたので、それ以外のスペックは以下のようになる。
SoC:Qualcomm Snapdragon 8+ Gen.1
メモリ:12GB
ストレージ:256/512GB/1TB
カバー画面:6.2インチ Dynamic AMOLED FHD+解像度
メイン画面:7.6インチ Dynamic AMOLED 2X QXGA+解像度
120Hzリフレッシュレート対応
バッテリー容量:4400mAh
OS:Android 12L OneUI 4.1
Android 13へのアップデート提供済み
Galaxy Z Fold4は7.6インチのフレキシブルディスプレイを採用。リフレッシュレートは120Hzにも対応し、メディア閲覧にも効果を発揮する。
加えて、画面輝度も従来より向上している。有機ELパネルでありながら、チューニングの関係もあって屋外での視認性も良好だ。加えて、フロントカメラは画面下に収められたことで、動画やゲームの視聴体験は向上している。
ヒンジ周りも進化し、故障しにくくなっている
ヒンジについては体感的に閉じる際の動きが固くなっており、この辺りは防水対応に関するものと思われる。その一方で完全に閉じることはできないため、この辺りはまだ技術的課題と言える。
核となるプロセッサはQualcomm Snapdragon 8 + Gen.1が搭載されている。S22シリーズでは発熱や電池持ちに苦しめられたが、Foldに採用される8+ Gen.1ではこのあたりに改善が見られるものだ。
レビューしてる機材についても、パフォーマンスに不満はない。冷却機構では不利になりがちな折りたたみ端末でも、近年出ている重量級なゲームでも余裕の動作だ。
筆者としてはSnapdragon 8+ Gen.1端末はROG Phone 6なども利用しているが、満足のいくパフォーマンスである。
高負荷な原神も快適に動作する。最新のプロセッサを搭載していることで、本体の発熱もかなり抑えられている
Galaxy Z Fold4
— はやぽん (@Hayaponlog) 2023年4月15日
Snapdragon 8+ Gen.1 12GB
ミリシタ 3D高画質 タイミング-3
実はこの画面じゃないとサイドの逃げていくフリックノーツが叩けないですよ…
スペックは文句なしです。 pic.twitter.com/X7ZcfucdFB
ちなみに同じ設定だとカバー画面のノーツが死ぬほど小さくなる。
— はやぽん (@Hayaponlog) 2023年4月15日
そろそろリズムゲームでは、タイミングのプリセットを2つ保存できるようにして欲しいですね。 pic.twitter.com/I9qJslRfWD
リズムゲームについても、以前のような致命的な遊びにくさは無くなっている。
本体スピーカーはステレオ構成となる。サウンドについてはAKGチューニングとなっており、大型化したユニットとなっているので、スマホのスピーカーにしては音質も良い。
電池持ちはGalaxy Z Fold2比較でかなり向上した印象だ。Snapdragon 8+ Gen.1採用で消費電力が抑えられているのだ。 本体の最適化も終わってこなれたタイミングにはなると思うが、原神のようなゲームを2時間遊んだり、30分の動画撮影などを加えても、モバイルバッテリーなしで1日利用できた。
Galaxyと言えば「One UI」というカスタムUIを採用している。競合するAndroidスマートフォンよりもカスタム度が高いものになっており、中国メーカー機とiPhoneのいい所どりをしたようにも見える。この辺りの完成度の高さもあって非常に満足度の高い仕上がりだ。
特に折りたたみ端末に関しては、無類の強さの秘訣とも言える部分だ。競合他社の折りたたみ機種を使ってみても、ソフトウェアの使いやすさでは右に出る機種がいないのだ。
Galaxy Fold系でかなり強いものが、マルチタスクとフレックスモードだ。90度曲げた状態などでの使い勝手が良く、他社の機種ではできない利用方法だ。
マルチタスクについては他社の追従を許さない仕上がりだ。動かせるだけでなく、アプリを柔軟に配置したり、自由なウィンドウサイズで動かすことが可能だ。
フレックスモードでは専用UIになるアプリもある。それ以外のアプリでも操作画面やトラックパッドを表示することが可能だ
一部機能特化の折りたたみスマートフォンはハードウェア的にもバランスが悪い機種が多いなか、ソフトウェアを含めた全方面に強いのはやはりGalaxy Foldだ。
全方面で妥協なき折りたたみスマートフォン。高価な価値も十分に感じる仕上がりに
Galaxy Z Fold4というスマホ。筆者的には「最強の折りたたみスマホ」の決定版と言えるものだ。
各社の折りたたみスマートフォンにおいては、基本的にGalaxy Foldにないものを強化するスタイルとなっている。
「選択と集中」を図って得意分野を強化する中、折りたたみスマートフォンの覇者とも言えるサムスンから発売されたのは、昨年に続いて「折りたたみの可能性を広げる」スマホだった。
折りたたみ端末としては数少ない防水対応であり、専用ペンは必要になるがスライタスペンにも対応している。
そして何より、このスマートフォンの本当の良さは「スペック表から見えてこないところ」に良さがある。
カメラひとつ挙げても、綺麗に撮れることと同じく「簡単に撮れること」に注力している。
加えて、マルチタスク制御やタブウインドウ関係、各種アプリの最適化やDeXへの対応なども他社のスマートフォンとは異なるものだ。
デカい画面をコンパクトに持ち歩けるだけでなく、「デカい画面をどう活かすか」「コンテンツをどう使わせるか」と言った体験にも力を入れているのだ。
世界的に見ても、こんなことができるスマホは数少ないものだ。
スペック表ではGalaxy Z Fold3から大きな差は無いのかと思ったが、いい意味で裏切られた。加えて、Z Fold2で気になったバッテリー持ちの悪さ、本体の発熱も大きく改善された。防水対応は日常的に使うという意味でも、かなり良い仕上がりとなった。
この辺りはカタログスペックだけでは見えてこないので、実際に使ってみてわかった感想だ。加えて、本体のアップデートもセキュリティパッチ配布までカウントすると5年間行うとしており、iPhone並の手厚いサポートも付加価値となっている。
Galaxy S23 Ultraと比較すると、画面比率も異なるため使い分けもできる。
Galaxyにはふたつのフラグシップがある。どちらも個性に溢れた機種だ
実は15万円前後で買えるくらいお得になったGalaxy Z Fold4
筆者としてはGalaxy Z Fold4は今、間違いなく「買い」と声を大にして言えるスマートフォンのひとつになるはずだ。その一方で、価格は定価で23万円と決して安いものではなかった。
実は、中古相場を見てみるとかなり安価になっており、特例申請で利用できる海外版でよければ15万円台の価格になっているものもある。発売から半年を迎えてかなり安価なものになったのだ。
状態のよい中古でも安価なものが出てきている
Galaxy Z Fold4は日本でもドコモとauから発売されており、日本向けではFeliCaにも対応している。価格は約24万円と高価な機種かもしれないが、補償面はしっかりしているため、こちらがおすすめだ。
さて、上記でも記してきたように、Galaxy Z Fold4でしか出来ない体験があることもまた事実だ。新型モデルの足音も近づく中ではあるが、筆者としては、今から購入する価値は大いにある端末だと感じた。
筆者としてはこのスマートフォンを手にして、今現在における究極のユーザーエクスペリエンスを体験して欲しい。