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HONOR Magic 5 Pro 実機レビュー HuaweiのノウハウとHONORの独自性が光るカメラスマホ 「誰でも綺麗に撮れるスマホ」の決定版な仕上がり

 今回はファーウェイの後釜と評価されるHONORのカメラ特化スマートフォンHONOR Magic 5 Proのレビューといきましょう。

誰でも簡単に、綺麗に撮れる。ファーウェイ譲りのスマホカメラが目指すひとつの答えを示す素晴らしい写り


 HONOR Magic 5 Proのデザインを見て、まず目が行くのは大型の背面カメラだ。センサーサイズは1/1.12型のものを採用し、大きさだけなら市場にあるスマホでは最大クラスだ。前作に当たる「HONOR Magic 4 至臻版」と同じく5000万画素のサムスン製のISOCELL GN2を採用している。

 HONOR Magic 5 Proでは5000万画素のメインカメラのレンズに8Pレンズ(8枚構成)を採用し、アンチグレアコーティングを採用している。加えて5000万画素の超広角カメラ、5000万画素の望遠カメラを備える。

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リアカメラは3眼となっている

 

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メインカメラは8枚構成のレンズを採用している


HONOR Magic 5 Proによる作例は以下の通り。全て撮って出しの無編集の状態だ。f:id:hayaponlog:20230721200630j:image

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 HONOR Magic 5 Proの写りを見て感じるものは、HDR補正が大きく入り、白飛びがかなり抑えられていることが分かる。加えて彩度が高く鮮やかな点も特徴だ。SNSに投稿した際も目に付きやすい印象的だ。


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特に料理の写真はかなりきれいに撮れるものに仕上がっており、飯テロカメラと呼ばれる分野においてはトップレベルのスマートフォンだ。


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超広角カメラは優秀だ。13mm相当という広角で撮影が可能で、ほかのスマートフォンよりもダイナミックな画角での撮影が可能だ。

 

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 望遠性能も優秀だ。光学3.5倍、換算90㎜相当のものとなり、デフォルトで7倍相当まで撮影可能だ。一般的な実用域において問題ないくらいのクオリティで撮影できることがわかる。HONOR Magic 5 Proでは最大で100倍望遠まで可能だ。また、30cmの距離まで寄れるテレマクロ性能はかなり優秀な部類だ。


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夜景モードについては白飛び知らずとも言える強烈な補正で、比較的綺麗に撮影することができる。一方で場面によっては、補正がうまくいかずフレアやノイズが目立つ描写もいくつか見られた。今後のアップデートや次回以降の機種に期待したいところだ。


 さて、このスマートフォンでは「マニュアルモード」の内容がかなり少ないものになる。基本的なスマホカメラの考え方である「誰でも簡単に綺麗に撮れる」という点にすごく注力して作られているのだと感じる。

 加えて中間倍率の処理が非常に上手くなっている。前作同様の融合処理に加えて、大型の高画素センサーを用いることで、デジタルズーム時の画質劣化を抑えて撮影できる点も嬉しいものだ。

 

高性能カメラ以外もしっかり進化。独自チップも備えるHONOR Magic 5 Pro


 HONOR Magic 5 Proに関しては大型センサー搭載による高性能なカメラに注目が行きがちだが、画面性能なども評価したい。ざっとスペックを書くと以下の通り。

SoC:Qualcomm Snapdragon 8 Gen 2
メモリ:12GB
ストレージ:512GB(グローバル)

画面:6.81インチ FHD+ OLED LTPO対応

カメラ
リアカメラ
メイン:5000万画素 1/1.12型センサー 27mm相当 f1.6 8Pレンズ OIS
超広角:5000万画素 13mm相当 f2.2
望遠 :5000万画素  90mm相当 f3.0 OIS

 

フロント:1200万画素
別途D-tofセンサーあり

 

