どうも今回はスマートフォンはどれだけ専用機に近づけたか?ということで比較検証をしてみようと思います。
てことで今回比較検証するのはこの3機種です。
スマートフォン代表 LG G8X ThinQ
昨年発売の機種です。ソフトバンクより901LGの型番で発売されており、ハイエンド機の性能を持ちながら、一括55,400円という攻めた値段で発売されてます。
Dual Screenを外付けできる2画面端末としてのイメージが強いですが、LGのハイエンド機と言えば外付けDACを積んでおり、スマホの中ではトップクラスで音の良い機種としても有名です。
このLG G8X ThinQも例に漏れず、DACに関してはESS社のES9218Pを搭載しています。スペックとしてはPCM 32bit/384KHz DSD512に対応しています。
アンプ部は最大2Vrmsの出力が可能で、プリセットで3種類の帯域フィルターを変えることも可能です。
また、イヤホン接続時はボリュームが75段階になるなどアナログ部もしっかりしてるところに好感が持てます。音響部分もV30からブラッシュアップ、間違えなく現行リリーススマホの中ではトップクラスの音です。
ONKYO GRANBEAT DP-CMX1
これスマホやろ?まぁ、規格外スマホってことで今回は比較に入れておきました。スペックはざっくり書くとこんなところです。
DACはESS ES9018C2M ×2
AmpはESS SABRE 9601K ×2
明らかにスマホとは思えない構成です。それだけにとどまらず、2.5mmバランス端子まで備えており、実質的に音楽プレイヤーとみて良いレベルです。
ハードウェアはアルミ削り出しボディ、オーディオ回路はメイン回路と別基板の構成になってるなど他のスマホとは一線を画すものとなっています。
SONY NW-ZX2
SONYの初代6桁ハイエンドWALKMANです。アルミ削り出しのボディ、44.1/48Khz系のデュアルクロック、アナログ部に使われた今品質コンデンサのOS-CONともうハードウェアから別格ですね。
それでは比較。実際に聴いてみましょう
試聴に使ったのはUltemate Ears Reference Remasteredです。
試聴楽曲はこちら
Cinderella step DAOKO
Bloomy! アルストロメリア
NW-ZX2
これは問題になりません。スピード感のある低音域、伸びやかなヴォーカルが魅力的です。専用機なうえにかつてのウルトラハイエンド機なだけあります。
GRANBEAT DP-CMX1
NW-ZX2とはまた違うチューニングなので甲乙つけるのは難しいところではありますが、柔らかくて滑らかなNW-ZX2に比べるとこちらは固くてソリッドな印象です。
カチッとした感じで「鮮度」や「明度」という言葉を使うならNW-ZX2よりは苦手かなという印象。Bloomy!に関してはこちらの鳴らし方の方が好きです。
LG G8X ThinQ
上2つに比べるとやはり差はしっかりあります。具体的に言うと以下のようなところです。
・音場が狭い(音に広がりがない)
・音がダマになって聞こえる(解像感がない)
ただ、定価6桁のハイエンドウォークマンや、頭の悪い規格外スマホと比べてこの程度の差で収まっています。もっと体感的に差があるかなと思いましたが、かなり健闘してるかなと感じます。
個人的にはウォークマンのSシリーズよりも音質的には上回ってると思います。鳴らしにくいUERRでも音量60/75くらいで意外にも鳴らせてます。スマホでは基本的にドライブしにくいイヤモニをチョイスしましたが、これは予想外でした。
もちろん、イヤホンや試聴楽曲を変えたらもう少し感想も変わってくると思いますのでこれはあくまで参考程度にお願いしますね。
試してみて。最近のスマホは音がいい
一言で言うなら、一昔前の専用機より最近のスマホはいい音を鳴らすなという印象でした。LG G8X ThinQに関しては、DAC部だけなら2万クラスのDAPと同じものを使ってるわけですので、チューニング次第では化けると思います。
正直、iPodやウォークマンのSシリーズや1万円前後の音楽プレイヤーよりもLG G8X ThinQの方が音が良いです。それだけスマホが進化したといえばそうなるのでしょうか。
最後にLG G8X ThinQの音について感想を書くと
・ハイエンドプレイヤーには劣るが、エントリー帯プレイヤーを買うか迷わせる音質
このようなところですね。音楽をよく聴く方には、チョイスしたいスマホのひとつにしても良いと感じます。
それでは