シャープは本日、最新スマートフォンである「AQUOS R8」「AQUOS R8 pro」を発表した。AQUOS R8 proは7月上旬以降、AQUOS R8は7月下旬以降の発売を予定しており、取り扱いキャリアや価格は現時点では未定となる。
今回は2機種での展開だ
- 6.4インチとコンパクトでもライカのカメラ搭載!スタンダードモデルのAQUOS R8
- 1型センサー搭載。スペクトルセンサー搭載で色表現向上を図ったAQUOS R8 pro
- AQUOS R8シリーズは「AQUOSはカメラ」を意識させる要となるスマートフォン
6.4インチとコンパクトでもライカのカメラ搭載!スタンダードモデルのAQUOS R8
AQUOS R8はデザインが従来から一新され、AQUOS Senseシリーズに通づるデザインとなった。スペックについては以下の通りだ
SoC:Snapdpagon 8 Gen.2メモリ:8GB
ストレージ:256GB+SDカード対応
画面
6.4インチ Pro IGZO OLED FHD+解像度
240Hzフレームレート対応 LPTO制御対応
カメラメインカメラ:5030万画素 f1.9(換算23mm)
超広角カメラ:1300万画素 f2.2(換算17mm)フロントカメラ:800万画素
OS:Android 13
バッテリー:4570mAhカラー:ブルー、クリーム
AQUOS R8ではSoCがSnapdragon 8 Gen.2と新しくなったほか、画面をやや小型化し6.4インチとし、重量を170gクラスとするなど、ソニーのXperia 5シリーズにぶつけるような印象のスマートフォンとなった。
売りのカメラ性能は同社の「AQUOS Sense 7」に近く、メインカメラは5000万画素、1/1.55型のイメージセンサーに加えて1300万画素の超広角カメラも備える。その一方でレンズはライカの「HEKTOR(ヘクトール)」を冠し、ライカチューニングとなっている点は上位モデルといった佇まいだ。
日本でもニーズの大きいSDカードスロットやイヤホンジャックを備え、同社の上位モデルとしては初の「MIL-SDT810」規格に対応。ある意味世界一タフなライカライセンススマホとなっている。eSIMも利用することができ、DSDVにも対応だ。
1型センサー搭載。スペクトルセンサー搭載で色表現向上を図ったAQUOS R8 pro
AQUOS R8 proは標準モデル同様にSoCの世代が新しくなったほか、スペクトルセンサー搭載で色表現を強化したフラグシップモデルだ。
こちらがAQUOS R6やR7の正統後継機といえるポジションのスマートフォンとなる。スペックについては以下の通りだ。
SoC:Snapdpagon 8 Gen.2
メモリ:12GB
ストレージ:256GB(SDカード利用可能)
画面
6.6インチ IGZO OLED WQHD+解像度
240Hzフレームレート対応 LTPO対応
カメラ
メインカメラ:4720万画素 f1.9(換算19mm)
深度カメラ:190万画素フロントカメラ:1260万画素
OS:Android 13
バッテリー:5000mAh
カラー:ブラック
ライカの「SUMMICRON(ズミクロン)」を冠するレンズや、1型センサーなどのカメラ周りの基本性能はAQUOS R7から据え置きとなっている。
AQUOS R8 proの特徴はSnapdragon 8 Gen.2による高度な最適化が大きな特徴だ。HDR撮影時の高速連写やAI処理なども進化し、高いカメラ性能をアピールしている。
加えて新採用の14chスペクトルセンサーを搭載したことで、色の波長情報を検出することが可能となり、より正確な色表現が可能となった。
このほか、「ドルビービジョン」「ドルビーアトモス」にも対応し迫力の映像視聴体験を可能にしている。Qualcomm Sonic Maxに対応した高速指紋センサーや、Qi規格の無接点充電も引き続き搭載される。eSIMも利用することができ、DSDVにも対応だ。
また、AQUOS R8シリーズに共通して、カメラリングをヒートシンクとして扱うことで熱を逃がす「新発想の放熱設計」を採用している。確かにSoCとイメージセンサーは熱源となるので、冷却できるのなら好ましいものだ。
この設計によってカメラ使用時の処理落ちを防ぐとともに、ゲームプレイ時のパフォーマンス低下も抑えることができるという。同社の資料ではAQUOS R7比較で発生熱量を30%も抑えられた結果となっている。
特許出願済の放熱設計を採用している。
AQUOS R8シリーズは「AQUOSはカメラ」を意識させる要となるスマートフォン
率直に言わせてもらうと、AQUOS R8「シリーズ」となることを予想できた方は多くないはずだ。確かに近年のキャリアの販売方法ではAndroidスマートフォンは高価な設定になってしまうものも少なくない。
今回の2機種展開のうち、AQUOS R8は昨年から声の大きかった「R7とSense 7の中間が欲しい」といった声に見事マッチする機種に仕上がった印象だ。加えて、6.4インチで170g台を目指す軽量設計な点も、日本人のニーズに応えたスマートフォンとなった。
AQUOS R8 proはさらなる体験重視のスマートフォンとなり、完成度の高かったAQUOS R7をより正統進化させた商品となっている。
また、Qualcomm Sonic Maxに対応した高速指紋センサーやQi規格の無接点充電も上位モデルならではの機能だ。
今回、AQUOS R8シリーズでは3回のOSアップデートと最大5年のセキュリティパッチを提供するなど、長期の利用でも安心できるスマートフォンとなった。
奇しくも今年のAQUOS R8シリーズは、ライカ提携でグローバル展開されるシャオミのコンパクトモデル「Xiaomi 13」と、1型センサー搭載の上位モデル「Xiaomi 13 Pro」のような関係性のスマートフォンに仕上がっている。
ライカ提携の「Xiaomi 13シリーズ」
「なんとなくハイエンドスマホ」を選ぶ時代は終わったとした3年前の発表会。今のシャープが出した答えは、「カメラやパフォーマンス」にこだわりを求めるユーザー向けのスマートフォンとなった。「尖らなければ生き残れない」を形にした攻めのプロダクトだと感じる。
価格や発売日までまだ時間がある。製品としてじっくり検討し、見ていきたいところだ。関連機種の過去レビューも合わせて掲載しておく