OS:Magic UI 7.1 Android 13
バッテリー:5100mA/h
66W急速充電
無接点充電対応


 プロセッサにはQualcomm製の最新プロセッサとなるSnapdragon 8 Gen 2を搭載し、今年のハイエンド機らしいところはしっかり押さえている。搭載メモリも12GB、ストレージを用いた仮想メモリ「HONOR RAM Turbo」によって7GBの容量を追加可能などと必要十分だ。
 実際に使ってみるとハイエンド機というのもあって動作にストレスは感じない。搭載するSnapdragon 8 Gen 2は発熱も抑えられており、よほどのことをしない限り発熱で「熱い」と感じることは少ない印象だ。また、GPU Turbo Xというゲーミング性能向上オプションも備えており、この辺りはファーウェイ由来のものだと感じられる。

ファーウェイ系のスマートフォンで見られたリズムゲームとの相性の悪さも見られなかった。

 

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 画面は6.81インチのものが採用されている。LTPO対応の有機ELパネルが採用されており、リフレッシュレートを1〜120Hzまで可変できる。色帯域もかなり豊かに再現できる高品質なものだ。加えて、本体スピーカーのクオリティも上々だ。昨年非常に評価の高かった「HONOR Magic 4 至臻版」からさらにブラッシュアップされており、良質なサウンドを楽しむことができる。

 

 実はHONOR Magic 5 Proにはいくつかの独自チップも搭載している。発表会で触れられていたものとして、グラフィックスチップ「X5Pro」とセキュリティチップ「S1」、RF強化チップ「HONOR C1」がある。

 グラフィックスチップはリアルタイムでリフレッシュレートの制御、HDRアップコンバートのリアルタイム変換、フレーム補完技術を担うものになる。独自チップにすることによって、消費電力を抑えての処理が可能だ。セキュリティチップはパスコードなどの重要情報を別途管理するApple製品のセキュリティチップに近いもの。RF強化チップはワイヤレスイヤホン等をはじめとした無線通信に関わるものだ。


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本体はすりガラスを採用し、さらさらとした質感を持つものになる。高級感のあるもので、フラッグシップモデルらしさを演出している。

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66Wの充電器やケーブルは付属

 

納得して使えるHONOR Magic 5 Pro ファーウェイ譲りのノウハウとHONORらしさを兼ね備えた新たな存在に注目


 会社の出自からもファーウェイ系とも言えるHONOR。前作の「HONOR Magic 4 至臻版」は独自性の高いハードウェア構成となり、「至臻(直訳で完璧)」の名前通り完璧なハードウェアに仕上げてきたものだった。

 一方で、HONOR Magic 5 Proのカメラには引き続きファーウェイ由来の技術などが反映されているように思うが、チューニングはファーウェイ寄りのものではなくなり、独自の路線へと歩み始めていることが伺える。技術的にはファーウェイに端を発するところもあるが、写真のチューニングは完全に別物の機種だと感じる。

 どちらかと言えばGalaxyなどに近く、派手目な印象となっている。SNS映えを狙うような現行トレンドのスマートフォンとして考えるのが適切だ。もちろん、写りの良さと言ったところでは、かなり上位に来ていると感じる。

 

 そして今回手にしたものはグローバル版だ。Googleサービスも普通に利用でき、海外で試した限りでは通信周りも何ら問題なく利用することができ、VoLTEにもしっかり対応していた。そのような意味では、HONOR Magic 5 Proはカメラ性能の高さ、エンタメ機能の強さ、基本性能の高さをもつ。それに加えて、制裁対象で5G対応のスマートフォンを発売できないファーウェイ由来の技術も多く採用されており、5G通信にもしっかり対応するなど後釜色も強いものとなった。

 

 HONOR Magic 5 Proは中国ならびにグローバルでも構成の割に安価なこともあり、ハイエンドスマートフォンの中でも手に取りやすくなっている。HONOR自体も世界的に低迷するスマートフォンシェアの中でも着実に存在感を示すものとなっており、この攻めの姿勢も支持獲得へと繋がっているようだ。HONORのスマホが今後さらにどのような進化を遂げていくのか。スマホ好きの筆者の目線からも目が離せないところだ。

 

 

 

 

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