どうも
今回は前回レビューしたXperia 1IIIのサウンド面を見ていきたいと思う
さらにオーディオに磨きがかかったスマホ Xperia 1III
今回のXperia 1IIは前作に引き続き3.5mmイヤホンジャックを備えている。
アンプ部はシーラスロジック製のものがXperia 1IIに引き続き採用され、構成的に大きな変化はないようだ。
ただ、回路設計などを見直し音圧レベルを40%向上させている。
結果として能率が比較的良いイヤモニクラスなら鳴らせるを出力となる。
また引き続きDSEE Ulitimateを搭載。
ストリーミングなどの圧縮音源でも高音質で楽しめる工夫は健在だ。
実はXperiaのDSEE Ultimateはワイヤレスイヤホンに対しても有効で、LDAC対応機器との接続、対応機器側でDSEEに対応してる場合ハイレゾ相当にアップコンバートが可能だ。
この機能は同じくLDAC対応のAndroid搭載ウォークマンにはない機能となっている。
Xperia 1IIIで初めて搭載となった360Realty Audio機能
サラウンドとも違う「音楽に包み込まれる」ような体感が売りの機能だ。
Xperia 1IIIではスピーカー単体でもこの機能に対応しているが、より没入感を楽しむならイヤホンやヘッドホンは必須と言えるだろう。
Xperia 1IIIの音を聴いてみて
使ったイヤホンはこれ
今回の試聴曲はこちら
アイドルマスターミリオンライブより
Harmony 4 You
一部の方には親の声より聴いたとも言われたミリシタ4周年楽曲です。
先行配信されてるフルバージョンは心にしみますねぇ。
電音部より
Where is The Love feat.Shogo&早川博隆
ゆったりとした曲長が特徴のダンスナンバー
音の波にゆったりと揺られる感覚。いいものです。
VOICES Strings Ver. feat.Ayasa
Xperiaと言ったらこれを加えない訳にはいきません。
2016年ごろのXperiaのTV CMで使われた楽曲のストリングスアレンジ
(実際にXperia X PerfomanceのCMにて使用されてます。)となります。
演奏者はサブカル楽曲演奏でも有名なAyasaさん
印象深いのは同時期リリースのVOICES tilt-six remix feat.Miku Hatsuneでしょうかね。
ニコニコ超会議SONYブースで何度も聴きました。「こだわりを満たしてくれる」って
ちなみにこちらはmoraにてハイレゾ音源が無料配信されています。
スロウリグレット 田所あずさ
いつものです。
使用した音源はすべてハイレゾ配信版を使用しています。
聴いてみて感じたこととしては、音の傾向としてはXperia 1IIと大きく変わりませんが、やはり音量が稼げるようになったのが大きいですね。
イヤモニはもちろんMDR-EX1000あたりの少し鳴らしにくかったイヤホンもある程度鳴らせるようになったのは大きいです。
具体的に変わったのは「音の厚み」ですね。音圧が出るようになった関係で音の輪郭がはっきり出るようになったので低域とかはXperia 1IIと比較しても一聴してわかるレベルで進化しています。
特に低域と解像感ははっきりわかる進化で、Where is The LoveやHarmony 4 Youのような低域がそこそこ出るような楽曲だとわかりやすいです。
VOICES Strings Ver feat.Ayasaのようなゆったりした曲調の曲でも破綻なく表現できており、 オーディオ的側面のチューニングもしっかりされているように感じました。
ただ世代が変わったとはいえ、やはりウォークマンのNW-A100に比べると細かい音の拾い出しなどは劣るところもあり、ここら辺は専用機に勝てないところがまだあるように感じます。
伝家の宝刀デジタルアンプのS-Master HXはさすがにXperiaには積めないんですかね。
そのためハードウェアの暴力とも言われた頭の悪いスマホ(ほめてる)のONKYO GRANBEATにはまだ劣る印象。
あちらは5年前のハードウェアといえど、オーディオ回路が専用設計ということもあってDAPとして使うならまだまだ現役だろう。
スマホとしては随一の高音質スマホと言われたLGのQuad DAC機と比べた限りではもう好みの差と言ったところだ。
昨年はXperia 1IIに比べてV60は音圧面で優位に立っていたのですが、今回Xperia 1IIIもここを強化してきたのでもう差は音の味付け。好みだけになったようなところです。
ちなみにLG Quad DACスマホはイヤホン端子のサウンドに関してはかなり優秀で、特に最後の搭載機となったLG V60 ThinQはESS ES9219Pを搭載していた。
この部分だけは2万円前後で販売されるDAPとほとんど変わらないと言われた
本体スピーカーは両スピーカーにエンクロージャーを付けた結果、本体が全く箱鳴りしないという仕上がりとなっている。正直すごい。
音量もかなり出る部類ですし、音質もスマホということを考えればかなり健闘している。
アクティブスピーカーとまではいかなくても6畳くらいの空間ならある程度の音量で楽しめるようにも感じました。
Xperiaで感じた高音質スマホはこれからの主流になるのか
正直今はこうなるとは言えませんが、Amazon Music HDなどのハイレゾストリーミングがどんどん増えるものになっていますので、1社くらいはこの方向に突き進むスマホがあってもおかしくはないかなと思います。
今回レビューしたXperia 1IIIについては現行スマホにおいては随一のサウンドと言える仕上がりだ。
足りなかった音圧、音量も出るようになってイヤホンのみならずヘッドホンでのリスニングにも対応できるものになっています。
多くのメーカーでイヤホンジャックが廃止となる中、サウンドクオリティを求めて復活させたメーカーはこだわるところが違いました。
近年ではASUSがROG PhoneなどにESSのDACを搭載したりと、少数ながらにそのような機種は存在しており、こちらに関してはゲームで優位に立てる(足音の再現等)というところでの搭載という側面が強いです。
さて、今回は主にカメラ性能でも進化を遂げたXperia
着実にオーディオ性能も向上させており、今後はアンプ部に自社のS-Master HXが載ってくるのではないかと思うとファンとしては胸熱なところではある。
自社のウォークマンを潰しかねないのでやらないだけだとは思うが、シャープがONKYOのオーディオ部門を買収したという報道もあり、今後シャープが自社スマホをサウンド重視の方面でアプローチする可能性も残されている。
LEITZ Phoneを作れる体力があるのだから出てこないとは言い切れない。
また、Xperia Pro Iのようなカメラ性能特化のニッチスマホも展開している。
そのため、4.4mⅿバランス端子を備える音響部強化のXperia が出てもおかしくないだろうと感じる。
ニッチジャンルを突き進む今後のXperiaにも大いに期待しては良いだろうか。